彗星のよく見えた日の昼のことです。
昼に朝日連峰を眺めに行った先で、カラスがクルミを割っているところに出会いました。
クルミ割りの様子は、よく見かけるのですが、クルマで移動中にみかけるのが多くてなかなか撮れませんでした。

カラスは道路わきの雪の上にいて、くちばしの先にクルミをくわえています。
山の草とか花とか虫とか-ハシボソガラス 道路わき

ここから朝日連峰を背景にバサバサバサっと飛び立って、
山の草とか花とか虫とか-舞い上がる1

クルミをある程度の高さから落下させ、一緒に舞い降りて割っていました。
クルミの落ちる先をじっと見て降りてきていますね。
山の草とか花とか虫とか-降下2

このときには上手く割れないようでした。
また定位置にクルミを持っていって、検分しております。
山の草とか花とか虫とか-クルミチェック

クルミの検分が済んだら、また舞い上がりました。
山の草とか花とか虫とか-舞い上がる2

かなり垂直に近いくらいの舞い上がり方です。
山の草とか花とか虫とか-舞い上がる3

ばっさばっさと力強いですね。
山の草とか花とか虫とか-舞い上がる4

ある高さまでくると、クルミをくちばしからぽいっと離して、
山の草とか花とか虫とか-クルミ落とし5

クルミと一緒に舞い降りる。
山の草とか花とか虫とか-降下6

残念ながら着地の場所が、道路わきの棒と重なってしまいました。
この回で割れたようで、道路わきに割れたクルミを持っていってつついて食べているようでした。
なんでも、クルミを割るのに適切な高さを把握していて、その高さでもってくちばしから放すようです。
クルミを割るのは、カラスのうち、ハシボソガラスと呼ばれるくちばしのしゅっと伸びている小柄な感じのカラスだそうです。田んぼで地面をつついたり、てくてく歩くのもハシボソガラスですね。

これはうちの前のスギの木に来ているカラス。
カラスは割合に警戒心が強いようで、レンズを向けると飛んでしまう場合が多いのですが、うちの近くのカラスはぼくを見慣れているためか、結構近い距離で望遠レンズを向けてもあまり逃げなくなりました。
これもくちばしなどから、ハシボソガラスだろうなと思いました。
カアカアカアと鳴くのが、ハシブトのほう、カーと長く鳴くのがハシボソのほう、かなあ、と思っています。
山の草とか花とか虫とか-梢の先

別な日に見つけた川原での様子。
雪に顔をつっこんで何か探しているのでしょうか?
こうやってクルミを見つけてくるのかもしれません。
山の草とか花とか虫とか-雪に顔をつっこむ

翼をばさばさ
山の草とか花とか虫とか-ばさばさ

しっぽまでぶるるる。
山の草とか花とか虫とか-ぶるる
カラスたちの動いている様子は、可愛らしく見ていて飽きることがありません。

カラスは賢い鳥なのだと言われたりします。特にハシボソガラスは、雪の上や屋根の上で遊んでいるような行動をしたり、こうやってクルミを割ってみたりといろんな面白いことをしてくれます。昔はアスファルト舗装の道路というのはありませんでしたでしょうから、ハシボソガラスがこんなふうにクルミを割るのを覚えたのは割合に最近のことなのではないかと思っていました。

先日に面白く読んだ本に、「カラスの教科書」(松原始 雷鳥社)というのがありました。
そのなかに書いてあることでは、クルミを割って食べるというのは、カロリーを採るという点では、クルマにはねられたりする危険性も加味するとどうやらあまり効率がよろしくないようだとありました。
また、カラスの行動は「賢い」と言えるものなのか、ヒトから見て「賢く見える」のか、どっちなんだろうということも書かれてありました。

たしかにそうですね。そんな気がしてきました。
数日前に、雪の上をたくさんのセッケイカワゲラの仲間や、トビムシがうろうろしているのを見かけました。
果たして彼らはどこから来て、雪の上でなにをして、どこに行きたいのか、いくら眺めていてもさっぱり見当がつきません。
そのカワゲラもトビムシも、現に幾世代もそうやって生きていて繁栄しているのだから、「賢い」というのを、生きていく知恵がある、というように捉えるのだと、ぼくから見て、なにをしたいのかわからなくても間違いなく「賢い」のでしょう。

カラスの場合には、ヒトから見た際に、なにをしたいのかぼくらにも推測できるような行動をしている、というのが賢く見えるポイントなのだろうと思いました。クルミを割っているのも、賢く見えて、実は効率そのものはあまりよくないのではないのだ、というのもその一例なのですね。(ぼくがカラスだったら、きっとクルミを割るのに夢中になると思う。楽しそうだもの)
そこでヒトを振り返ってみると、たとえばぼくの好きな山に登るという行動などは実に無駄なような気がしてきました。山に登って帰っても、おなかがふくれるわけでなし(逆におなかがへります)、家から出発して、また家に帰るのならば、でかけなければ良かったじゃないか・・・という始末です。

そうかそうか、ならば、そのなにをしたいのかわからないけれど確実に代を重ねている不思議なトビムシの行動の秘訣を探りに行かねばなりますまい。
というわけで、またそそくさと山へでかけるのでしょうね。
3月15日のことです。
この日は朝から快晴になっていました。夕方にはまたパンスターズ彗星を眺めていました。
今日の記事は、やたらと写真が多くなりますが、おつきあいください。
なお、写真を大き目の載せたら、右端が枠にかぶって一部見えていないようです。
写真をクリックすると全体が見えます。(確認したら全部見えてるので大丈夫みたいですね・・・。)

