日曜、総会の翌日は午前中に山に行っての研修でした。
行く山は、鳥海山のふもとの鳳来山。ほうらいさん、と読むようです。
標高は858m。

出発は8時30分ごろでした。
スキーの方、ワカンのかた、つぼ足のかたといろいろでした。
山の草とか花とか虫とか-出発は8時30分
研修は、前にはビーコンとプローブの使い方、などもしたりしていました。
今回は、山に登りながらの研修でした。

進んでいくと、ブナの森。
途中で、雪崩やすいかどうか見ています。
弱層試験というのかな。
ほんとに危険な状態では、このように雪が立ってもいられなくて、まわりを掘るだけでさらっと滑ってしまうそうです。
山の草とか花とか虫とか-弱層試験

この日は、ある程度雪が締まっていましたから、とりあえずは安全のようです。
慣れてくるとワカンの雪に食い込む感じで、弱層(雪の結合が弱い層)がわかるそうです。
山の草とか花とか虫とか-尾根に上る

登りながら、単独で腰以上の新雪のラッセル法の紹介がありました。
パーティで行く場合には、先頭を交代しながら体力でラッセルしていくことになりますが、単独の場合は、そうはいきません。
この時の紹介では、足を置くところの雪を手前に手袋で払い、ひざなど体で前にちょんと押し、そこにワカンを載せていく、という方法でした。
よく本に載っている、ピッケルを横に持って、トウッと崩して越えていくのは、体力を使う過ぎるそうで、単独の場合だと、自分が進むだけの幅でよいから足元だけを締まらせて足場を作るのだそうです。
山の草とか花とか虫とか-単独のラッセル法
(写真は、この日は雪が締まっていて様にならなかったのだけれど、こういう体の動きです、という場面)
なるほどなあ、ぼくも来年の1月に試してみようと思いました。

斜面には、こんな冬芽もありました。
これは、幹の感じからナナカマドのようでした。
秋の葉と似て、赤みのある芽でした。
山の草とか花とか虫とか-ナナカマドかなあ

10時ごろには、山頂へ。
山の草とか花とか虫とか-鳳来山山頂

山頂近くは、雪庇が育っていて、雪にピッケルを埋めて支点を取る方法と、雪庇の向こうに懸垂下降の実演。
山の草とか花とか虫とか-雪庇の向こうに

この山の北には、鳥海山が見えるはずです。
この尾根をずっと行くと、鳥海山に着きますね。
山の草とか花とか虫とか-鳥海山の方向

10時20分ごろに下山開始。
下山の時には、ショベルを使ってまわりを掘って弱層の確認をみんなでやりました。
理屈はともかく、それぞれの雪の硬さを指で触って感じてみる、などの体験とか、そういうのもありました。
今回の研修は、集まった方に研修、というよりも、それぞれの会に帰って、後輩をどのように指導するか、という指導者の研修でした。
山の草とか花とか虫とか-雪の断面の硬さをさわってみる

この日は、かなり丈夫に雪が締まっていましたから、なかなか押してもずれませんでした。
ようやくずれたところ。
山の草とか花とか虫とか-弱層試験

そして、ずれた面がどんな雪質かみんなで確認しました。
70cmほど掘って、3つ弱い層が出てきました。
この写真は一番上。これは、雪が積もっていく途中でいったん降り止んで、風か、日照か、気温か、そういうので出来た層のようです。
そのしたには、アラレの弱層。さらに下に、ザラメとの境目の層がありました。
これは、場所(尾根、斜面、風上、風下、また、斜面ならどの方角に向いているか)など、いろんな条件で異なります。
山の草とか花とか虫とか-弱層の面
山登りをする場合には、基本的に冬も夏も尾根を歩くことが多いので、尾根だけ行けば、雪崩に巻き込まれる危険性は少なくなります。
危険なのは、山スキーなどで、斜面を横切ってしまうことだそうです。
(ぼくは、スキーを買ったけれど、ついついクセで尾根ばっかり進んでいました)
斜面が雪崩れるところ、というのは、雪のたくさん降るところに住んでる方には当たり前すぎるのですが、ゲレンデの延長で、じゃあ、山でスキーをしよう、と山スキーをはじめると、危険な斜面に安易に踏み込んでしまうのだそうです。
雪のある山村では、生活道にも雪崩が来ますから、危険な斜面は、いつでも気にしてみているので、危険な感じのときには、近づいたりもしないのでした。

