ジャガラモガラまでは登山道のようになっています。次々に現れるいろいろな草たちを眺めるのに夢中で道の様子などを撮ってくるのを忘れました。
ジャガラモガラを過ぎて、そのまま上のほうへ登ると雨呼山山頂へ着きます。今度は登ってみたいですね。

さて、ジャガラモガラに行く前に、ひとつ載せておきましょう。
こちらはクルマバソウ、だそうです。クルマムグラと似ているのですが、ムグラではないそうです。詳しい人が一緒だとこちらが調べなくなってしまうのはよろしくないですね。でも、楽チン。
いかにもアカネの仲間らしい実をつけていました。
山の草とか花とか虫とか-クルマバソウ

葉は光沢があってつやつやした感じでした。
これを乾燥させると甘いバニラのような香りがあるそうです。
なんでも、クマリンという成分が入っているとのことです。
クマリンには聞き覚えがあります。さくら餅の葉っぱの香りがクマリンの香りのはずです。
クマリン、クマリンと口にする間に、なんだかクマをかわいく呼んでいるような気持ちになってきました。
山の草とか花とか虫とか-クルマバソウ 葉

茎は硬めで張りがある感じでした。アカネの仲間の草たちはちいさなトゲがついていてがさがさすることが多いのですが、これはつるっとしていました。
山の草とか花とか虫とか-クルマバソウ 茎

さて、そしてここがジャガラモガラ。
県の天然記念物になっているところで、奥に行ってみたいけれど木道があってロープも張ってあって木道からはずれてはいけないようでした。
ここは珍しい凹地になっています。地形図の凡例に凹地という表示がありますがなかなか見かけることがありません。普通は凹地になれば水がたまって湖や池になるからでしょうか?
ここでは、昔の土地の成り立ちからここの一帯が石ころの積み重なったような山になっていて水がたまらないのだそうです。その石ころのざくざくとたくさんあるのでジャガラモガラ、なのでしょうね。
山の草とか花とか虫とか-ジャガラモガラ 地形

そしてこれがここの風穴です。
この穴から冷たい空気が出てきます。このような穴が上の写真の右下の石ころの見えるあたりなどにいくつもあるようです(そちらには入られません)。
一昨年には7度くらいの空気が出てきていたそうなのですが、あの地震のあとからはどんどん気温が低くなって現在は1度くらいの気温の空気が吹き出ているとのことでした。これはどうしてなのかまだわからないそうです。学者さんに調査を依頼したら、「地下にでも行ってみないことにはどうにもわからない」とのことだったそうです。専門家でも良くわからない不思議なジャガラモガラです。
山の草とか花とか虫とか-ジャガラモガラの穴

穴の近くにはナデシコのまだ咲かない若い株がありました。
このほかにカワラマツバなどのあり、ガレ場の大きいところのような場所なのでそういう水はけのよいところを好むものが住むのでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-ナデシコのまだ咲かないもの

レンゲツツジは一輪だけ残っていました。
この付近の蔵王でのツツジの開花の標高での変化でいうと、このジャガラモガラ周辺は高いところから開花する普通とは逆の咲き方をして(冷たい空気が凹地にたまるのでしょうね)、ここの標高の差の20mほどが蔵王あたりの何百mにも値するのだとのことです。
山の草とか花とか虫とか-レンゲツツジ

キンギンボク、またの名をヒョウタンボク、はまだ花のあるものもありました。
これもぼくはまだ見ていなかった木です。このあたりにはずいぶんありましたが、咲いていたのはジャガラモガラ付近のみでした。
山の草とか花とか虫とか-キンギンボク

実はこんな愉快なかたちでした。
これがひょうたんのようなのでヒョウタンボク、と。
山の草とか花とか虫とか-キンギンボク 実

まわりにはヤナギランがつぼみをつけていました。
これも初めて見たものです。これも希少な草だそうです。(山形では絶滅危惧Ⅱ類)
山の草とか花とか虫とか-ヤナギラン

こちらはキセワタのまだ咲かないもの。(これは全国で絶滅危惧Ⅱ類)
一目でシソの仲間のなにかだな、とは思いましたがキセワタもうちの近くにはないのではじめてみました。
山の草とか花とか虫とか-キセワタ

このほかにも珍しい、見慣れない草たちがたくさんありました。
いつも行っている朝日連峰とはもうね、ずいぶん違いがあります。
地面の成り立ちが違うと、こんなふうに草や木たちにも違いのあるものだと実感するようでした。ヒトはあちこち動き回りますが、植物たちは地面に生えたならそこからあまり移動しませんからより地面の違いを敏感に感じていることでしょうね。

