さて、スキーを手に入れた翌朝の日曜日。
屋根の雪おろしの前の朝早くに家からすぐの林へ。
雪が降る予報だったのですが、朝から晴れました。向かいの尾根の様子。ぽわぽわ毛が生えているようにも見えますね。
山の草とか花とか虫とか-向かいの尾根

スキーでちょこっと歩き、リスがいつもいるところへ行きました。
そろそろリスたちが追いかけっこするころだろうかと期待していたのですが、なかなか姿を現しません。
だんだん数の少なくなってきたカキの実に、小鳥がたびたび訪れています。
でも、動くのが速くてなかなかね、撮れません。
シジュウカラ?と思ったけれどちょっと違うようですね。コガラかな?ヒガラというのかな?
おしりしか撮れませんでわかりませんでした。
山の草とか花とか虫とか-コガラかなにか

ちょっと大きめな鳥もやってきて、木の幹のあたりでじっとしていました。
おお、これがトラツグミでしょうか?(ちょっとよくわかりません)
トラツグミだとすると、夜中にキコーキコー、と錆びたブランコのような音色で鳴く鳥ですね。
父は、姿は見たことが無いそうですが、鳴き声から地獄鳥と呼んでいました。
ぼくはブランコ鳥という名だとしっくりくるなあ思っておりました。
鳥の鳴くのにはちょっと聞こえない鳴き方のため、古来にはその声から、鵺(ぬえ)というものを想像したそうです。
山の草とか花とか虫とか-トラツグミ

ほかの小鳥もやってきて。
あらら、カキの実っぽいけれどちょっと違うまんまるなのが枝に下がっています。
山の草とか花とか虫とか-カキの実?

ヤマガラでした。
カキの柔らかになった実に、つめをサクッと立てて足場にして上手なものですね。
山の草とか花とか虫とか-ヤマガラ

ヤマガラは庭先にもいつものようにやってきてくれますが、見かけるとうれしい小鳥です。
山の草とか花とか虫とか-ヤマガラ 右へ

ふと、リスがいつも通るあたりを見ると、小鳥を撮る前にはなかったはずの足跡がありました。
あらまあ、気がつかない間にそのへんをうろちょろしていたのでしょうか。
浮気はいけません。
山の草とか花とか虫とか-リスの足跡

そんなことをしているうちに、北西から空が黒くなってきました。
天候が崩れないうちに屋根の雪おろしをさっさと終わらしてしまいましょう。
山の草とか花とか虫とか-黒い西

真上の空は青空なんですけれどもね。
コブシの芽はまだまだつぼみのまんまです。
山の草とか花とか虫とか-コブシと青空

昼から、ちいさなスキー場に行き、新しいスキーをためしに滑ってみました。
このちいさなスキー場は、リフトでなくロープトウで、仕事の帰りにちょっと寄って少し滑ったりします。美しいターンで下ってくるおじさんたちがおり、アドバイスをしてもらったりしていました。テレマークをしている方はいないのですが、山側に体を倒しすぎだよ、とか、ターンの途中でがまんするようにゆっくりやってごらん、とか。
一番最初の滑りの一度目のターンでつまづいてでんぐり返し。
林のなかを行くのには大丈夫だったのですが、ターンを綺麗にと思うとだめですね。
きっとテレマークの達人のかたならなんなくこなすのでしょうけれど、ぼくはまだ無理なようです。
山の草とか花とか虫とか-スキー場

ゲレンデで数回滑って試したので、夏には時に毎日のように行く山の上の公園へ。
今は除雪していないためふもとから歩いて行きます。
山の草とか花とか虫とか-いつもの公園へ

この景色、いつだったかに秋の四辺形の写真を載せたところです。
奥には奥羽山脈が見えていました。
かれこれ遡ること2年ほど前。2011年1月26日。
このように、ほぼ毎日のブログというのを書き始めました。

ふと気がつくと、ちょうど二年目はなにげなく過ぎていました。

昨年からの一年間を振り返ってみます。

2月には例年以上の雪が降り、雪おろしやらなにやらに追われるようなこともありました。
一昨年には、2.4mほど積もっていたようなのですが、昨年はどのくらい積もっていたものでしょう?
昨年の今頃に、久々のスキーを手に入れて、雪に追われつつも楽しんでいました。
今年もおなじような調子で、進歩がないというのか変わらないというのか。
山の草とか花とか虫とか-山頂が見えた

3月には、ブログで知り合った空さんというかたがやっている子どもたちがコナラやクヌギと過ごせるどんぐりという場所を訪れました。
これはどんぐりのわらの家。
翌月には、イガイガさんという山登りをされるかたが山形を訪れてくれました。
ブログというのを通じて、遠くのかたの暮らしや、いろいろの山のこと、いろんな考えたこと、そういったものに触れることができました。
山の草とか花とか虫とか-わらの家

