さて、ちょっと急ぎつつおはなしを進めましょう。

小朝日から大朝日方向へ下り、熊越えと呼ばれる鞍部へ。
このあたりは道幅が狭めになっています。怖いほどではありませんが、疲れてきて転んだりすると谷底に落っこちるので気は抜けません。奥に御影森山が見えておりました。
熊越えから御影森山

葉に転々のあるウズラバハクサンチドリと呼ばれるハクサンチドリがありました。
ウズラバ

ウラジロヨウラクと大朝日岳。
ウラジロヨウラクには、ガクの長いガクウラジロヨウラクと呼ばれるタイプのものと、ガクの短いウラジロヨウラクとがあります。
そうかそうかと思っていたのでしたが、ここにはどちらもあり、「長い」「短い」はどんな長さの比較であるのか?と思っていました。手持ちの図鑑によると、ウラジロヨウラクのガク片の長さは、1~3mm、ガクウラジロヨウラクは5~9mm、とありました。
さて・・・。4mmだったらどちらなんだろう。
写真に写っているのはひとつの株の花たちと思うのですが、写真左下の花は、ガクが長めで、中央付近のものは短めです。
ウラジロヨウラクと大朝日
ガクウラジロヨウラクは、日本海側に、ウラジロヨウラクは太平洋側に多いとも書いてあるものもあったので、太平洋側の山に行く折にはぜひ見てみたいものです。

Y字雪渓が見えてきました。いえ、でも、まだY字と呼ぶにはY以外の雪が多すぎます。
Y字雪渓を望む

銀玉水のところに到着したのは11時36分になっていました。
小屋番さんから、「銀玉水が出たよ」と聞いていたので、様子を見に行くと、ははあ・・・。
銀玉水入り口

こりゃあ、トンネルになっておりますな。
奥に進む

数メートル中に入っていくと、銀玉水がありました。
小屋番さんが掘ってくれたのです。しかしまあ、よく掘り当てるなあということもありますし、一人で掘るにしてもすごい作業量です。恐れ入ります。
銀玉水

銀玉水の上部は雪がたっぷりですね。
さあて、登りましょう。
銀玉水上部の雪

雪には発泡スチロールの断面みたいな模様ができていました。
かつては、こんなふうに黒くはならなかった、とは小屋番さんの見解です。
空気が汚れてきているのでしょうか。
雪の状態

雪全体は固いものの、表面はざくっとしていたので、このときはアイゼン無しのままで登りました。銀玉水のところで、ほかの登山者もいたのですが、、雪に慣れていない地方の方ならつけたほうがよいのかもしれません。表面の状態によるなあと思います。
それと、遠くからいらした方は、せっかく来たのだから登りたい、とやや危ない状況でも思われてしまうのでないかなあという気がします。地元の人なら、つるつるした状態の雪を見て「今日は登れない雪だから帰ろう」と思えるのでしょうが、遠くからいらしたなら、やはり諦めがつきにくいですものね。
振り返る

銀玉水の上へ着くと、そこはもうすっかり高山帯です。
ツガザクラが咲いておりました。赤いガクがチャームポイントです。
ツガザクラ

チングルマと中岳。
チングルマと中岳

ヒナウスユキソウもありました。
この花は、ミヤマウスユキソウという名で図鑑に載っているのですが、別名としてヒナウスユキソウとなっていて、ぼくは雰囲気としてはヒナのほうがしっくりくる感じだなあと思うので、ヒナウスユキソウと呼んでおりました。
ヒナウスユキソウ

岩場に咲くヒナウスユキソウ。
ウィキペディア先生によると「秋田駒ヶ岳、鳥海山、月山、飯豊山、朝日連峰など東北地方の日本海よりの高山に分布」とあります。
エリアとしては、ヒメサユリよりも広い感じがしますが、こちらは高山帯の風衝地気味のところにだけ咲くので実際の分布の範囲は、ヒメサユリよりもちいさいかもしれませんね。
岩場とウスユキソウ

奥の院におがもしまして、
奥の院

まもなく大朝日の小屋へ。到着は12時を少し過ぎ、出発から約5時間の登りでした。
大朝日の小屋

さて、まだ大朝日の小屋へいらしたことのない方のために、鐘の音をお聞きいただきます。
風の音も入っていたりするのでややお聞きぐるしいところもありますがご容赦ください。


鐘の音の後、映像が左へ動き、小屋の入り口が見えて次の瞬間に扉が開きかけて終了になっておりますが、扉が開いた後には小屋番さんが、「やあやあ」と出てきたのでした。

もうちょっと続きます。
古寺山山頂へ向かう道の途中の残雪のふちに、ワタムシらしき虫たちがたくさんいました。
う~ん、集まっているのか、雪の上でまばらに力尽きたものが雪解けで集まったのか。
ワタムシがたくさん

