1月3日の日のこと。
山形へ帰った翌日のことです。
2013年の虫初めでしょうか。部屋のなかにカメムシがいて、手を差し出すと乗ってくれました。
あけましておめでとうございます。本年もなにとぞよろしくお付き合いください。
山の草とか花とか虫とか-むしぞめ
これはクサギカメムシだと思うのですが、においを出すので有名です。
でも、むやみに刺激しないとにおいは出しません。敬意を持って遇さない無礼者に、彼らとの関わり方をかぐわしの香りで持ってお示しくださるのです。ありがたいことです。

さて、集落のなかのお堂やあれこれを初参りはできませんでしたが、うちの集落ではお正月の三が日は毎朝にお参りして回る神参りという習慣があります。
遅ればせながら3日になってから巡ってまいりました。足元はスキー。

はじめに、弘法大師さまのいるお堂。「だいっさま」と呼んでおります。
山の草とか花とか虫とか-弘法大師

次に八幡神社。
雪がずいぶん多すぎるように見えますが、神社の手前には土手があり、それが雪に埋もれているためこのように見えています。
山の草とか花とか虫とか-八幡様

次には、大日堂。「だいにっつあま」と呼んでおります。

山の草とか花とか虫とか-大日堂

大日堂のあるこんもりとしたところを回り込むように道を進むと、お堂のほうからタヌキかなにかの歩いたあとのようなみぞがありました。
山の草とか花とか虫とか-みぞ

こちらは、ヒトの歩いた跡ですね。
それぞれのお堂に、ぼくより先に回ったかたがおられるようで足跡がありました。
山の草とか花とか虫とか-足跡続く

もう少し進むと、稲荷さまの小さな祠があるはずなのですが、雪に埋もれてどこだかわかりません。でもお参りします。なむなむ。
山の草とか花とか虫とか-稲荷様

稲荷さまのところからは、水神様の石のあるところへも行くのですが、水神様の石も埋もれているころでしょうから、途中まで行って、離れたところからお参りしました。
山の草とか花とか虫とか-水神様へ続くのですが

うむ。戻りましょう。
山の草とか花とか虫とか-戻る

除雪された道路は、大きな溝のようになっているので、道路のはじを歩く動物たちの足跡がたくさんありました。動物たちも神参りしているのでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-足跡

道路わきの雪は、除雪車で道の上の雪を押すので現在の積雪の量そのままより多くなるのでしょうけれど、ストックを立てて撮ってみるとこのくらいでした。
裏山にスキーで遊びに行くのにちょうどよいあんばいのくらいです。
山の草とか花とか虫とか-ポール

消火栓は、ぼくが留守でもどなたか掘り出してくれておりました。申し訳ありません。
消防水利、ヨシ。
山の草とか花とか虫とか-消火栓

実は、年末には年賀状を投函もしないで出発してしまいました。
帰ってきた3日のうちにはお返事しておきたいなということで、これからあてなを書いたりしないといけないのでした。
山の神様(スギとスギの間のホオノキのところにお堂があります)には、ふもとからお参り。
山の草とか花とか虫とか-山の神様

その尾根をずっと上に登ると、虚空蔵さまの祠がありますが、そちらもふもとからお参り。
山の草とか花とか虫とか-虚空蔵様

集落のなかには高齢のかたも多くなり、それでもやはりお参りはしたいという気持ちがあるわけですが、やはり雪のなか歩くのもたいへんという場合には、そのお堂のある方向を向いて手をあわせてもお参りしたことになりますよ、とのことです。

日本には八百万の神様が・・・というのをよく耳にします。
虫の好きな学者さんに養老さんという方がおり、そのかたの言うことには、神様があれこれたくさんいるなあというように考える地域というのは、モンスーン気候の湿潤で季節の変化の大きいような、草や虫のいろんなのがいる地域と重なっているのではないかというのをお聞きしました。
調べたわけではないので思い当たるままに振り返ってみると、たしかにそうなのかも知れないなあというように思った年明けでございました。
上海に滞在して最後の朝になりました。ほんとにあっという間でございました。
山の草とか花とか虫とか-朝

