昨日は変化していく山肌のコナラの色合いについて紹介したのですが、草の土手も風景を変えていきます。

キバナノアマナはぼくも好きな草で、これはヘムレンさんの第一号コレクションです。
うちの近くにはキバナノアマナはたいへんに多く、畑にも生えてくるし、あちこちの土手や道端にたくさん咲いています。
山の草とか花とか虫とか-道端のキバナノアマナ

ぼくがこのように写真を載せたり、なにやら書いたりするようになって二回目の春となり、昨年も載せたものはどうしましょうと思ってもいるのですが、キバナノアマナははずせないだろうと思いました。
アマナとついているとおり、チューリップとおなじくユリの仲間の草です。
フクジュソウに続いて早春の土手の彩となります。
今年の一番最初にこの花が咲いているのを見つけたのは4月15日でした。それから約1月、雪の消えたところから咲いていくので見られる期間はかなり長いのかなあ、と思います。
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナ

ちいさなシャクトリムシがいました。これは4月30日のことでした。
今年の初シャクトリムシ。ほんとにちいさい。
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナとちいさなシャクトリムシ

昨年はこの花に、かわいい毛むくじゃらのぬいぐるみのようなアブが来ていたのですが、今年はそのアブはまだ見つけていません。
今年はハエの仲間が来ていました。
花にやってくる虫というと、ミツバチを思い浮かべますが実際に花を眺めていると、ハエにアブたち、ハチでもほんとにちいさなハチ、ごまつぶみたいなコガネムシのような虫たちなどいろいろな虫たちがやってきています。
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナとハエ

うえの写真から数日後には、段々と土手もほかの草たちが育ってきます。(これはほかの土手の様子ではありますが、どこもだいたいこんな感じ)
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナの土手

スギナも明るい色合いで育ってきました。キバナノアマナもだんだんと背丈を高くはしてきますが、ほかの草たちにはかないません。
山の草とか花とか虫とか-スギナとキバナノアマナ

もうちょっと平らなうちのクリの林にもキバナノアマナたちはたくさんあります。
ここは雪解けが遅く、また株の大きさもまだ咲いているものはありませんでしたが、クリやクルミの落ち葉の下からひょろひょろと細い葉がたくさん出ていました。アズマイチゲのちいさな葉も見られます。
ここも足の踏み場もないくらいにたくさんの草たちが。
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナのちいさいの

地面からたくさん、もにゃもにゃ、ひょろひょろとたくさんのキバナノアマナやノビルやらの葉たち。
山の草とか花とか虫とか-キバナノアマナのもにゃもにゃ

そして今日はというと、このように今度はフキなどが葉を開かせてきました。
アズマイチゲもキバナノアマナもがんばっていますが、ほかの夏にも育つ草たちのほうが高く、広く地面を覆っていきます。
山の草とか花とか虫とか-フキとキバナノアマナ

フキノトウも伸び、夏に大きく育つアザミの仲間も葉を広げ始めました。
山の草とか花とか虫とか-フキノトウとキバナノアマナ

そして、夏の草の土手の王者はこの赤い茎の草です。これの緑の茎のものもあり、それはまた改めてよく観察してみたいなと思っています。
この大きくなる草は、あまりにも大きくなるので6月か7月ごろにたいてい草刈りしてしまいます。
山の草とか花とか虫とか-イタドリの土手

キバナノアマナも春だけに見られる草で、こういうライフスタイルの草たちは、例えばフクジュソウにカタクリ、エンゴサクの仲間や、アズマイチゲにキクザキイチゲといったところでしょうか。
これらは、上の写真の土手のようにだんだんとほかの草たちに背丈で追い越されていつの間にか見えなくなり、タネをばらまいたあと、夏になるころにはすっかり地上部が枯れてしまうのでした。
それは、夏の暑さに弱いのと、草のちいさなままでほかの草たちとおなじ場所を時間をずらして使う知恵でしょうか。