4月には、朝日連峰にも春が近づき、朝日連峰から月山に延びる稜線にある赤見堂岳を訪れました。4月末ごろには、まだ里でも雪の季節ですが、いろいろの春の花たちが雪の消えたところから次々に顔を出していきました。雪国の春は、燃え上がるかのようにある日突然に訪れます。
$山の草とか花とか虫とか-目指す赤見堂岳

5月には、何年も前から心待ちにしていた金環食がありました。
遠くにいってわっかになったお日様を眺めたい気持ちもありましたが、天候の加減もあり、地元からの撮影を楽しみました。振り返れば、わっかになったのを見るのも良いですが、いつも過ごしているところからの様子を見ることができてよかったなあと感じています。
山の草とか花とか虫とか-074159

6月には、例年よりも一周ずつ遅れていた田んぼの作業が田植えを向かえ、田んぼの季節がはじまりました。いろんなカエルに鳥たち、虫にちいさな草。夜にはホタルが舞い、水中にミジンコが踊り、田んぼはちいさな宇宙のようです。
山の草とか花とか虫とか-田植えのあと

7月には、山の登山道の補修などの作業にいつもよりも多く参加することができました。
山のうえはまだ残雪のたっぷり残る季節ですが、里は真夏になっていきます。
作業には、県内外のいろんな山岳会や山の関係者が集まります。そういったなかに参加をさせていただいて、登って降りるだけでない山とのお付き合いを持てるありがたさを感じました。
山の草とか花とか虫とか-そだ設置

8月は虫たちの季節です。これは駅の近くのサクラの木にいたハキリバチの仲間。
マメの葉を切り取って巣に運んでいました。
ふと身近なところ、たとえ街のなかにあっても虫たちの営みがあります。
山の草とか花とか虫とか-こっちを向いた

9月には早くも田んぼは収穫の秋を迎えました。
昨年もおかげさまで田んぼを続けることができました。(この年の新米は、出荷したものの、実はまだわが家の食卓にあがっていません。一昨年のお米を食べています。)
山の草とか花とか虫とか-稲杭

10月には、高い山はまた雪の季節となります。
6月の末に夏山開きをしてから3月ほどで東北の山はまた雪の季節になります。
山の高いところから、だんだんとふもとの山へ紅葉のいろどりが訪れます。
山の草とか花とか虫とか-ハウチワカエデ

11月、ふもとにも再びの冬がやってきました。
山の残雪を含むと、ほぼ一年間の雪とのお付き合い。
里では、雪がないのは6月から10月まで。一年の半分くらいは雪と過ごしているのですね。
山の草とか花とか虫とか-つらら

12月にはすっかり雪が積もり、また雪の山に遊べるようになりました。
あしかけ数年にわたって探していたイワイドを訪れることができました。
山の草とか花とか虫とか-イワイド

そして、1月。ちょっと足を伸ばして上海まで。
ついこないだのことのはずなのに、ずっと昔のことのような気もします。
山の草とか花とか虫とか-鉄塔

それぞれの季節にいろんな草や虫たちの、人の営み、山と川の風景がありました。

このブログは、そもそもが、草や虫を見つけたり、山に行ったり、考えたことをまとめておいて、あとで資料やそんなのに使おうと始めたものでもあります。
過去に日記を書いたこともあり、また昔の写真も保存してはいるのですが、振り返ってみると過去の自分がなにを思ってそうしていたのかわからないという面があります。
過去の自分というのは今の自分にとってはもう他人以上にどんなふうに考えていたのかわからなくなっているものですね。
ブログには、ほかの人にも読んでもらうのだから、なるべく伝わるように、わかっているつもりのこともなるべく調べなおして書くという面もあります。
あるいは、ほかのブログを書いている方、ほんとに身近なおなじ町のかたやいろいろな山岳会の方に見ていただいており、その反応がすごくうれしかったりします。

日々冗長に駄文を曝し、文章を書くのは、恥をかくことなどとも申します。
それでも「この先に人の住むところがあるの?」などといわれるような山の奥から、いろんな草と虫たちの営み、村の暮らし、山や川の様子をもう少しだけ載せていきたいと思っています。
何卒、今少しお付き合いください。
先週の土曜日は、今シーズン4度目の屋根の雪おろしでした。
1メートルちょっとを4度おかわり。ちょっと飽きてきましたかね。
山の草とか花とか虫とか-4度目の雪おろし

この日は雪が降り続けていました。スギの林にも、カキの木にも雪が積もります。
山の草とか花とか虫とか-雪降り

雪の量は、うちの近くでは今のところ例年並みほどで経過しているようです。
今シーズンは、一気にたくさん降るのでなく、コンスタントにちょっとずつ積もってくれるのがありがたいです。屋根の上から、おとなりの家のおじちゃんがクルマででかけるのが見えました。
山の草とか花とか虫とか-雪の状況

雪かきのこつは、頑張らないけど休まないという感じでしょうか?
あせらずに、なんとな~くするのが良いですね。
雪の向こうに、時折太陽がほんのちょっと見えました。
山の草とか花とか虫とか-つららの向こうの太陽
頑張らないけれど、休まない・・・。
午前中に作業して、お昼ごはんを食べたら続きをと思っていたところ、ふとこたつが目に入って、ちょっとだけね。足を暖めましょうかね。と思ったらもうだめでした。
意識を失って、目を開けると15時。

