大朝日から帰ってきました。その様子はまた別の機会に。

さて、9月下旬の登山道の手入れの様子です。
古寺山山頂近くの箇所のブナの様子です。
稜線の風上方向には、それほど大きくはないのですが、ブナがいくらか生えておりました。
しかし、木々の濃い樹林帯とは違って、現地調達できそうな倒木があまり出ない箇所でもあります。(生きている木を切るとお縄になるのです。国立公園ですから)
ブナの森

一方で、登山道にはみでているササについては、うちの山岳会では登山道の手入れに関連して刈り払いを認められています(県と町から、登山道の手入れをやってね、とお願いされているのです)ので、道沿いのものは使うことができます。
ササを使う手法を教えてもらっているのと、ヤシのネットが手元にありますから、これを組み合わせて使うことにしました。
ササの束

こんな感じでひとつできあがり。
ササの束出来上がり

登山道の細く掘られて水が走っているような箇所へ、束をぐんと曲げてはめこみました。
ササの束の弾力性でもって道にフィットさせ、そこに上流からの土砂を留めて段にしようという目論みです。上手くいくでしょうか?
ササの束 セット

ササとネットだけでは、さすがに強度の面で不安だったので、すでに置いてある段と組み合わせました。
別の箇所

もう一箇所では、ササの束だけのものも試みました。
今日(10月5日)に現地確認してきたら、ちょっと経過に変化がありました。そちらは改めて報告します。

ほかにも作業をして下山開始。
時間は16時近くになっていました。すっかり夢中で作業していましたが、夕暮れの早い時期になりましたから、そろそろ下りなければなりません。
先を行く先輩は、背中に荷物も無く身軽そうですが、登りの際に資材や杭を背負ってきて、使ったので帰りは身軽ということでした。トグワを肩に担いでいます。
下山開始

傾く夕陽がブナの森を照らしています。
夕陽のブナの森

ちいさい秋を見つけました。
ちいさな秋

三沢清水へ下りるちょっと前の箇所の麻の土嚢の様子です。
これは2年前の夏に使ったものでしょうか。だいぶ傷みが進んでいるようです。
麻の袋

一方、ヤシ繊維のほうは、まだしっかりとしているようでした。これも2年前に使った箇所です。土にもからんでいる様子がみえます。長年のうちには両方分解されて土へ還るのでしょうけれど、ヤシ繊維のほうが、足場を構成する素材としては優秀に思いました。
高価だし普通は手に入らないのが残念です。可能なことであれば、付近の里の山の木々の樹皮や、わらを編んで袋などこしらえることが出来たら最高ですね。スギの樹皮など使えるのでないかな、なんて。
(なにをするにしても、自給自足できないか、と考えてしまいます)
ヤシの袋

いち早く紅葉している様子だったのはオオカメノキ。
紅葉 オオカメノキ

下っていって、ヒメコマツの尾根まで着きました。
ここの道は、ずっと前から傷まずにこんな様子だそうです。
道が傷む要因として、水の流れがすごく大きなものですが、細めの尾根をおおむね水平に進むこの箇所では道に水が流れないので傷みが進まないのでしょう。地形と言うのはほんとに痛み具合に関連することです。
ヒメコマツの尾根

古寺鉱泉の近くの沢沿い。
なんだか景色がオレンジ色を帯びています。
古寺鉱泉近く

なんだべ~?と思ったら南の空の雲がオレンジ色でした。
南の空のオレンジの雲

古寺鉱泉着は17:30でした。一日よくがんばりました。
古寺鉱泉へ

さて、うちの会で登山道の手入れをする際によく使うのはこのトグワという道具です。
唐鍬と書きます。畑で使うクワとちょっと違って、短めで肉厚な金物部分です。
このトグワは、なかなか優秀な品物でして、①落ち葉や砂利を集める、②木やササの根を切る、③地面の表面を削る、④付け根の裏側でくい打ち(ちいさなものなら)、⑤溝を掘る。というような使い方ができます。
うちの小屋には数本が常備されていますが、メジャーな道具なのかどうかはわかりません。世間話などで、トグワがどうこう、というはなしをすると、「とぐわ!懐かしい響きだちゃ~」という反応が多いのです。
トグワ

ともあれ、トグワとピッケル、どちらが出番が多いか?という具合のうちの山岳会でありました。(地域柄、ピッケルの出番もかなり多いですが)

そんな様子で、今回の登山道の手入れのおはなしはおしまいです。