昨日は吹雪きましたが、一昨日は穏やかに雪が降りました。
新しい雪は純白でふわふわです。
この日には、雪の結晶は見られませんでした。
いくつかまとまって結晶に発達しないで(もしくは結晶が崩れて)降ってくる感じでした。
山の草とか花とか虫とか-新雪

雪の不思議な造形を見つけました。
これは、新しいふわふわの雪がなんだか練り消しの伸ばしたときのようになっています。
デッサンや図面引きをしたことのある方はわかりますよね。練り消しをすすすとゆっくり伸ばすと、こういうふうにふわふわになります。
山の草とか花とか虫とか-練り消しみたいな

あと、このようなふさのようになっているものもありました。
山の草とか花とか虫とか-雪のふさたち

近寄ってみましょう。
雪の張り出した下に、ふんわりとくっついています。
山の草とか花とか虫とか-雪のふさ
こういう雪のくっつきかたに、名前ってあるのだろうか?と思いました。
おまけ雪、とか?

これは、斜面のしたの雪の除雪した壁のところ。
ここは、数日前にロータリー除雪車が通って、垂直な壁になりました。
ところが、何日かたつと徐々に雪がぬるぬるっと動いて変形してきます。
ここでは上からのしかかるようになっています。
山の草とか花とか虫とか-雪もうごく

12月30日「雪の断面 ちいさいトビムシ」でも一度、雪の断面を観察しましたが、もう一度見てみましょう。

今回は番号付ですよ。
①は、数日前から積もった新雪が締まった状態の雪です。
②は、2月7日に雨が降って一度雨に濡れた雪です。
③は、さらにその前、おそらくは2月はじめの大雪のころでしょうか。
そこから下は、大雪の途中で除雪機で押した部分でしょうか。層が崩れてしまっています。
山の草とか花とか虫とか-雪の断面
層が攪拌されてしまったところは、置いといて1~3を見てみましょう。
なお、今回は掘るのが面倒だから壁の出ている部分を10cmほど削って観察しました。
なので、平らなところで雪をかぶっているところとはちょっと違うと思います。

①は、こんな感じ・・・と言ってもやはり触ってみないとわかりにくいですよね。
くしゅ、という感じでしょうか。まだ軽く、でも結晶は大きくは残っていませんでした。
山の草とか花とか虫とか-雪の断面1

②は、1mmより少しちいさいくらいの氷の粒になっています。
ここは壁になっていて、外気の影響があるのか凍っていました。
ザラメ雪ですね。この日の雪下ろしでは屋根のうえではこれが濡れていて、たいへんでした。
あまり粒同士のつながりが強くなくて、握っても形になりにくいです。
山の草とか花とか虫とか-雪の断面2
これが、平面のようになっているシモザラメ雪(出来方は違う)は、表層雪崩の原因になるそうです。

③は、硬めにしっかり締まっていました。
でも、握るとさらさらになってしまいました。
これくらいの雪がイグルーを作るのにちょうど良いですね。
こないだはこの雪質の層を掘り出してイグルーを作りました。
山の草とか花とか虫とか-雪の断面3

うちの近くは標高が300mほどで雪崩はほとんどが全層雪崩(スラブ雪崩とも言うのでしょうか?)で、斜面の地面のうえから全部が、温度の上った午後などに崩れてきます。
1月に一度、2月にももう一度。うちの裏山の向こう側で大きめに崩れて通行止めになりました。
上から4枚目の写真の斜面でも、週に一度くらい小規模な雪崩が起きます。
小学校のころの通学路もここで、こういう斜面が続く道なので、行き帰りには道の山側には近づかずに、雪の状態を観察しながら通りなさいと言われました。
全層雪崩の場合は、雪の積もり方が歪んできたり、口が開いたりしますから予兆があります。

天気予報で、雪崩に注意、と出るのは、新雪の一気に積もったときと、日が射して気温が上ったときと大きく二通りあるように思います。
表層雪崩と全層雪崩はメカニズムが違いますね。
山でスキーヤーの遭難するのは表層雪崩のほうでしょうか。
雪の状態と、地形の観察を怠りなくしたいものだと思います。
(詳しい方や、地元の精通者に聞くのが良いと思います。高い山のことはぼくにはわかりません)

これは、うちのすぐ近く。
遠くから雪の様子は載せていましたが、下から見るとこんな感じでした。
山の草とか花とか虫とか-雪の量
どのくらい積もっているのでしょう?
屋根から雪を下ろしたところは、もっとありますが、これは道の分を積んだくらいのところです。
スコップを伸ばして上に届くかどうかというくらいになりました。
こりゃあ、もう登れませんね。

ここ数日、雪は降っていますが、だんだんと日が長くなるのを感じます。
日照が多くなると、雪も締まりやすくなってきますね。
どこもここも、歩きやすくなる凍み雪渡りの季節が近づきます。
うちのちかくにはスギ林がたくさんあります。
落葉樹は、秋に葉を落として、雪に対処しているのだろうかと思うのですが、落葉しないスギの木のはなしをちょっとしてみますね。

