家に帰る道沿いの草むらも季節が進んでいて、今日の夕方、仕事帰りにはヤマジノホトトギスが花を咲かせていました。家の庭からお~いと呼ぶと聞こえる距離のところです。
山の草とか花とか虫とか-ヤマジノホトトギス 草むら

葉の根元にまだつぼみも多くこれからしばらく咲いてくれるだろうと思います。
山の草とか花とか虫とか-ヤマジノホトトギス つぼみ

なぜにホトトギスという名であるのかというと、この草の葉をこちょこちょとくすぐると「ホーホケキョ」と鳴くのです。(まるっきりウソです。ホーホケキョはウグイスだし)。
本当は、葉にある斑点が鳥のホトトギスに似るからだそうです。
葉には油のしみのようは斑点がありました。この斑点は新芽のころのほうがはっきりとしている気がします。新しい葉のころにたしか撮ったはずと探していたのですが、いつ撮ったのか忘れてしまって見つかりませんでした。新芽のころには、葉をすいっと抜いてかじるとキュウリの味がして、「やまきゅうり」と呼ぶくらいです。
山の草とか花とか虫とか-葉の模様

ヤマジノホトトギスの場合には、葉の表と裏、両方にふさふさと毛があってさわり心地がなかなか良いです。
これは表。
山の草とか花とか虫とか-表の毛

こちらは裏。
山の草とか花とか虫とか-裏の毛

花にも斑点があり、真上から見てみると対称的な形をしていて幾何学的なような形の美しいこと。
山の草とか花とか虫とか-ヤマジノホトトギス 花


先月に行った古寺鉱泉付近ではタマガワホトトギスが黄色、いやクリーム色くらいの花を咲かせていました。
山形で頻繁に見られるホトトギスのなかまは、ヤマジノホトトギスとこのタマガワホトトギス、あるいはこれの変種などのようです。
うえのヤマジノホトトギスでは、葉と花がセットになっていましたが、こちらでは花だけの花序を作るのですね。葉のつけねが茎を抱くようにくるんとなっているところも違いがあります。
山の草とか花とか虫とか-タマガワホトトギス

こちらも花弁に斑点がありました。
山の草とか花とか虫とか-タマガワホトトギス 花
この草の葉裏に毛のあるものはハゴロモホトトギスとなるようなのですが、葉裏は確認してきていませんでした。残念。
ホトトギスのなかまは、ぼくの図鑑には11種とその亜種、変種が載っていました。
ヤマホトトギス、ヤマジノホトトギス、タマガワホトトギスなどは広く分布しているようなのですが、ほかのものは県単位くらいの分布の狭いものが多いようです。
図鑑で調べるときに、まず分布域から絞り込むのに好例ですね。

近くのコナラの葉のつけね付近にうごくほこりのかたまりのようなものを見つけました。
山の草とか花とか虫とか-コナラとクサカゲロウの幼虫

ちょこっと、ちょこっとずつ動いていきます。
山の草とか花とか虫とか-コナラとクサカゲロウの幼虫動いた

おお!これはいつも見つけるとうれしくなってしまうクサカゲロウの幼虫です。
クサカゲロウはいくつも種があって、同定がぼくにはできないものなのですが、このクサカゲロウはごみを集めて背負うタイプのクサカゲロウのようです。
葉の裏近くのほっそりとしたのが本体で、そのほっそりした虫がいろんなごみや食べかすを背中に集めてわっしょい背負って歩くのです。
山の草とか花とか虫とか-クサカゲロウの幼虫シルエット
よおく眺めているとアリジゴクとして知られるウスバカゲロウの幼虫を痩せさせたような幼虫です。
アブラムシをつかまえては体液を吸い、その吸った殻を背中に背負うのです。その捕食の姿は草むらのライオンと呼ばれるほどだそうです。じっくり眺めていたかったのですが、まもなく日が暮れました。

Plant×50

ヤマジノホトトギス、タマガワホトトギス・・・2種×50=100円

蟲×50

クサカゲロウの一種の幼虫・・・1種×50=50円


8月1日から累計850円

2012年7月:4,150円
2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
先日のセリの花を見たすぐとなりにはアキノノゲシがつぼみをつけていました。
山の草とか花とか虫とか-アキノノゲシつぼみ

アキノノゲシは街のなかなどでも割合によく見かける草で、先月には駅の近くでも育っていました。
山の草とか花とか虫とか-前月のアキノノゲシ

葉は、花の前の7月ごろには明るい黄緑色でみずみずしい美味しそうな雰囲気があるのですが、9月ごろになると表面がちょっとつやっとして硬めになってきます。
山の草とか花とか虫とか-昨年9月の花のころの葉