友人に迎えに来ていただいて空港へ向かいます。(結局、タクシーに自分では乗れませんでした)
大きな橋を渡っていきます。
山の草とか花とか虫とか-橋

橋を渡ると、こちらも広がりつつある上海でしょうか。おなじかたちの建物が数えられないほどにたちならんでおります。
山の草とか花とか虫とか-団地

建築中。
山の草とか花とか虫とか-建築中

あるいは、鉄塔などはものすごい群れになって立っておりました。
山の草とか花とか虫とか-鉄塔

空港で、上海の友人とはさようならです。たいへんお世話になりました。
ここからまた、いろんな門をくぐり、書類を出したりもらったりして進んでいきます。
山の草とか花とか虫とか-空港

帰りの飛行機では、まえの座席にある画面に飛行機の下の様子が写っているのがわかってそれを見ながら帰りました。
数時間ほどで成田へ。
一時間の時差があるので、どのくらい飛行機に乗っていたのだかわからなくなってしまいました。
山の草とか花とか虫とか-飛行機

スカイライナというのにまた乗って上野に向かいます。
車窓からは紺色になっていく空が見えていました。遠くに見えるとんがったのがスカイツリーでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-スカイライナからの夕焼け

上野に到着して、クルマの好きな友人と、服道楽の友人ともさようならです。
上野のあたりも散歩したいかな(山形県のかたは、上野周辺は安心感があって好きな方が多いと思います)という気持ちも少しありましたけれど、う~ん。
駅の近くでちょっとだけ東京の都会の様子も撮ってみました。
たいへんな数の人が歩いています。
上海は、なんというのかな、歩いているひとたちはなんとなしに自由奔放なところを残しているような雰囲気がありました。
東京の街行くひとたちは足早でなんとなく堅苦しく見えました。
山の草とか花とか虫とか-上野の近く

新幹線のチケットを買い、待ち時間は若干多めなのでしたが山形へ向かう新幹線のホームへ向かいました。
う~ん、でもこれではないな。色が違う。
山の草とか花とか虫とか-これじゃないな

ええ、ええ。こちらが山形へ向かう列車です。
四角っぽい顔立ちにもちょっと慣れてきました。
山の草とか花とか虫とか-つばさ

本を読みながら新幹線に乗って数時間。
窓に雪がついていました。
山の草とか花とか虫とか-雪が窓に

新幹線は福島を過ぎ、山を越えて米沢に入ったのですね。
おお!雪だ!
山の草とか花とか虫とか-雪

山形駅に到着すると、これで間違いなくおうちに着かれるだろうなという気持ちになってきました。
山形駅では、雪はちらちら落ちてくるものの積もってはおりません。
今年は、山に雪が多く、街にはあまり降らない雪の降り方だねと巷でうわさになっております。

これがうちのほうへ向かう列車ですね。
ホームには、思った以上にたくさんのかたがおり、乗ってみると座れないほどでした。
ローカル線はたいへんだと聞くのですが、この路線は座れないくらいのことが多々あります。
そしてまあ、列車を待つひとの軽装であること!
ぼくは数日暖かいところにいたためか、体が暖かいのに慣れてしまっていたのかもしれません。
すごく寒い。
山の草とか花とか虫とか-これですね

列車は駅に止まるたびに人が降りて行き、終着駅の3つほど前から座ることができました。
駅に到着すると、家族から迎えに来てもらい(歩くと5時間ほどかかり、タクシーだと、雪の時期にはうちの近くの坂を登れずにおろされてしまいます)、家に帰ります。
雪の降る道。
山の草とか花とか虫とか-雪の降る道