これは昨年の12月に湿った雪が一気に降ったときの様子です。
山の草とか花とか虫とか-雪のスギ林

こちらは晴れ間が続いて、雪が枝から落ちたときの様子です。
スギの名の由来として、まっすぐに伸びるから直木。スギ、だそうです。
まっすぐに上に伸びる樹形が特徴的ですね。(天然のスギの場合は、雪でいろいろな形に捻じ曲げられたりしながら奇妙な形で生きている巨樹もあります)
山の草とか花とか虫とか-スギ 樹形
この写真のスギのうえのほうの枝を見てください。
幹から出た枝は、ぐいっと反って上を向いています。

こちらは雪が積もった状態です。
雪の重みで上に沿った枝は水平もしくはもっと下まで垂れ下がってきます。
山の草とか花とか虫とか-スギ 雪と一緒

幹からの枝の出方です。
雪が積もるとこのように枝が垂れ下がります。(これは下のほうの枝でしたから、葉が多くそれで垂れ下がっているのかもしれませんけれど)
山の草とか花とか虫とか-スギ 枝の出方


ある程度雪が積もったり、晴れ間があったりすると、スギの木は枝から雪を落とします。
枝が垂れ下がるので、雪もいつまでも積もっていられません。
山の草とか花とか虫とか-スギ 雪を振り払う

このようなときに、しんとしたスギの林の中にいると、スギの木たちがもぞもぞと動いて雪を落としているような感じがします。静かな林のなかに、時折雪が落ちる音だけが聞こえます。
山の草とか花とか虫とか-スギ林の中

スギの木は、円錐形のとがった形をしているので、それぞれの葉には上の葉から出ている部分にしか雪が積もりません。
樹形と、幹から長く伸ばすしなる枝で雪を上手に振り払っているように見えます。

スギの木は古くから木材として使われてきたためか、人工林が多く、日本特産ではあるものの日本のどのあたりがもともとの分布域だかあまりはっきりしないそうです。
材は縦に割れやすく、斧で板に出来たりと加工性がよく、樹皮は屋根を葺く材料に、葉は線香の材料に。かつては、神社などの建築にのみ木材が使われたとも聞いています。
しかし、雪に対応していることは間違いないなという感じがいたしました。

これは未熟な雄花です。
これをササの筒に入れて、たけヒゴで途中まで入れ、もうひとつを入れてスギの実デッポウという遊びもあったそうです。
山の草とか花とか虫とか-スギ 雄花

葉を見てみると、一つ一つの葉はとげとげのように、枝に根元がくっついた状態ででています。
葉の表面はワックスがかかったような状態で、葉の形もあいまって雪が積もっても、べったりとは付かずに、接触面積が少なくなっています。
これも雪を落としやすい秘訣でしょうか。
山の草とか花とか虫とか-スギの葉

葉の根元をもうちょっと大きく。
どこからが葉で、どこからが枝でしょう?
枝の部分の緑の部分が、葉の一部でもあるような、ほかの木の枝から見ると不思議な感じの葉っぱです。
植林された林というと、あとはヒノキも多いのでしょうけれど、ヒノキの林はうちの近くでは見かけません。葉のひとつひとつを思い浮かべると、雪を抱きかかえるような形状になっていたように思います。ヒノキの平面に広がる葉は日光を浴びるのには良くても、雪には弱いのでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-スギの葉のつき方

スギというと、戦後の木材需要が高まったときに密植され、その後の需要減のための木材価格下落とともにあまりお金にならないため、間伐されずに荒れた林の話題であったり、ちゃんと根を張り巡らさないので土砂崩れの原因にされたりしました。
また、花粉症も発症者が多く(ぼくもですね)悪者というイメージがついてしまいました。
あとは、林床は日光が遮られて、植生が貧弱になり、生態系の多様さを損なっているなんてことも聞きます。

ところが、実際のところ、スギの木は根を深く伸ばしちゃんと崖を止めているらしいとも聞きましたし、うちの山ではスギの木のしたには、ちいさな雑木がたくさん生え、ゼンマイなどの山菜も採れます。

花粉症で言うと、あくまで個人的な体験ですが、10年ほど前の3月に、東京に1週間ほど滞在したことがありました。
そのときには、鼻水はさらさらなのが幾日も収まらず、熱が出てもうどうしようも無い状態になりました。ところが、山形に帰ってくると治りました。
3月~4月の晴れた日には、うちの目の前のスギからも黄色くなるくらいに花粉が飛びます。
東京ではどこを見てもスギの木は見当たらないのに、花粉症がすごく発症しました。
この違いはなんでしょう?
ぼくは医者ではないので、個人の思い込みかもしれませんが、ひとつにはやはり大気汚染でしょうか。
また、アスファルトにコンクリートで覆われているため、花粉が地面に降りても土に吸着されず、風が吹くとまた舞い上がるとも聞きました。