見慣れた虫たちはおりました。
うちの山にもいるカツオゾウムシ。イタドリの仲間がありましたから、それにいたのかな?
手に乗せたら、えらいこっちゃ、えらいこっちゃとちょこちょこしておりました。
山の草とか花とか虫とか-カツオブシゾウムシ

ゾウムシの仲間は、無理につまむと口から緑色の汁を出したりすることがあります。
そ~っとつまむと出しません。
山の草とか花とか虫とか-カツオブシゾウムシつまんだところ
ゾウムシの仲間は丈夫な体のせいなのか、あまり逃げ回ったりしないでこうやってこちらにお付き合いしてくれます。

こちらはぜわしなく葉っぱのうえをくるくるとあちらに行ったりこちらに来たりとせわしないベニオビヒゲナガ。赤い帯のような部分はものすごく発色の良い赤色で、黒い部分には金粉をまぶしたようなきらめきがあります。
山の草とか花とか虫とか-ヒゲナガガの仲間
虫に詳しい方も同行していたのですが、草むらでなにか一生懸命に撮っているなあと思ったらこの子でした。「いや、割合にそっちこっちにいるのだけれど綺麗なのでついついね、撮っちゃいますね」とのこと。

いつもとちょっと違うところにいくとずいぶんとまだ見知らぬ草のあることあること。
ぼくは草や木に詳しいと思われているのかも知れませんが、いえいえ、いつもいるところのものはいつも見ているから知っているものも多いのですが、ちょっと離れたところに行くとこれほどにまだ見知らぬものの多いことだと思いました。あとは、ほかのかたと見に行くとやはり見ている部分に違いがあるのでしょうね。歩くにしても、木の上の葉を見て歩く方、林床を見るのが好きな方、虫を見て歩く方と。
さて、珍しい草や木を見に行ったおはなしはこれにておしまいです。
この日は、夕方から星の先生と竹を切りに行って、星の教室に集まった子どもたちと一足早く七夕飾りを作ったりしました(曇りで星は見られなかったのです)。

Plant×50

クルマバソウ、ナデシコの仲間、レンゲツツジ、キンギンボク(ヒョウタンボク)、ヤナギラン、キセワタ、・・・6種×50=300円

蟲×50

カツオゾウムシ、ベニオビヒゲナガ・・・2種×50=100円

7月1日から累計900円

2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
ジャガラモガラは雨呼山(あめよばりやま)の中腹にあります。
雨呼山も以前から登りたかった山です。こちらもそのうちに登ってみなくっちゃ。
名の通り、雨乞いをした山だそうです。

ところで、ジャガラモガラの名の由来はいくつかあるそうです。
ジャガラ、とはヘビの抜け殻のことだ、とか(では、モガラはなんだ?)。
次には、昔はここは姥捨て山となっていて、老いた母を置き去りにするのが悲しくて泣いてしまって仕方がないから、なべだとかそういうジャガジャガと音の出るものを慣らして帰途についたのだとか(では、モガラはなんだ?)
そして、次。ジャガジャガしている、モガモガしている、というのは山形弁の擬音で片付いていないような、散らかった様子のこと。例_「ほれ~、部屋をジャガモガてして、ちぇっとはかたづげらっしゃい!」(部屋を乱雑にちらかして、すこしは片付けなさい)。
で、ジャガ、モガ、の複数形で「ラ」。
なんとなく、一番最後のが地形の名前としては説得力があります。

さて、この日はぼくよりもずいぶん植物に詳しい方たちが一緒でした。
そうすると、いつも行く場所と違うところだというのに加えて、いままで気がつかないでいた草や木の名前を知ることができます。そういうのがいくつかありました。

これは、野生のホタルブクロ。
ホタルブクロはあちこちの庭に植えてあるのは何度も見たことがあります。
ところが、このあたりには自生であちこちにあるのだそうです。思わず「え?これは自生してるんですか?」と聞いてしまいました。
植えてあるのを見慣れていても、それは植物のありようを知るという点では自生とは意味合いがまるっきり違うものです。
山の草とか花とか虫とか-ホタルブクロ

花の中。ホタルブクロという名ではあるものの、実際に入っていることの多い虫はハチです。
おお!袋だ、と眺めて手をさし出したりするとぶうん、と大きなハチが飛び出したりします。
花の中をカメラで覗いてみるのも面白いものですね。
山の草とか花とか虫とか-ホタルブクロ 花の中