ほんとにわがやのすぐ近く。出発してからあらたに結構積もったそうです。
屋根の雪おろしを済ませておいてよかった。
山の草とか花とか虫とか-雪の降る道 うちの近く

特にここ数年、ぼくにとっての「遠く」というのは、たとえば半日歩けば大朝日岳に着くし、1日歩くと朝日連峰の三方境のあたりに着くし、そんな感じに過ごしてきましたが、新幹線と飛行機に乗ると海の向こうにまで着いてしまうのですね。
夏に田んぼに行くと、行くたびにまだ見知らぬ虫を見つけるほどで、うちの近くの山にしてもまだ登ったことのない尾根などもたくさんあり知っているようでも世界は広いものだなあと思っているのですが、今回のようにぐいっと距離を離れてみるというのも面白い体験でございました。
きっと上海に行った友人がいなければ、海を渡る機会もなかったかもしれません。ありがたいことです。

さて、おつきあいいただきました上海行もこれでおしまいになりました。
明日からはまた雪の景色をお伝えします。
朱家角から上海に帰る長距離バスの中。
上海市内でもそうでしたが、たいへん多くのかたがスマートフォンやそれよりおおきいiPadを使っていました。たいへんな普及率です。街を歩く若者も、タクシーの運転手も、調理場のコックさんも、バスのなかで時間をつぶすかたもみんなゆびさきで画面をなでていました。
仕事中などに、私用でスマートフォンなどをいじっていると、日本の職場ならくらつけられる(たいへんに怒られる)と思うのですが、友人曰く、そのあたりはたいへんに自由なのだそうです。
山の草とか花とか虫とか-バスのなか

朱家角のちかくは、この写真の左側のような沼のようなのと農地とが混じっているような光景なのですが、上海市内に近づくにしたがって背の高い建物などが見えてきます。
山の草とか花とか虫とか-田舎と都市の境界

上海市内に入ると、ブランドものの看板があったり、街のなかをランボルギーニ(有名なスポーツカーですね)が走っていたりしました。
山の草とか花とか虫とか-看板

とりあえず、喫茶店で休憩して、夕食を決めたりしていました。
喫茶店というのか、カフェと言うのか。
コーヒーなどは、10数元、42元と書いてあるのはパスタのランチでした。
山の草とか花とか虫とか-喫茶店

最近できた話題のお菓子だそうです。エッグタルトと言っていました。
焼き立てを買ってもらった(買ってもらってばかりね)のですが、ぼくは舌がにゃんこちゃんなものですから、美味しいけれどばくっと食べられないということになりました。
山の草とか花とか虫とか-エッグタルト

たしか香港から出店したのだと言っておりましたが、香港からはたくさんお店などがやってきている最中だそうです。リリアンベーカリーと書いてあります。
山の草とか花とか虫とか-リリアンベーカリー

友人の奥様は、ここで夕食の買出しと上海名物のマッサージをしてもらうために別なパーティになりました。
ぼくらは、新天地という新しくできたお店のたくさんあるところに行きます。どんなものがあって、どんな物価なのだか気になっておりましたから。
これはマクドナルドですね。ハンバーガーを食べてみたのですが、値段も味もほとんど山形とおんなじでした。(知り合いはメキシコに行ってマクドナルドに行ったらすごく味が違ったと言っていたけれど)
山の草とか花とか虫とか-マック

このあとに立ち寄ったのは、家電量販店、スポーツ用品店、スーパーにデパート(高島屋が最近オープンしたらしい)など。
家電量販店では、一眼レフのデジカメがずらっとならんでいました。キヤノンでも、上海でのラインナップは日本とは違っていてもっと細かくいろんな機種がありました。価格は日本(山形)よりもお高め。
スポーツ用品店はナイキというくつやらなにやら作っているブランドのお店でしたが、やはりこちらもお高め。ちなみに、山道具のお店は見当たりませんでした(あったのかもしれませんが)。山が近くに無いからでしょうか?
スーパーの食料品は、日本と大差ないと思いました。ぼくらが行ったのは、富裕層や外国人向けだろうと思われるスーパー(日本でも東京などには価格帯が上のスーパーがありますものね)でしたが、お米は3kgや5kgで99元くらいから120元ほど。交通機関の金額が低めなのに対して食料品は高めだなと思いました。