リスたちは、スギの木が割合と好きですね。
リスの巣は、スギの樹皮を細かく剥いで、ふわふわの玉にして使っています。
これは、求愛の季節にスギの木をくるくると追いかけっこしているところです。
山の草とか花とか虫とか-リスの追いかけっこ

同じように、冬も葉をつけている大きな木にマツがあります。
マツはスギと異なり、水平面に枝を広げていかにも雪が積もりそうです。
山の草とか花とか虫とか-マツ 枝
マツはどうしているのでしょう?と思いましたが、山を見てみると、マツは山頂近くや尾根筋などの風のとおりが良いところに生えています。
風のとおりが良いところでは、雪は風に飛ばされてあまり積もりませんし、ゆらゆらと木が風で揺れるから積もった雪も落ちますね。
マツは乾燥と貧栄養に耐えて生きられるためにそういう場所にも育つことが出来ます。

今は、植林のスギ林ばかりですが、もともとのスギの生えていたと思われるところの巨樹になったスギは、沢近くや斜面に見られます。(うちから冬はスキーで行くようなところにも樹齢1,000年くらいといわれるスギがありますから、そのうちに行ってみたいと思っています。)
スギは肥沃な土壌と水分が好きだそうです。斜面や沢の近くでは、山頂や尾根と違って雪がたくさん降ります。
マツとは、そのようにして住み分けしていたのかなあ、なんて思うのでした。

木は賢いですね。まさに、千年の大計というところでしょうか。

※午後からは吹雪で雪下ろしを休んでいたから、すごく長く書いてしまいました。

Plant×50

スギ、マツ(友情出演)・・・2種×50=100円

蟲×50

ホンドリス(スギとは仲良しです)・・・1種×50=50円

2月1日から累計200円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円  4~8月:18,150円
今週末も雪下ろしの週末になりました。

今日の雪は、先日の雨で新雪の下に湿った温度のたかいザラメ雪があって、これの水分がショベルについて、そして気温は氷点下だからぺたぺた雪がくっついて扱いにくいったらありません。
そして、重いったらもう。新しい雪だけの雪下ろしは割合楽なのですけれどもね。
山の草とか花とか虫とか-屋根の上から
雪かきのこつは、丁寧に丁寧に。でしょうかね。
「雪よ屋根よ われら~が宿り おれたちゃ まちには 住めな~いからに♪」
歌でも歌って作業しましょう。

うちのお隣の家は、平屋建てですっかり雪に覆われています。
先週には父たちが集まって周囲の雪を機械を使って除雪しました(2度目)が、また屋根とまわりがくっついてしまいました。
山の草とか花とか虫とか-隣の屋根

裏山の山の神様を眺めながらの作業です。
神通力でもくだされ、と思いましたが、くださりませんでした。
山の草とか花とか虫とか-山の神様
どうも精進が足らぬようですね。

このあと、丁寧にするのが面倒になったというか、体が暖まってきたためか、ランナーズハイのような感じになってきて、力任せにえいやえいやとやってしまいました。
こうなると、変な声が出てきますね。「ぬぅは~、どは~」みたいな。
ヒトが言語を持たなかったらこういう鳴き声か知らん?と思いました。
そして、ちと、手首を傷めました。

山形県内でも雪下ろしの怪我や死亡事故が相次いでいます。
また、雪で倒壊してしまった家もいくつか近くの集落にも出てきました。
親父の実家のあたりでは積雪が4mを越えたようです。
ここらはせいぜい2.5mくらいですから、おらえのとうちゃんはまだまだ平気なようです。
(でも、うちの親父は数年前からめまいのする病気になったので屋根には家族ではぼくしか登りません。ロッキーチャック オン ステージ でしょうかね)

屋根にはつららが下がっています。
山の草とか花とか虫とか-つらら手との比較

屋根からの雪は、だんだんと内側に垂れ下がってきますから、幾重にも出来上がってつながったりガラスのほうを向いたりします。
つららの中に光の分かれて青や赤がの色が見えます。
山の草とか花とか虫とか-つらら1

角度によって色合いが変わったりして、眺めているとなかなか美しいものですね。
表面もつやつやしたり波打ったりしています。
山の草とか花とか虫とか-つらら2

これはつながって板のようになったものを撮りました。
山の草とか花とか虫とか-つらら3
眺めていると楽しく、つららはなんだか大事なもの。という感じもありますが、ぶら下げておくと軒先が重くなって折れたりしますから、このあとがしゃがしゃと全部取り除きました。

裏山のスギ林。
山の草とか花とか虫とか-杉林

花粉症の時期も近づきました。明日はスギのはなしを書きましょう。