ずっと見たかったものもありました。
これはハナイカダですね。山によくあるよ、と言われるのですが、ぼくにはなぜだか見つける機会が少なかったのです。とある1000mくらいの登山道の無いうちの近くの山にあると聞いて、先輩とヤブ漕ぎして見に行こうか、それとも冬に雪山のときに行こうか?なんて話をして見に行きたかった木です。なんだかあっさりと道ばたにありました。
山の草とか花とか虫とか-ハナイカダ

葉の上に乗っているのは、むしこぶのようにも見えますが実です。
名のとおり、葉をいかだのように花が咲いて、今は実が乗っております。
山の草とか花とか虫とか-ハナイカダの実

葉っぱのなかほどからちいさい茎が出て、花が咲き実がなる。う~ん。なんとも不思議でございますね。そういえば、ロシアだったかの有名な植物学者がいうには「植物とは葉である!」という言葉があり、それを思い出しました。
山の草とか花とか虫とか-ハナイカダ 実のアップ
「植物とは葉である!」よく考えてみると、わかるようなわからないような言葉なのですが、とにかく勢いはありますね。言葉として。

次には、これはうちのちかくの山でも葉を見かけるクモキリソウ。
ランの仲間なのですが、地味な花を咲かせます。
これは葉っぱと、もう少ししたら咲くぞ、というところは見かけるのに、なぜだか咲いたところに出会いませんでした。
山の草とか花とか虫とか-クモキリソウ

花はこんなふうに色づくわけでなし、ほんとに目立ちません。
山の草とか花とか虫とか-クモキリソウ 花

ほかにもいくつもそういう今回に初めて写真を撮った植物がありましたが、ちょっとねきりがないので次の一種で今日はおしまいにしましょう。(眠くってね)

こちらはカラコギカエデ、だそうです。
図鑑には日本海側に多いと書かれていて、ということはうちの近くの山にもいくつもありそうなのに見つけておりませんでした。
山の草とか花とか虫とか-カラコギカエデ

ところで、この木では花盛りになっておりました。
でね、この実(雌花)のちいさいの、なにかに見えませんか?
山の草とか花とか虫とか-カラコギカエデ ウサギの花

ええ、ええ。この実のちいさいのはどう見てもウサギの形をしているぞと思いました。
ほかのカエデの仲間でも似たような形になっているのですが、これほどイラストっぽいウサギ型のものではありません。うんうん。これは完全にウサギでしょ。うさぎかえで、という名にすればよいのになあ、なんて思ったりしておりました。
山の草とか花とか虫とか-ウサギの花

枝には、昨年の実も残っていました。
山の草とか花とか虫とか-やっぱりカエデだ
こうなると、カエデの仲間だなあ、というだけになりますね。

このあとに、ようやくジャガラモガラしたところに行きました。

Plant×50

ホタルブクロ、ハナイカダ、クモキリソウ、カラコギカエデ・・・4種×50=200円

7月1日から累計500円

2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
日曜にはジャガラモガラというところに行きました。以前から行ってみたかったところで、知り合いからここでの観察会があるのでいらっしゃいな、ということで一緒に見に行ったのです。
ジャガラモガラ、またその周辺は奥羽山脈の近くにあって、穴から冷たい風が出てきて、そのほかのところとは植生に変化があるのだと聞いておりました。

最初に向かったのは、水晶山の近く。ここには、昭和の初期から山形にはほとんどみられない木があって、それを探し求めて、ようやく見つけた方が案内してくれました。詳しい場所はここには書かれません。

さて、そこに行く前に、いつも見かける木の花と実を。
これはヤマウルシです。秋には葉を真っ赤にするのですが、今は赤いのは葉柄だけ。
青い実がたわわに実っておりました。
山の草とか花とか虫とか-ヤマウルシ 青い実

で、その周囲とは温度の違うところではまだ花がありました。(これは標高差かもしれませんが)ヤマウルシは、こちらの写真ではおおきめの鋸歯があります。ちいさな木ではこのように葉の形のちょっと違うのが多いです。
山の草とか花とか虫とか-ヤマウルシの花

ヤマウルシの花が咲いた、という便りは未だに聞いたことがありません。
サクラはあれほどに花の便りが届くのに、これはどうしたことでしょう?
なので、ぼくが言ってみます。「ヤマウルシの花が満開ですよ~」と。
山の草とか花とか虫とか-ヤマウルシの花拡大

