今夜は皆既月食でしたね。たくさんの方が眺められたことでしょう。
ぼくも先ほどまで、星の教室で皆既月食の観望会をしておりました。
季節はもう秋も深まって、ことさらに晴れたものですから、冷え込んできて寒いこと寒いこと。
暖かい部屋に入ったらもう眠くって意識が遠のきそうです。

さておき、先々週にあった山岳会の芋煮の様子です。
山形では、この時期には公私問わず芋煮を食べるのがほんとに多いのです。
集まっても食べるし、夕食でも食べるし、お店で外食しても芋煮です。
会場へ向かう途中の夕暮れ、朝日連峰に細い細い月がかかっていました。
夕暮れの朝日連峰

この日は、かつて高級な料亭であったという建物を借りて自炊での芋煮会でした。
太い梁、ぜいたくな広さの部屋のとりかたでした。窓の外には最上川が見えていました。
料亭だった建物内部

芋煮です。山形でさかんな芋煮は、内陸では、しょうゆ味で牛肉を使います。
この日の芋は、山形産の在来品種であったそうです。とてもとろんとしてとろける味わいでした。会長の手料理なのでした。
芋煮

元料亭なのと、ここの現在の持ち主が多趣味な方で、あれこれ興味深いものがありました。
これは山の写真ですね。富士山のようでした。
山の写真

こちらは、かつて、古寺から走っていたトロッコの在りし日の姿のようです。
今ももしあったならたくさんの方が見に来たことでしょう。
トロッコの様子

大きな双眼鏡もありました。
双眼鏡

二階にも部屋がいくつもあり、散策してみると、細長い反射望遠鏡がありました。
純ニュートンのもののようです。眼で見るのには、こういったF値の大きなのがよいのですよね。現在はなかなか売っていないようです。
望遠鏡

鏡を見てみるとなかなか綺麗で、まだ十分に使えそうでした。
鏡はまだ綺麗

古い書物などもあり、特に興味を引いたのはこれでした。
国立公園写真集

ぱらぱらとめくってみると、やあやあ、ありました。
磐梯朝日国立公園のページです。この写真は、ええと、飯豊のどこから撮ったのかな?
右の尾根に見えているのは宝珠山のあたりになるのでしょうか。
磐梯朝日国立公園

朝日連峰もありました。
朝日連峰

これはどこから撮ったんだろうね?と話題になり、竜ヶ岳と障子ヶ岳、月山の位置関係から、推測したりしておりました。帰ってきて地形図で確認してみると、どうも中岳と西朝日の間あたりから撮ったもののようでした。
中岳から撮ったみたい

こっちは、剱岳のようです。素晴らしい写真です。
中部山岳国立公園

そんなふうにあっという間に時間は過ぎ、みんなで寝袋で就寝し、朝になりました。
窓の外には最上川。ほんとにすぐ近くです。
朝の最上川

縁側に椅子。
優雅な雰囲気でございます

こんなふうなところでコーヒーなどいただきながら、のんびり本でも読みつつ過ごしたらたいへん優雅な気持ちになることでしょうね。
箱です。
今日の箱

中にはこんなものが入っておりました。実は半年ほどずっとどうしようかと悩んでおりましたが、先日に、星好きの本屋さんから、買いましょう!と力強いお勧めがあり、とある夜にネットでポチっと・・・。
はこを開けると

これは、Sky-Watcherというメーカーのマクストフカセグレン望遠鏡、MAK127SPというものでした。望遠鏡と言われてイメージする形とはちょっと違っております。
これは真ん中に副鏡があり、主鏡の真ん中へ光を集めるタイプの反射式望遠鏡なのです。
127とあるのは、光を集める鏡の径のことです。127mmですから、5インチですね。
MAK127SP

三脚に載せ、オリンパスのカメラをアダプタを介してくっつけました。
こうすると、カメラで写真に撮ることができるのです。超望遠のレンズになります。
左上の突起は、星に狙いを定めるファインダです。なにせお手ごろなお値段なので、同梱のファインダやアイピースはさすがに安っぽいのですが、このタイプのファインダは好きなのでこのまま使おうかと思います。
空に向けて

