さて、昨日まで書いておりました春の散歩の途中に見つけていた花のおはなしです。

あの散歩の最後のほうに、最上川沿いにも足を伸ばしておったのですが、薄暗くなってきたのとカメラの電池が無くなって撮られなかったのです。

後日に改めて川沿いの道へ伺いました。
うちの近くの最上川の特徴は、護岸や堤防が少なく、自然のままの河岸が残っていることです。
畑を作ったり宅地にしたりできないところでは思った以上にかつてのままの植生が残っておったりするのです。
川沿いへ

山奥の渓流のそばなどにも見られるヌカボシソウです・・・が、撮りようがよろしくないですね。
望遠気味のレンズと三脚でもって改めて撮りに伺いましょうかね。
この仲間の花は撮るのがほんとにむつかしいです。
ヌカボシソウ

スミレサイシンもありました。
スミレサイシン

さて、面白い草のあった崖です。
川の崖

面白い草は、これですね。
カヤツリグサ科の中のスゲの仲間のタヌキランというものだと思います。
(図鑑には分布している環境として「山地の・・・」と書いてあるのが気になりますが)
ここには何度も来ているはずなのに、この度に初めて気が付いたのでした。
なんとかわいらしいスゲでしょう。
タヌキラン

花の茎の先っちょに雄の花序、その下に雌の花序。
これは雌の花序(これから実になりますね)がちょうど咲いているころでしょう。
雌花序

タヌキと名の付くのは、この実になる部分をタヌキのしっぽに見立てたからでしょうか。
タヌキのしっぽ、この草を見てから、夜道で出会うタヌキのしっぽを気にかけて見ているのですが、たしかにそうですね。タヌキのしっぽのほうがもうちょっと長いですけれども雰囲気はたしかにそうだという感じがいたします。ラン、と付くのは、単子葉植物でちょっと変わった雰囲気のものにランの仲間ではないけれどランと呼んだりするのと同じだろうと思います。ヤブラン、ハラン、スズラン、などもランでないランですね。ラン、ランと書いているとなんのことだかわからなくなってまいりました。
タヌキっぽい

先っちょのほうに付くのは花粉を出す雄の花です。
株により花の進み具合が違っていていろいろな状態のものが見られました。
これはでてきたばかりのようです。
雄花序ではじめ

黄色の花粉のところが出てきておりますね。
花粉ではじめ

雄の花の咲いたところのようです。
花粉を出してる

カヤツリグサ、スゲの仲間というのはあちこちにあるのに葉だけではほんとになんだかわかりません。花や実の時期にはややてがかりが増えますが、それでもなんだかわからないものが多いです。スゲだけの図鑑も持っておりますが、それでもなかなかね。ずっと観察していくと違いがわかっていくものでしょうか?

このあと、最上川は夕暮れに向かいます。
ちょこっと山の中へ入ったところのちいさな沢のショウジョウバカマです。
春の妖精と呼ばれる(春植物、や、スプリングエフェメラル、などとも呼びますね)花たちの特徴は、早春の木々の葉が茂る前にいち早く咲き、あるいは葉を茂らせて、夏の暑くなるころにはもう地上部を枯らし夏眠している、という生活スタイルにあるのですが、ショウジョウバカマの場合には葉は常緑でずっと付いたままです。
それと、なんでしょう、素朴さというのですかね。イチゲやカタクリ、ルリソウ、フクジュソウなどはちょっと高山植物に近いというか繊細さが表に出る感じなのですが、このショウジョウバカマの場合には、なんでしょうね、女性に例えると、そばかすがちょっとあってややくせっ毛気味だったり、そんなふうな感じ(あくまでも個人的な見解です)。
ショウジョウバカマ

うちの近くにやってきました。
土手にはアズマイチゲとフクジュソウ。ヤブカンゾウの葉、エンゴサクの花も出てきました。
土手

田んぼではカエルやサンショウウオの産卵も始まったころ、というので見に行ったのでしたが、残念ながらまだ雪が多く卵は見られませんでした。
ここで昼食を。
ここの田んぼで採れたお米をここの田んぼの水源の水(うちの水道水ですが)で炊いて、田んぼで飯盒で炊いて食べましょう、なんて趣向です。
味付けはおかかのふりかけ。
うむ、普通のごはんです。山菜などがあれこれあるとよかったんですが、まだ季節がそこまではすすんでおりません。
ごはん

その後のことですが、実は街に近いところの農家で地鶏をつぶすというのを聞き、それを見に行こうということで行ってみていました。載せるのはあれなのでやめておきますが、その農家さんは、「葬送の礼にも、火葬、土葬、などいろいろなやり方がありますが、今回はごちそう、というやり方です」というような口上を述べておりました。だじゃれのようですが、これはほんとうのことですね。毎回、毎食、やはりそういう気持ちでいただかねばなりません。