おまけ。
これはブナの幹についた爪の跡だそうです。
ちょんちょんちょんちょん、と四つついているのが見えますか?
たくさん人が集まるので、こういうのに詳しいようなかたがいたり、きのこに詳しかったり、そういうところが良いですね。
なんでも、クマは、「引っ張る」というからだの使い方は知っていても、「押す」というのを知らないらしく、クマの巣穴の前に丸太を並べると、押すのを知らないものだから、引っ張ってばかりで出てこられないそうですよ。(ほんとうかなあ。)
山の草とか花とか虫とか-クマの爪あと

下山は11時ころ。
山の草とか花とか虫とか-下山は11時

下山の途中からはすっきりと晴れてきました。
このあと、帰途につきました。

climb×100

鳳来山・・・1座×100=100円

2月1日から累計1,150円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円  4~8月:18,150円
先週の土曜から日曜にかけて、県岳連の総会と研修会に参加してきました。
ぼくはペーペーの下っ端なので、本来はこんなえらい方の集まりには参加できないのかも知れないのですが・・・。

先輩のクルマに揺られて庄内は鳥海山のふもとまで行きます。
ぼくがクルマを出そうと思ったのだけれど、お言葉に甘えて乗せていただきました。
おかげさまで、月山の近くの雪の尾根を、あれはどこから登ろうかなあとか、眺めながら行きます。
山の草とか花とか虫とか-月山道から

会場は、なんとか山荘、と聞いていたので、山小屋なのかな?と思っていたら、立派なホテルのような、研修所のようなところでした。
寝袋とか、調理用品とか準備しかけていたのがはずかしい・・・。
山の草とか花とか虫とか-山荘の窓から

総会では、それぞれの活動の報告などがありました。
集まっているのは、地域の山岳会(ぼくはこれですね)、救助関係の方、山の自然保護関係の方、山のガイド関係、高校山岳部や大学山岳部関係の方々などなど。
登山道などの保全整備や、道の標示の点検や、それぞれの山域での虫のこと、植生のこと、救助のこと、まあ、いろいろでした。
会長のおはなしで記憶に残ったのは、山岳会に入る人が少なくなったことでしょうか。
かつては、山の情報は山岳会などで伝わっていたものでしょうし、山域ごとのテクニックなどもあるのだと思います。
現在は、ネットが多いのかな、なんて言っておりました。
組織に入らない単独で山に行くかたが増え、学ぶ機会も少なく、ネットの情報だけでやってくるんだよね。というようなこと。
また、山ガールとして、山にめざめた多くのかたの、今後はどうなるのか?とかいろいろ。
山の草とか花とか虫とか-岳連旗
ぼくもやはり、山岳会には入ってほしいな、と思うのでした。
それも、ただ仲良しクラブのような会でなく、しっかりした指導者のいる会にと。
山に行くには、体力はもちろん、山での過ごし方、ロープワーク、道具の扱い方、足の進め方、天気の知識、地図の読み方といろんな知識と技術が要りますが、会にいればそれぞれ不得意なところを教えあったり補いあったりできるものです。

総会のあとの明るいうちに、ちょっとだけ時間がありました。
すかさず、外に出てみます。
木がね。ちょっとうちの近くとは違う様子なのです。気になる気になる。
ここは、標高500mほどなのですが、海が近いから風の強いためか、木がちいさくなっていました。
(それとも、伐ってあるのかな?夏にも見てみないと状況がよくわかりません)
山の草とか花とか虫とか-ちいさな木たち

この木はなんだろう?ケヤキのように見えます・・・。
ケヤキは大きくなると、幹にアイスクリームをスプーンで取ったようなパターンの模様ができますが、こうちいさくっては、ちょっとわかりません。(もう暗くなっているし)
山の草とか花とか虫とか-冬芽のよくわからないの

同じような枝振りの大き目の木を下から眺めました。
いやはや、これは見事なフラクタル図形です。
山の草とか花とか虫とか-枝の張り方

一番手前のものはミズキかな?
そのひとつ奥は、トチかな?
左奥の根元から分岐しているようなのはケヤキかな?
山の草とか花とか虫とか-樹形

夕方からは、懇親会・・・、まあ、お酒を飲むのですね。
ぼくはちっとも飲めないので、たいていがっかりされますね。

でも、あまり飲まないかたは、ロープだのなんだの出してきて、即席のロープワーク講習会が始まったりしたのでした。
これは、ツリークライミングの道具だそうです。
(ツリークライミングに使うロープは、山で使うロープとは違って伸びないので、山登りに使うのはだめです。でも結びの基本はおなじようでした。)
山の草とか花とか虫とか-ロープ