カメラをくっつけたところ。
映っているカメラは、オリンパスのEM-1というもので、マイクロフォーサーズ用のアダプタで望遠鏡につながっています。
直焦点

一緒に、巻きつけるタイプのフードも求めました。
これがあると全体のコントラストがよくなります。
巻きつけフード

望遠鏡前方から。手前のちいさな丸の鏡のようなのが副鏡。
奥の大きなのが主鏡です。
このマクストフと呼ばれるタイプの望遠鏡は、主鏡の前面に、収差を補正するためのメニスカスレンズがあり、内側にへこんでいるのが特徴です。
鏡

鏡で光を集める反射望遠鏡は、透明なレンズを使用する屈折望遠鏡に比べ大きな口径のものを安めに作ることができるのだそうです。そのうち、このマクストフカセグレン式のものは、4~6インチくらいの口径に使用されることが多いようです。前面が補正板で覆われており、あまり大きくない主鏡はずれにくくそんなにはメンテナンスが要らないつくりとなっているようです。
ただし、反射望遠鏡の場合は、筒の温度と外気温の差で筒内気流が起きると見えている像が乱れてしまうのがこまったところです。このときにも、全体に陽炎がゆらめくような状態でした。
ゆらゆらしてピントが合っているのかいないのかわかりにくかったです。(時間の経過で温度差が無くなり改善するようです)
バックモニタで

お隣の集落の向こうのはじっこの田んぼの稲杭。1.2kmほど距離があるようです。もうちょっとばっちりピントが合ってほしいですが、まだ気流が落ち着きません。
1.2km先の稲杭

この日は2014年9月28日。
この日には、土星が月に隠される土星食が予報されていました。
東京で、12:12に月の裏に隠れ、13:33に再び現れるということでした。
隠れる時間には、田んぼで作業をしており観られなかったのですが、出てくるところを確認して撮りたいと思ったのでした。
白昼の月は月齢3.9でした。この写真を撮ったのは13:38。写真のどこかに土星が写っているはずですが、撮っている際には確認できませんでした。
白昼の月

撮った写真を、後でパソコンのモニタで確認してみると・・・。
あ、いた。これが土星みたい。
写真のコントラストを強めにしてトリミングしました。写真の中央に白っぽくなにか写っています。
昼の土星

夕暮れ。田んぼでの作業をひと段落させて、ちょっと離れた山の上の公園へ。
三脚の下のバッグのうち、右側は望遠鏡と一緒に入っていた専用のキャリングバッグでした。
値段の安い鏡筒の割合にしっかりしたおまけの品です。
三脚にON

夕陽の沈むところ。
夕陽

月がだんだんと青空から目だってきました。
夕方 月齢3.9の月

でもやっぱりピントが合わせられません。少しピンボケです。
ピンボケ

土星はどこかな?と探してみると、月の右下に発見。
928夕刻 月と土星

秋の日暮れは早いものですね。
公園の管理等の様子はすっかり暗くなってきていました。
管理塔と月


ちなみに、10月8日にはなかなか良い時間帯での皆既月食があります。
部分食部分食の始め18時14分、皆既食の始め 19時24分、食の最大19時54分、
皆既食の終わり8日20時24分、部分食の終わり8日21時34分だそうです。子どもたちなども起きていられる時間帯ですね。
国立天文台の皆既月食 2014年10月8日からの情報でした。
みなさま、ぜひ夕方の空を眺めてみてください。
大朝日から帰ってきました。その様子はまた別の機会に。

さて、9月下旬の登山道の手入れの様子です。
古寺山山頂近くの箇所のブナの様子です。
稜線の風上方向には、それほど大きくはないのですが、ブナがいくらか生えておりました。
しかし、木々の濃い樹林帯とは違って、現地調達できそうな倒木があまり出ない箇所でもあります。(生きている木を切るとお縄になるのです。国立公園ですから)
ブナの森