屋根に登るのには、半端な時間になってしまったので翌日に作業を繰り延べして山の道具やさんへおでかけしました。

ほんとうは別なものを買いに行ったのでしたが、スキーの面白い板があり、使ってみたかったビンディング(板にくつを止める金具)がちょうど在庫があり、お値段はいまどきのごついスキーブーツの値段にたとえると、このスキーは2セット買っておつりが来るくらい。
で、買ってしまったんですね。
山の草とか花とか虫とか-Haganの板

板は細く幅が6cmほど。先っちょもテールもおなじくらいのすとんとしたかたち。ちょっと昔のテレマーク板ですね。
クロスカントリースキーをもうちょっところんとさせたような板です。
裏面はもちろんのうろこ板。Haganというメーカーのものらしいのですが、詳細はよくわかりません。
山の草とか花とか虫とか-後ろはウロコ

使ってみたかった金具はROTTEFELLA(ロッテフェラー)のSUPERTELEMARKという3ピンのビンディングでした。
金具に三つのピンが出ていて、これにブーツのさきっちょの裏にある穴をあわせて、上からはさむという固定方法です。
山の草とか花とか虫とか-ROTTEFELLA SUPERTELEMARK

カチカチっと押さえ板を前に倒して固定します。
ブーツは、昨年に使っていた柔らかなブーツです。
これと組み合わせると、かかとがほんとうに軽快にあがります。
テレマークスキーも、今はプラブーツとケーブル式の金具が主流になっていますが、あれだとかかとがちょっと上がりにくいんですね。(その分安定して滑りやすいんですが)
山の草とか花とか虫とか-履いてみた

この板も金具もブーツも軽くて、3つあわせても、ゲレンデで使うスキーに比べると1/3ほどの重さの2kgほどでした。ブーツはほとんどスニーカーのようなはきごこちで、ギプスのようなアルペンのスキー靴に比べたら、登山靴とくつしたくらいにはきごこちに違いがありました。
山の草とか花とか虫とか-履いたところ

日曜の早朝に、うちにまわりでちょっと歩いてみて、雪おろしの続きを終わらせてから、ゲレンデでもちょっと滑ってみましたが、いやはや、軽快すぎるのと、足首もぜんぶ開放的なので思った以上にバランスが難しくゲレンデでしょっぱなにでんぐり返しを披露しました。
その後に、ていねいに乗ると、曲がったりもなんとかなりました。
林のなかを歩くのは、登りも下りも素晴らしく十分に楽しめました。

ブーツのほうは、昨年の春あたりに、水のしみこみが多くて、しみこみ防止のためにちょっと手入れしていました。
どうもね、縫い目あたりから水がしみこんでいるようなのです。
山の草とか花とか虫とか-ガルモント ベンチャー

テントなどの補修用の目止め材。
山の草とか花とか虫とか-シームグリップ

それをブーツの縫い目にちょこちょこ塗って。(ちょっと足りなかったためか、実際に動かしてみたらまだ不十分なようでした。)
ほんとうは、テレマークブーツ用の全体を覆うゲーターがあるのですが、今はあまり生産も流通もしなくなったようです。
山の草とか花とか虫とか-塗った

細い板と簡素なビンディング、柔らかなくつのテレマークスキーは、今はあまりするかたもいなくなっています。こういった軽快で華奢なスキーを楽しめるのは、大きな山でもゲレンデでなく、そのへんの森や雪の野原なのです。

趣味の分野はなんでもですが、慣れるほどによりハードでヘヴィな道具立てでもっと過激に、という志向があります。
魚釣りで言うと、フナやオイカワを釣って楽しんでいたのが、じゃあトローリングしてマグロを釣ってみよう、とかそういった感じでしょうか。
そうでは無しに、例えばフライフィッシングなどはよりナチュラルに、たなご釣りには芸術的な繊細さ、クロダイの落とし込み釣りなどは魚の生態をじっくり見極めて、技術のみで勝負するような楽しみがあります。庄内に庄内竿という竹の竿があり、その昔々の名人の言葉に、「竿貴細長」というのがあります。

丈夫な幅の広い板とごついブーツでは味わえない開放感。自由なかかと。
ミズナラの森を登って、スギの林を抜け、動物たちの足跡や、冬の明るい木々を飛び交う小鳥。
週末にちょっと遠出して、ちいさな山をいくつも越えていくのも良いし、晴れた朝に十数分のスキーの散歩もファンタスティック。

雪の降るところに住んでいると、毎日毎週、雪かきばかりで雪が嫌いになってしまいそうになるわけですが、こんなふうにスキーで雪と戯れることが出来たなら、毎朝にリゾート地のロッジで目覚めるようなもので、こんな贅沢なこともなかろうと見えてまいります。