これは昨年の9月に花の咲いたところを撮りました。
山の草とか花とか虫とか-アキノノゲシ

クリーム色の舌状花の花びらと花粉の黄色いのが淡い色合いの変化でなかなかの趣きです。
山の草とか花とか虫とか-アキノノゲシ 花

そういえば、知り合いが今年の初夏に、この草を畑に植えていて、でもまだ名前を知らないから教えてくれと言われたのです。それで見に行くとアキノノゲシでした。
そうですね。アキノノゲシは美味しくいただけるのです。
そのまま葉を食べると、すこし苦味があり、でもレタスのような香りと、レタスよりもしっかりした味わい、しゃくしゃくとした歯ざわりがあります。

カタクリが実になるころのこと。
山の草とか花とか虫とか-カタクリの実

うちのクリの林ではタンポポがまるっこい葉をつけていました。
英名ではタンポポはダンデライオン、ダンデライオン、とはフランス語からの語源ようですが、ライオンの歯という意味だそうで、葉のぎざぎざをしてそのように呼んだようです。
まるっこい葉の出てくるのは春の遅くからの場合が多く、温かくなった時期にこういう葉になるのだそうです。
山の草とか花とか虫とか-タンポポの葉

こちらは木陰になるちょっと日当たりの良くないところの株の葉です。
葉はより立ち上がり長く伸びていました。
山の草とか花とか虫とか-タンポポの葉

こちらでは、同じ株にはっきりとぎざぎざの葉とまるっこい葉とが一緒に出ていました。
山の草とか花とか虫とか-タンポポの葉
このほか、道端のいろいろな条件のタンポポを見ていくと、乾燥気味のところでは温かい時期でもよりぎざぎざに、しっとり湿り気の適度にあるところではまるっこい葉になっているようでした。なお、今回載せたタンポポは、図鑑ではエゾタンポポとなる種類のもので、関東にはカントウタンポポ、東海地方にはトウカイタンポポとあり、連続して変化しているようです。
真夏になると、いつの間にかエゾタンポポたちは姿を消しはじめて、セイヨウタンポポの一年中咲いているのに対して、エゾタンポポたちは春から初夏にのみ花を咲かせ、少し遅れ気味ではあってもカタクリを代表とするスプリングエフェメラルのような生活をしておりますね。

あ、うっかりタンポポのはなしになってしまいましたが、アキノノゲシの葉の味のはなしでした。さて、タンポポも葉をちょっといただいてみましょう。
アキノノゲシも同様なのですが、葉を摘むと切り口から乳液が出てきます。
タンポポの葉も、味はアキノノゲシと共通点があり、セイヨウタンポポは食用タンポポと呼ばれることがあるほどで、こちらももちろん食べられます。
山の草とか花とか虫とか-タンポポの乳液

ぼくはほかの県に住んだことが無いのですが、「山形は山菜王国」なんてCMで言うほどに山菜の文化が深いところで、植物の観察会に行くと、草の名前の次に質問があるのは「それって食べられますか?」というような次第です。(ほかのところでも同じ?)
山形の山菜の美味しいといわれるのは、雪の多さにも関係するようで、雪解けの水の豊富なのと雪が残ることで長い期間新鮮な新芽をいただけるためであるとも思います。
ブナやクロモジの葉が雪の多寡に関連するのと似ておりますね。

また、ほかの県から来たお嫁さんが、里帰りしてスベリヒユを山形では普段から食すのだとはなしをすると、「山形はそのへんの草を食べさせらるのだ、なんというところに嫁にやったものか。」と言われたという笑い話もありました。スベリヒユは「ひょう」と呼んで、これを干したものを「ひょう干し」として食します、最近では産直やスーパーにもならぶのを見ることがあります。
山の草とか花とか虫とか-スベリヒユ

それでは、野菜と山菜と野草と雑草のちがいはなんだろうかと考えてみると、う~ん。野菜だって、野の菜、と書くのだし・・・よくわからないな。雑草と言う名の草は無い、という言葉も有名ですね。
ぼくはそちらこちらの道端の草も毒がないと知ると味見をしてみるのですが、なかなかにどれもそれぞれに味わいがあります。
おなじく、山に行って高山植物の咲いたのを眺めるのはたいへんに楽しいのですが、道ばたに田畑の脇に、街の中に咲く花もそれぞれに暮らしをしていておなじく面白みがあります。
草むらを土をひっくり返して花壇にして、植えたものだけは愛でるけれど、そのほかの草は必死に抜いたり毒をかけたりして土の出ている風景を見ると、なんだかつまらない、趣のないことだと思うのです。
お笑い番組のテロップや背景の音に入れられた作られた笑い声の「はい、ここが笑うところですよ」というようなのと似ておりますね。