古寺山の山頂には9時34分でした。出発から約2時間30分。
ガスが無ければ大朝日が見えるはずなのだけれど。
古寺山

小朝日岳の巻き道が気になっております。もう通れるかな?
小朝日

巻き道の水平に進む道が木々の切れ目にうかがえます。
う~ん、雪渓を横切る形で巻き道が見えています。あの傾斜をトラバースするのはいやだなあ。
小朝日の巻き道あたり

古寺山を出発すると、ほどなくヒメサユリのつぼみがありました。
まだ咲いておりません。来週には咲くかな?(もう次の週に咲いているのを観てきてしまっているわけですが)
ヒメサユリのつぼみ

いろんな花が花を咲かせたり、咲かせつつあったりしました。
ハクサンチドリ。
ハクサンチドリ

ウゴツクバネウツギ。
ウゴツクバネウツギ

シラネアオイ。
シラネアオイ

ややや、あった。
かわいらしいヒメイチゲです。以前には5月のもっとたくさん雪のあるころにも見た記憶があります。
ヒメイチゲ

コミヤマカタバミ。
コミヤマカタバミ

小朝日岳は、巻き道を通らず山頂経由のルートとしました。
山頂近くのハイマツの花。まだ開いておらずどれが雌花でどれが雄花だかわかりません。
ハイマツの花

ハイマツについている実はまだ未成熟です。昨年に受粉したものが今年の秋に熟すのだそうです。
ハイマツの実と花

小朝日岳の山頂は10時24分に到着でした。
小朝日山頂は10時24分

ガスの向こうの大朝日岳山頂。
ガスの向こうの山頂

この日のヒメサユリでもっともつぼみの大きかったのはこんな様子でありました。
ヒメサユリ

この後、大朝日の小屋を目指します。
さて、昨日、一昨日は、遠路はるばる大朝日岳へ、普段ブログでやりとりさせていただいているみなさんが来ていただいた週末でした。
そちらも早くご紹介したいわけですが、その前の週に雪と花の様子を確認に大朝日の小屋まで行ったおはなし、日々のあれこれのことです。

山開きの翌日は、今年の星の教室の打ち合わせをしておりました。
今年は土星のわっかの傾きが画になる年であるのと、皆既月食がちょうど観察しやすい時間帯にあるのが一件(10月8日です)。
星好きの本屋さんが、パソコンでどんな星をみようかなと確認している間に、おねえさんたちは一番星を探しに窓のほうへ。
星空教室打ち合わせ

数日後の星の教室当日は、あいにくのべた曇りとなり、室内での開催になりましたが、離れたところから参加いただいたかたもありにぎやかなスタートとなりました。(いつのまにか新聞のお知らせ欄に載せていただいたようでした)
星空教室
部屋の看板のへたな字はわたくしの書いたものです。よれよれとしております。「星」の字の一部が間違ってるし。

星の先生からの差し入れ?は、宇宙あさがおでした。これは、国際宇宙ステーションにアサガオの種を持って行き、宇宙空間の宇宙線(ガンマとかベータとか)にあてられた影響がどんなふうかというものの、五代目のものだそうです。どんなふうな葉っぱが出るものかみなさんで育ててみましょうね、ということでした。うちにもいくつかおもらいして、今は本葉がいくつか開いてきました。
宇宙あさがお

その日の夜、田んぼに立ち寄ると、畦になにやら光るもの。
あらら、今年の初ホタルです。6月18日、と。メモしておかなくっちゃ。
これはヘイケボタルのようでした。この日以降だんだんとホタルが増えてきました。
ホタルが出た

そんな季節の週末、6月21日のことです。
雪の解け具合と花の進み方を見に大朝日の小屋までふらりと行っておりました。
古寺鉱泉は朝の7時ちょうどくらいに出発。
古寺鉱泉

今年もカウンタが設置されましたね。
またかんじょされちゃったな~。(数える=かんじょす、です)
カウンタ

あ。
倒木の数なども確認にきたのでした。
ただ落ちている枝は登山道からお方付けをして、まだ幹につながっているものなどは、把握だけしておき、後日みんなで片づけることにしました。
倒木

ミネカエデの花。地味な色合いですが、星のようでなかなかよいのです。
ミネカエデの花

一服清水には8時。
ここまでは一人で歩くペースだと約1時間といったところです。
水もヨシ。
一服清水

ハナヌキの分岐の近くのクワガタソウ。
花はまだですね。
クワガタソウ

古寺山へ登っていく途中の、昨年に県内各地から集まっていただいて、豪雨で洗掘された箇所を手入れしたところ。道の側面が崩れておりました。
側面が崩れている

それからもうちょっと進んだところ。登山道へまだ雪が残っています。
まだ雪が

雪が遅くまで残る場所の近くでは、早春の花がまだ開いたばかりでした。
ショウジョウバカマ

三沢清水で8時45分ほど。
三沢清水

ここで、三沢清水の水源を確認にちょこっと寄り道しました。斜面にはオオバキスミレが咲いておりました。
オオバキスミレ

寄り道を終わらして、先へ進んでいきます。
古寺山の肩に登山道が通るところ。まだ雪がありました。登る分には問題ないですが、下る際には道がよくわからないかもしれません。
古寺山の肩

古寺山の近くのあの大きな雪庇はだいぶ小さくなりました。
古寺山の雪庇跡

ここで9時20分ほどとなっておりました。