一方で、登山道にはみでているササについては、うちの山岳会では登山道の手入れに関連して刈り払いを認められています(県と町から、登山道の手入れをやってね、とお願いされているのです)ので、道沿いのものは使うことができます。
ササを使う手法を教えてもらっているのと、ヤシのネットが手元にありますから、これを組み合わせて使うことにしました。
ササの束

こんな感じでひとつできあがり。
ササの束出来上がり

登山道の細く掘られて水が走っているような箇所へ、束をぐんと曲げてはめこみました。
ササの束の弾力性でもって道にフィットさせ、そこに上流からの土砂を留めて段にしようという目論みです。上手くいくでしょうか?
ササの束 セット

ササとネットだけでは、さすがに強度の面で不安だったので、すでに置いてある段と組み合わせました。
別の箇所

もう一箇所では、ササの束だけのものも試みました。
今日(10月5日)に現地確認してきたら、ちょっと経過に変化がありました。そちらは改めて報告します。

ほかにも作業をして下山開始。
時間は16時近くになっていました。すっかり夢中で作業していましたが、夕暮れの早い時期になりましたから、そろそろ下りなければなりません。
先を行く先輩は、背中に荷物も無く身軽そうですが、登りの際に資材や杭を背負ってきて、使ったので帰りは身軽ということでした。トグワを肩に担いでいます。
下山開始

傾く夕陽がブナの森を照らしています。
夕陽のブナの森

ちいさい秋を見つけました。
ちいさな秋

三沢清水へ下りるちょっと前の箇所の麻の土嚢の様子です。
これは2年前の夏に使ったものでしょうか。だいぶ傷みが進んでいるようです。
麻の袋

一方、ヤシ繊維のほうは、まだしっかりとしているようでした。これも2年前に使った箇所です。土にもからんでいる様子がみえます。長年のうちには両方分解されて土へ還るのでしょうけれど、ヤシ繊維のほうが、足場を構成する素材としては優秀に思いました。
高価だし普通は手に入らないのが残念です。可能なことであれば、付近の里の山の木々の樹皮や、わらを編んで袋などこしらえることが出来たら最高ですね。スギの樹皮など使えるのでないかな、なんて。
(なにをするにしても、自給自足できないか、と考えてしまいます)
ヤシの袋

いち早く紅葉している様子だったのはオオカメノキ。
紅葉 オオカメノキ

下っていって、ヒメコマツの尾根まで着きました。
ここの道は、ずっと前から傷まずにこんな様子だそうです。
道が傷む要因として、水の流れがすごく大きなものですが、細めの尾根をおおむね水平に進むこの箇所では道に水が流れないので傷みが進まないのでしょう。地形と言うのはほんとに痛み具合に関連することです。
ヒメコマツの尾根

古寺鉱泉の近くの沢沿い。
なんだか景色がオレンジ色を帯びています。
古寺鉱泉近く

なんだべ~?と思ったら南の空の雲がオレンジ色でした。
南の空のオレンジの雲

古寺鉱泉着は17:30でした。一日よくがんばりました。
古寺鉱泉へ

さて、うちの会で登山道の手入れをする際によく使うのはこのトグワという道具です。
唐鍬と書きます。畑で使うクワとちょっと違って、短めで肉厚な金物部分です。
このトグワは、なかなか優秀な品物でして、①落ち葉や砂利を集める、②木やササの根を切る、③地面の表面を削る、④付け根の裏側でくい打ち(ちいさなものなら)、⑤溝を掘る。というような使い方ができます。
うちの小屋には数本が常備されていますが、メジャーな道具なのかどうかはわかりません。世間話などで、トグワがどうこう、というはなしをすると、「とぐわ!懐かしい響きだちゃ~」という反応が多いのです。
トグワ

ともあれ、トグワとピッケル、どちらが出番が多いか?という具合のうちの山岳会でありました。(地域柄、ピッケルの出番もかなり多いですが)

そんな様子で、今回の登山道の手入れのおはなしはおしまいです。