これらの草たちはスプリングエフェメラルだとか、あるいはもっと味気なく春植物だとか呼ばれるのですが、割合に花の好きな方に人気があって、わざわざ眺めに行く方もいるほどです。
これらがうちの近くの土手だとか道端だとかにずいぶんと多くあるのは、集落の草刈りの日程が、不思議とこれらの草たちのタネを実らせた後になっていて、通行に支障のあるような大き過ぎる草は刈ってしまうのですが彼らの生きている時期にはあたらないのでした。
ところが、これが同じ草を無くする行為でも、除草剤を使ってしまうとなると結果はずいぶんと違ってくるようで、大きな草もなくなりますが、これらのちいさな草たちもいなくなってしまうようです。
(まあ、除草剤はひらたく言うと毒ですから)
また、草刈りをせずにいると、たいていこういうところにはササが生い茂ってきたりして、春に日照の必要な彼らは姿を消していきます。
集落でもって、「そろそろ草を刈りましょう」とわいわい作業をするのが、こういう春の草たちの残る風景をいつの間にか作っていたのだと思うに、人間だって自然の風景の一部であるじゃないか、と嬉しくもなるのでした。

Plant×50

キバナノアマナ・・・1種×50=50円

5月1日から累計950円

2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
5月に入り、山はどんどん色合いを新たにしていきます。

4月30日
山の草とか花とか虫とか-430

5月1日
山の草とか花とか虫とか-501

5月5日
山の草とか花とか虫とか-503

5月5日(これは夕方に撮ったからちょっと色が派手になりました)
山の草とか花とか虫とか-505

5月8日
山の草とか花とか虫とか-508

このように色合いが変化してきました。
まったく同じところではありませんが、近いところ(うちの向かいの山々)です。
わずか10日ほどで、雪が少なくなっただけでまだ冬の装いだった山肌は、すっかり新緑と言ってさしつかえないほどになりました。

5月9日の夕暮れ近くに、これくらいの季節だと仕事が早めに終わった日にはちょっとした山に行くことができます。山の公園では、赤見堂岳が夕暮れの色に染まっていました。
山の草とか花とか虫とか-赤見堂岳の夕暮れ

まだ明るいうちに遊歩道のほうへ木の葉を見に行きました。
山の草とか花とか虫とか-明るい遊歩道

はじめの写真の山の色合いの変化は、枝だけの山々にサクラの咲いたところから、だんだんと淡い銀色を帯びた緑色に変化していきます。
この淡い銀色のような緑色はなにかというと、コナラの新緑の色です。
山の草とか花とか虫とか-コナラの色合い

まずは、これはまだちいさい出てきたばかりの葉。
ちょっとだけ赤みを帯び、たくさんの細かい毛に覆われています。
山の草とか花とか虫とか-コナラの若い芽

もうちょっと育ったところ。
ほら、こんなにふわふわなのです。夕暮れの赤い陽射しがふわふわの毛の葉に当たっていました。
以前にブナの新芽を食べてみたら、クリのような味がしたのでコナラもそのような味なのだろうかと何枚か葉をいただいて味見をしました。
う~ん。ブナほどには美味しい香りではなく、草のような青っぽい香りがしました。
でも、歯ざわりと味自体はクセがなく(ちょっとだけ渋い)、毛がのどにひっかかる?と思いましたが、そのようなこともありませんでした。
ブナとコナラは近しい木のはずですが、葉の食べたときの香りはずいぶん違うのを感じました。
これから、それぞれにくっつく虫が違うのも納得です。
山の草とか花とか虫とか-コナラのちいさい葉

そして、コナラの新緑のあの銀色のようなのは、この細かい毛が光を反射するからなのだなあと思いました。絹のような光沢のある毛が、びろうどのように。

もうすこし大きくなった葉は、まだ緑の淡い感じが続いていましたが、毛はだんだん表は目立たなくなってきて
山の草とか花とか虫とか-コナラの新緑の枝

木によってかなりの差があったのですが、コナラの花の枝はたくさんついている木にはたくさんついていました。このぶらさがったひものようなのがコナラの雄花だそうです。
山の草とか花とか虫とか-コナラ 花の枝

雄花の様子のアップ。
ちいさなつぶつぶがあつまったような穂になっていました。
このつぶつぶが雄花で、これはまだ花の開いていない状態のようです。
山の草とか花とか虫とか-コナラの雄花の穂