さて、その秘密の場所へ。
ここにはいくつか、本来ならばもっと北に多い木があるのだそうです。
はじめは、ハシバミの木。ハシバミなんてどこにでもあるじゃないか、という声が参加者からも聞こえてきたのですが、先生の言うには「山のあちこちにあって、ヘーゼルナッツのなるのはツノハシバミのほうです。こちらはただのハシバミ、なんですよ」と。(山形では絶滅危惧Ⅰ類で、絶滅の一段階だけ手前。環境省のRDBとおなじくらいと考えるとたとえばアマミノクロウサギやイリオモテヤマネコのレベルです)
葉っぱが特徴的ですね~。アカソやカメバヒキオコシなどの草の葉にもこういう形の葉があります。この形にはなにかメリットがあるのかな?
山の草とか花とか虫とか-ハシバミ 葉

木は大きな幹になるのでなくおなじところからいくつも幹が出て株立ちしておりました。
山の草とか花とか虫とか-ハシバミ 樹形
この日は、先生のほかに、植物にたいへん詳しい知り合いが幾人か同行していて、それはもう植物観察の尽きないこと・・・。
で、この日の先生はハシバミの実をまだ見たことがないとのことでしたが、ほかの詳しい方はこの付近に実の付く株がある!とのことで、秋の楽しみが増えたりしました。

次に、この日のお目当て。ハシドイという木です。
こちらも山形では絶滅一歩手前の木です。
山の草とか花とか虫とか-ハシドイ 葉

葉は対生していました。
なにかの葉に似ておりますね。ライラックはムラサキハシドイという名もあり、そちらは海外から来た木で、香りの良いので知られています。(ライラックは昔から見たい、見たいと名ばかりを知っていた木なのですが、昨年に実はものすごく身近に植えられているのに気が付きました)
ハシドイは北海道では珍しくないようなのですが、山形ではすごくめずらしい木なのですね。
山の草とか花とか虫とか-ハシドイ 葉の様子

枝も対生していました。
山の草とか花とか虫とか-ハシドイ 枝の様子

この場所は、実はこの日の案内の先生が、山の斜面にこの木を発見して、その周囲に風穴のあるのを見つけたところです。風穴は、草の枯れ葉で覆われたりしていたものを、何年も前から周囲をちょっとすっきり片付けたところ、ハシドイがいくつも新たに生えてきたという場所なのです。
そして、これはその後から生えてきた代の木で、今年になって初めて花が咲いて、実はこの日がはじめての確認の記念すべき日になったとのことです。
山の草とか花とか虫とか-ハシドイ 記念すべき花
ちいさいけれど、確かにライラックと似た花弁です。そして甘い香りがしました。
案内してくれた先生は高齢で、この花の咲くのにお年を召してからも情熱を傾けてきたのだと思うと、そういう場にひょこっと行って香りをかがせていただいてしまい申し訳ないような気持ちになりました。

そしてこれも北方系の木のオヒョウというものだそうです。
葉っぱがこれまた特徴的ですね。
山の草とか花とか虫とか-オヒョウ 葉
珍しければありがたいというものではないのですが、植物を眺めるのが好きな人にとっては眼福、眼福、ということもあります・・・。
こういう珍しい草や木については、先生の言うことに、なるほどたしかにそうだ、という言葉をお聞きしたのですが、それはまた後日にでも書きたいと思います。増えれば良い、というものではない、ということ。ね。

この付近の水晶山の名の由来なのでしょうか。
ここの石には時折、水晶のちいさいのが混じっていました。
山の草とか花とか虫とか-水晶

そして、これがこのあたりの不思議な植生の秘密の風穴です。
風穴というとずいぶん大きなものを想像するのですが、これはイタチが入れるかどうか、というような大きさです。
山の草とか花とか虫とか-風穴
こんなふうに石の積み重なったように山ができていて、それでその隙間から風が出るのだそうです。うちの近くの朝日連峰とはちょっとね、山の成り立ちに違いがあるようですね。

このあとも、周囲を散策して、うちのちかくに無いのか、いえ、多くはぼくの見落としだろうと思うのですが、これまで気が付かなかった木に草にいくつもお会いしました。


Plant×50

ヤマウルシ、ハシバミ、ハシドイ、オヒョウ・・・4種×50=200円

7月1日から累計300円

2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円