そちらのおうちの近くの田んぼの水路の様子。
中くらいのゲンゴロウが二匹でなにかを食しておりました。
中くらいのゲンゴロウ

水の中もじっと見ていると、底のほうでもあれこれとせわしなく活動しておりました。
この田んぼの脇の水路というのは、実は生きものの宝庫でして、あちこち見たいなあ、チェックしたいなあと常々思っておるのですが、道ばたと違いまして、田んぼには持ち主がおりますので、さすがのぼくも一人であちこちしゃがんだりするのは気が引ける面があります。せっかくの機会なのでほかのおうちの田んぼの水路のチェックをしておりました。
水の中

ゲンゴロウは、水路の壁にくっついて、空気を吸っているのか、産卵しているのか?
空気を吸うだけなら、ちょこんと水面に一瞬で済むはずですが、この時は10瞬くらいしておりましたね。
ゲンゴロウ 空気を吸う?

モノアラガイの大きいのがいました。三角形の耳が特徴的です。
モノアラガイ

カワニナもおります。
カワニナ

タニシもいました。
タニシ

うちの田んぼの場合は、モノアラガイとカワニナは多いですが、タニシがいません。
もうちょっと街近くですと、タニシだけ、なんてところもあります。
別なところでは、場合により最近はサカマキガイという外来の貝が増えているところもあります。
これらの貝は、短期間の乾燥は別として、あまり長い期間乾燥すると生きられません。ここの水路が通年水があるという証左でございます。
生きもののいるのを見ると、通年の様子が推測できるわけですね。

ミズムシもおりました。
ミズムシといっても足をかゆくしたりするものではありません。
身近なものではダンゴムシが近い種類であるようなものだそうです。
ミズムシ

アマガエルも登場。やっぱりかわいいですね。手で葉のふちをぎゅっとつかんでいる感じがなんとも言えずかわいらしいです。
アマガエル

春の散歩は楽しいもので、道ばたや田んぼのふちなどでもう何時間でもあれこれ観察しているうちに時間が過ぎていってしまいます。
変わった虹が見えました。
日暈の出るあたりの角度に、日暈よりも太めで色合いも強めに出ていました。
変わった虹

環天頂アーク?と思ったのでしたが、よくよく調べてみるともうちょっと違ったものであるらしく、上部タンジェントアークというのが最も近い現象のようでした。空も不思議なものです。
このあと、やや珍しい草を発見しましたが、それはまた別のおはなしです。
開花を待つユキツバキでございます。
ユキツバキ

先週の日曜のことでした。遠方より来客があり、春の植物の観察散歩をしておりました。
植物にたいへん詳しい方なのですが、やはりところ違えば、ということでしょう。あれこれを珍しく眺めて撮って、という具合でした。
ナガハシスミレも咲いています。
ナガハシスミレ

ツルリンドウはどこにでもありますかね?
ツルリンドウ

月山はまだ冬芽のコナラ林の向こう。空の色は春のパステルブルー。
木々の新緑のころになるとこれはまたよいものですよ。
月山

シュンランも咲き始めました。
シュンラン

別なビューポイントへも足をのばして。
列車が到着し、街が広がるその向こうに朝日連峰が見えるのでございます。
朝日連峰

山あいのほうへも足をのばしました。
こないだ見つけていたアオイスミレをもう一度確認しました。
しかし、ひっそりと目立たないように咲いておるスミレです。
花というのは目立つのが仕事みたいなものでありますが、このスミレは一体どうしたことでしょう。早春にいち早く咲くので、ほかの花との競争が大きくないということなのでしょうか?
アオイスミレ
うえに載せてあるナガハシスミレもちいさなスミレですが、それでも花は葉の上にぴんと茎を立たせてその上に背伸びしたようについています。
ここの数株だけがこんなに目立たない花の位置なのか、全部がそうなのかわかりませんので、もう少し別な場所でも見つけてみたいものです。

めしべの先っちょは下向きにちょこんと折れ曲がっています。
アオイスミレめしべの先

がく片の先は丸みを帯びておりますね。
アオイスミレ横から

観察しております。ぼくが普段に道ばたでの撮影中にもこんな様子なのでしょう。
カタクリもルリソウもフクジュソウも珍しかったようで、「うわあ、ほんとに道ばたに普通に咲いているんだ」ということでした。関東にカタクリの群生などがあれば保護地域になるのと、観光客が数千人もやってくるんだそうです。
観察中

キバナノアマナには、ここぞとばかりにちいさな虫たちが集まっています。
キバナノアマナと虫たち

ルリソウ。
花の茎の根元側には、これから咲くつぼみがくるんと納められております。
ルリソウ

このあと、田んぼにも行ってみました。