雌花はどこかな、と探してみましたがまだ小さいからなのか見つかりませんでした。
コナラの実(つまりどんぐり)は、年によってたくさんなったりならなかったりします。
その年によってのどんぐりの量の差というのは、たとえば、雄花のたくさん付く年には、雌花が少ないとか、また逆であるのか?雄花雌花の両方が多い・少ないということなのか。実が少ない年があると言っても花だけ考えてもずいぶんいろんな違い方があります。
こうやって改めて眺めてみると、ほんとに身近なコナラでさえ未だ観察していないことがたくさんあるものだと感じます。う~ん、まいったね。

Plant×50

コナラ・・・1種×50=50円

5月1日から累計900円

2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
5月6日は、お月様が地球に近く、かつ満月の夜になりました。
(月の軌道の今年一番近いのは5月6日12時34分で、満月は12時35分と天文年鑑に書いてあります)
この写真は21時32分でしたから、ちょっと満月を過ぎました。写真の右上がすこし欠けてきています。
山の草とか花とか虫とか-2012年5月6日の月

5月21日は、待ちに待った金環日食の日です。日食が起きるのだからもちろん新月で、その日には月が地球から今月に一番遠くなる時期なので、太陽は隠れきらずに金環になるのです。この満月と逆だったら皆既日食になったろうと思うとちょっと残念な気もしてしまいます。

4月30日の「空駆けるISS 月夜のサクラ」で、きっともう一度くらいはサクラを月光で撮る機会があるに違いないと思っていたので、お月夜のなかうろうろと外に行きました。

うちの集落も、道路には残念ながら灯りがいくつかあって、灯りあたらないところを求めて、集落のなかのちょっと丘のようになっているところに行きました。
山の草とか花とか虫とか-サクラの咲く丘

少しだけ風があり、月の光でサクラを撮るのでシャッターは長い時間空けているからこういうふうに風で花の揺れた様子が写ります。
山の草とか花とか虫とか-揺れるサクラ

いやあ~、しかしほんとに明るい。
だんだんと目が慣れるほどに月の明るいのを感じます。
山の草とか花とか虫とか-月光のサクラ

サクラの木のいくつかあるうち、どこからどんなふうに撮ったものやら?とあれこれ撮ってみました。
山の草とか花とか虫とか-月光のサクラアップ

サクラと星空を一緒に撮るのはやはりなかなか難しく感じました。
これくらいに明るく撮ると、これはなんだか星空でなく青空のようです。
明るく撮るのに絞り込まないから星はぼやけて見えます。
しかし、月の光も太陽とおなじ色合いなのだなあ、と写真を眺めて気がつきます。
山の草とか花とか虫とか-サクラと星空

月が明るいといってもやはり昼にくらべたらもちろん暗いので、レンズはあまり絞り込めません。
絞れば星もサクラもどちらも写るのですが、シャッターを開けておく時間が長くなると今度は星が動いてしまいます。なかなかこういうところが難しく感じます。
空の色合いも星空らしく見えるには、これくらいのバランスかなと思いました。
山の草とか花とか虫とか-サクラと北斗七星r

しかし、この夜の月はほんとに明るくて、葉を月光が透かすほどでした。
山の草とか花とか虫とか-満月とサクラ

そしてまたサクラの花も。
こうしてみると、まるでお日様のようです。
山の草とか花とか虫とか-サクラにすかす満月

この丘は大日様のお堂のところでした。
この日もまだたくさん花のついているのはソメイヨシノのようで、お堂の北にあったサクラはオオヤマザクラのようでした。石の階段にはサクラの花びらの散ったのが。
山の草とか花とか虫とか-大日様

このお堂は、1月2日「村の元朝参り(がんちょうまいり)」ではこのような風景でした。
山の草とか花とか虫とか-大日様

また、1月17日の「おさいとう3 おさいとう」ではこのように。
山の草とか花とか虫とか-大日堂を参る

このときには、まだそれほど雪は多くなくこのあと2月になるころにどっさりと降ったのだった・・・。
雪国に住む人たちというのは、もしかしたら忘れっぽいのかもしれません。
カタクリやサクラの咲くころになると、長かったような冬のことだってすっかり忘れてしまうように思います。
そして、一番と遠くなった季節の、冬のあの凛とした空気とどこもかしこも真っ白な風景を恋しくさえ思うのです。(ぼくが雪の林の中でスキーをしたいだけ?そう、どの季節も楽しいですね。)