Plant×50

アキノノゲシ、エゾタンポポ、スベリヒユ・・・3種×50=150円


8月1日から累計850円

2012年7月:4,150円
2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
そろそろお盆の時期だし、髪の毛が伸びたのを切ってもらおうと商店街に行ったら床屋さんはいろいろとおいそがしいらしく別な日にすることにしました。実は一昨日にも行ったのですが、お店がお休みでした。
商店街は夏祭りに向けて竹竿にちょうちんをつける作業を各お店でやっていました。
山の草とか花とか虫とか-ちょうちん祭り

数がそろうまでもうちょっとかかるそうです。
星好きな本屋さんも作業をしていました。
そのお向かいさんでは、奥様がひとりで竹を立てる準備をしていて、「あらまあ、よいところに通りかかりましたね」と重しにする石をはこぶお手伝いをしたのでした。
山の草とか花とか虫とか-商店街とちょうちん

暑いとは言っても、夏の盛りになればあとは秋に向かうばかりです。
山の草とか花とか虫とか-雲の様子

先週のこと、家の近くの田んぼの脇の側溝にはセリの花が咲きそろっていました。
山の草とか花とか虫とか-道の脇の草むら

白いちいさな花が丸く平たくテーブルのように集まって、それがいくつも咲いています。
山の草とか花とか虫とか-セリの花

そのテーブルには、赤と黒の縦じまのお客様が来ておりました。
山の草とか花とか虫とか-セリの花とアカスジカメムシ

う~ん、なんという色合いの装いの虫でしょうか。
これはアカスジカメムシのようです。
山の草とか花とか虫とか-アカスジカメムシ背中

アカスジ?いや、黒のほうだってすじの模様になっていて、ではどうしてクロスジではないのだろうか、と思ったりもしました。
背中を良く眺めてみると、あ、テントウムシやカブトムシのような翅の間の中心の線が見当たりません。(そもそもカメムシはカメムシ目、テントウムシはコウチュウ目なので違うのですが)
山の草とか花とか虫とか-アカスジカメムシ背中拡大

つまり、こんなふうに、水色の線で囲んだ部分がひとつながりになっています。
この部分は、小楯板、という名前がついています。カメムシ好きの方たちの、第一の注目であるアカスジキンカメムシなどもこのような体つきになっているそうです。
山の草とか花とか虫とか-アカスジカメムシ線を記入

カメムシ同士でくらべてみましょう。
これは、秋が深まると家の中などにたくさん入ってきて、たいへんにおいの強い汁を出す、カメムシの代表的なクサギカメムシです。
山の草とか花とか虫とか-クサギカメムシ

これではこのようになっていました。
山の草とか花とか虫とか-クサギカメムシ 線入り
手に乗せて臭くないかって?
いえいえ、カメムシたちはにおいが嫌われてしまうのですが、普段はにおいは無く、汚くもありません。においを出すのは、いじめられたときなどで、つまりは「カメムシがにおいがきつくって嫌い」なんて言う前に、人のほうがカメムシから「つついたりつぶしたりしようとして嫌っ!」と嫌われていたのですね。カメムシに嫌われないようにしましょう。

においといえば、今回のアカスジカメムシはなんと、いわゆる臭いにおいを出さないそうなのです。ぼくも数日前に、アカスジカメムシのことを調べていたら知ったのでまだ嗅いだことがないのですが、セリの仲間のような香りがすると聞きます。図鑑にはにおいがどう、とかは書いてありませんでした。

うえの写真のセリの茂みは、実はこないだの土日にとなりの集落の草刈りがあって、刈り取ってしまっていました。いくらか残っているセリのところに行って探してみたのですが、残念ながら姿を見つけることはかないませんでした。
別な艶やかな虫の幼虫はおりました。
山の草とか花とか虫とか-あの赤ちゃん

見目麗しく香りも良いカメムシ、これだから面白いものですね。
いつか嗅がせていただきたいと思います。

Plant×50

セリ・・・1種×50=50円

蟲×50

アカスジカメムシ・・・1種×50=50円

8月1日から累計700円

2012年7月:4,150円
2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円