その後に、新天地というところの中心部へ向かいます。
お洒落なお店がたちならんでおり、イルミネーションはテーマパークの中にいるような感じでした。
山の草とか花とか虫とか-新天地

高級衣服のお店のたくさんある建物のなかへ。
クルマ好きの友人は、ひげがもさもさ、コートはボタンが取れたりしてよれっとして、ぼくはぼくでいつも山に着て行く防寒着とにおいの出そうなジーンズ。お洒落な上海っ子から見たらちょっと近づいてはいけない身なりというほどで・・・。
洋服やさんの値札を見ると、¥12,000と書いてあるコートなどがあって、12,000円?と思うと、12,000元(1元は、13~14円ほど)でした。
山の草とか花とか虫とか-デパートの中

こうやって、上海のおそらく一番高価なものを売っているあたりを見てみると、ほんとうに郊外との違いがあるものです。圧倒的。
ちょっと郊外や市内の裏通りでは、何十年も前のような暮らしや瓦礫のような生活の場があり、もう一方でたいへんな貨幣経済の粋とでもいうようなところがあり。富めるものはとことん富み栄え、そうでないものはずっとそうでないというような。
市内で掃除などをしたり、ペットボトルを集めたりしているかたを見かけましたが、友人の奥様の言うことには(友人の奥様はたいへんな才媛で、いろんなことに見解をお持ちなのです)には、経済格差というよりは、クラスが違う暮らしぶりがあるんだという表現をしていました。
日本でも、都市と地方、正規雇用と非正規雇用の経済格差が論ぜられておりますが、それとはくらべものにならないほどなのだと思いました。
クラスが違うという表現は、う~ん。そうですね。乗り越えられない生まれながらの差とでもいうのでしょうか(学習や職業選択の機会が家柄や経済力で固定されてしまうというような)。

よそのところのやりかたなのでなんともいえませんが、一時期の日本で「勝ち組、負け組」という言われ方が流行した時期に、いろいろのメディアでもちあげるように取り上げていて、なんて貧相な価値観の流行だろうかと感じたのを思い出すと、日本だってそんなふうになっていくことだってないとは言えません。
勝ち組?負け組?どちらが良い?いえ、ぼくは3時のおやつはぶどう味のグミを所望します。
(実際にそんな世になったら、こんなふざけたことも言っておられなくなるのでしょうか)

しかし、視座を変えてみれば、ここ数十年は日本は経済力でもって資源を輸入しては食いつぶしてきたわけで、己を省みなければいけないのかもしれません・・・。ほんとうに申し訳がたちません。
うちのたんぼはちいさいですが、自分の食べるぶんだけでも作れるのに感謝せねばと思うのでした。

まあ、よいでしょう。

帰りは地下鉄に乗ります。
なんせクルマ好きがいるのと、ぼくも列車が嫌いでないために友人が選んでくれたのですね。
山の草とか花とか虫とか-地下鉄チケット

ゲートというのか、改札と言うのか、はて、上海の地下鉄の乗り方がわからないよう!と思ったけれど、ぼくは東京でも地下鉄の乗り方がよくわかりませんから安心です。
山の草とか花とか虫とか-門

友人宅へ着くと、上海ガニ(服道楽の友人が所望したのです)。
う~む、見れば見るほど最上川のモクズガニとそっくり。
うちの父が最上川のモクズガニが好きで、知り合いに採ってきてもらっては食べているのですが、しばらく泥ぬきしたりするために玄関へ一斗缶へカニを入れて、しばらくの間、夜中にがっしゃがっしゃ聞こえていたのを思い出します。
山の草とか花とか虫とか-上海ガニ

茹でると赤くなりました。
山の草とか花とか虫とか-ゆであがり

実は・・・、カニはちょっと苦手でして、食べられないことはないのですが、食べると眉間のあたりがもやもや鼻詰まりのようになりあちこちかゆくなります。
足を一本いただきましたが、濃厚で甘みのあるカニでした。

時間がたくさんあると思われた上海行きも、過ごしてみるとあっという間で、明日は山形へ向かいます。