こんなこともはじめました。という感じでしょうけれど、ロープはロープ。
とりあえずの練習でした。
山の草とか花とか虫とか-ツリークライミングの道具
だれかが、こういうものを持ち出すと、たいてい若い衆に教えよう、という気持ちになるのか、
「ほら、ロッキーチャックくん。これはこうして使うのですよ。こうしちゃ危険ですよ。」
という具合になるのでした。

ホテルの部屋は、暖房がきいていて、ぼくは自宅では氷点下の部屋で眠っているのでもう、暑くて暑くって。

というわけで、翌日は近くの山までみんなで登って、雪の山の研修になりました。
スギの植林の見通しの効かない林から、落葉樹の林に出ると安心します。
落葉樹の林は、冬には見晴らしがよくなってよいですね。

たとえば、こんな木がありました。
これはキハダの冬芽です。
ちょこんと出たまだちいさな芽を鼻とすると、周りの葉のあとは、目とおちょぼぐちのように見えてきます。
なんだかとぼけた顔ですね。
山の草とか花とか虫とか-キハダの冬芽

キハダは葉っぱが対生します。
枝のおなじところから、あっちとこっち。というように葉がでます。
(互いちがいに葉がつくのは互生、といいます)
なので、冬の芽もそのようになっていました。
山の草とか花とか虫とか-キハダ 冬芽 横から
互生とか対生だとかは、図鑑にも書いてあるだいじなみわけのポイントなので、気にかけて観察するようにしていました。

これは、ここに来る前に、山頂の展望台付近で撮ったものです。
実はもうなくなって、実をつけた枝が星のように残っていました。
山の草とか花とか虫とか-キハダと青空
キハダは、寒いところにはめずらしく思うのですが、ミカンの仲間だそうです。
ミヤマカラスアゲハは、キハダの葉を食べます。
この木があるから、あのアゲハもいるんですね。
虫を知るには、木を知るのも大事だなあ、なんて思うのでした。
また、キハダは、樹皮の内側が黄色くって、それでキハダなのでしょうけれど、口にしてみるとすんごく苦いのでした。
あとからあとから苦くなる苦味です。
胃の薬になるのだと、子どものころに、木の伐採に父といったときに聞かされました。
また、黄色の樹皮は染料にもなるとかならぬとか。昔は、樹皮を採って薬屋さんに売ったそうです。

しばらく行くと、林の向こうに金華山が見えてきました。
この山の尾根にそって、作業道があり、スタート地点のちかくまでいきます。
作業道は、もともと細いので、雪に埋もれてわかりにくくなっていました。
山の草とか花とか虫とか-金華山

途中で、尾根の北側にルートを変えて行きます。
ここで、大頭森山は見えなくなります。
さようなら。
山の草とか花とか虫とか-さよなら 大頭森山

途中からは、作業道はまたよくわからなくなり、これまたコンパスと勘で進みます。
そして、とある集落の神社の裏につきました。
これまたちゃんとつきました。御明算、御明算。緊張感があると迷いにくいのですね。
ここにも、大きな大きなスギの木があります。
山の草とか花とか虫とか-おおきなスギの木
ここのおおきなスギは、まわりにちいさなスギやほかの木を従えていて、どれがおおきなスギだか一本の樹形がよくわかりません。

木の根元には、祠があります。
おおきさを比較してみると、なかなかのスギだとわかります。
山の草とか花とか虫とか-神社とスギ
こないだ会いにいこうとしたスギは、県の指定の木でしたが、こちらはそうでもないのかな。

集落内の道路は、雪の壁の高さがあって、降りられないので壁沿いにスタート地点に向かいます。
ちょっと遠くからスギの木を振り返りますが、やはりまわりの子分たちに囲まれております。
山の草とか花とか虫とか-わかりにくいスギ

15:04。
スタート地点に戻りました。
まわりの木々の影はスタートのときとは反対側に伸びています。
山の草とか花とか虫とか-出発地点

この日は、約6時間。10kmほどの行程になりました。
大頭森山の山頂までは3時間ほど。帰りは、用事がいくつかありましたから、おなじくらいの時間がかかりました。
あっちから、ここをこう登って、ここで曲がって・・・。
もうちょっと、長く遠くまで行ってみたいな。

※なお、このルートも、夏にも道も道標もないです。時間は、あくまで参考で天候のよいときに雪のうえを歩くのになれていて何度も行っている場合、です。充分に計画していきましょう(だれも来ないか・・・。)
無論、どの山も道があっても山は山、安全な山なんていうのはありません。お気をつけて。


Plant×50

キハダ(冬芽)、スギ(もうひとつの大きなスギ)・・・2種×50=100円


2月1日から累計1,050円 1月:1,050円 12月:1,700円 11月:3,150円 10月:3,900円 9月:3,700円  4~8月:18,150円