さて、
昼。晴れていたら何度でも眺めたい大朝日岳。
山の草とか花とか虫とか-大朝日岳

寒江山も見えました。
左(南)から、南寒江、寒江山、北寒江山。
山の草とか花とか虫とか-寒江山みっつ

さて、夕方です。
こないだの撮影ポイントに行きました。
以東岳に沈む夕陽。山の端までしっかりすっきり晴れています。
パンスターズ彗星日和です。
以東岳から湯気がたっているように見えるのは風に舞う雪ではないかと思います。
山の草とか花とか虫とか-以東岳に沈む夕陽

この日の月齢(12時)は、3.3となっていました。
細い月が青空に浮かんでいます。
山の草とか花とか虫とか-細い月

だんだんと色合いの変わる西の空。
朝日連峰の稜線がオレンジ色の背景にくっきりと見えていました。
山の草とか花とか虫とか-夕焼けの色 広角

左が大朝日岳、右端が障子ヶ岳。朝日連峰の主稜線と、主稜線から月山に向かう峰々のシルエット。
山の草とか花とか虫とか-朝日連峰から障子ヶ岳までのシルエット

写真の左1/3ほどのでこぼこが以東。
中ほどの1/3が竜ヶ岳の頭のあたり。
右の1/3が、障子ヶ岳のあたりです。
オレンジ三兄弟、という具合です。
山の草とか花とか虫とか-オレンジの三兄弟

ふと東を見ると、奥羽山脈も夕方の色合いでした。
山の草とか花とか虫とか-奥羽山脈 夕景

彗星はどのへんに見えるかな?と夕暮れを待つ間。
星好きの本屋さんも、撮影に出ておられたようで、
「ロッキーチャックさん、出撃しておられますか?よい夕空ですねえ。」
「そうですね~、これほどの夕焼けもなかなかありませんね。今は10°くらいの高さですかねえ?」などとおはなしをしたりしていました。

だんだんと空の色合いは変化していきます。
山の草とか花とか虫とか-紺色の空

月も夕暮れとともに、輝きを増してまいりました。
山の草とか花とか虫とか-群青の空

18:26。
市民薄明と、航海薄明の中ほどの時間に、彗星が見え始めました。
こないだよりも、思った以上に北に移動していました。
山の草とか花とか虫とか-パンスターズ、見え始め

こないだよりも、彗星自体は暗くなっているようでした。本屋さんの情報によると、この日で2等級のくらいほう、というぐらいだったそうです。
双眼鏡でははっきり見えましたが、ぼくの肉眼では確認できませんでした。
それでも充分に明るい核、力強い尾。です。
山の草とか花とか虫とか-だんだん見えてきた

見え初めて20分ほど経った18時44分ほど。
空が暗くなっていくにつれて、彗星も明るく見えてきましたが、だんだんと山のシルエットに近づいていきます。
山の草とか花とか虫とか-夕焼けの空にパンスターズ彗星

18時54分。
だんだんと山へ帰っていきます。
彗星の色も、西に傾くにつれて赤味を帯びていきました。夕陽とおんなじですね。
山の草とか花とか虫とか-そろそろ沈む彗星

この後、18時57分ごろに、山のシルエットと彗星の核がくっつき、58分には、尾も見えなくなりました。

月は暗い部分が、地球からの反射した光に照らされて模様が見えていました。
地球照、といいます。月から見たら、たいへん明るく地球が見えていることでしょう。
山の草とか花とか虫とか-月 地球照

街と西の星空。
山の草とか花とか虫とか-街と星空

ハウスの骨格と、東の星空。
山の草とか花とか虫とか-ハウスの骨格と星空

パンスターズ彗星(C/2011 L4)は、これからしばらくは見ることができます。
今は西の空低くにあるため、天候にかなり恵まれないと撮るのが難しいですが、赤道儀とデジタル一眼のカメラをお持ちのかたは、もうちょっと北の空に移動してからだと時間をかけて撮る機会にも恵まれそうですね。

なお、国立天文台で、パンスターズ彗星の解説ページを作成してくれていました。

国立天文台:パンスターズ彗星(C/2011 L4)
これからの見え方なども載っていますので興味のあるかたはどうぞ。
みなさま、2日間のごぶさたでした。

さて、おはなしは雨呼山から帰る途中でした。きちんと帰るまでが山遊びですから、きちんと帰ったところまでご報告しないといけません。

木の影でしましまになった林道を、北に進んでいくと、道端に「保安林」と書いてある標識がありました。
ぬお!標識がこんなに埋まっているということは、吹き溜まりはたいへんな雪の量なのだ!と、ここの山の雪の量を少なく見積もっていたかもしれないことを反省しました。
山の草とか花とか虫とか-看板

ところが林道から、ジャガラモガラ近くの駐車場(夏だとここまでこられるところ)まで歩いていくと、同じ標識と、林道の竣工の木の杭(よく見かけますね)と、それについた道標(ずいぶん斜めというかほとんど縦)がありました。
そうか、標識がずいぶん背が低かったのですね。
山の草とか花とか虫とか-看板と道標

歩いていくと、道端にミズナラの若い枝。
雪がひもみたいにからんでいます。
山の草とか花とか虫とか-ミズナラの枝

カラマツの林を抜けて、ぐねぐね曲がる道をくつの底で滑り降りたりしながら帰りました。
途中で風がびゅう、と吹いて、木の枝に付いていた雪が舞い落ち、陽射しが当たりきらきらしていたりしました。
山の草とか花とか虫とか-雪舞う

除雪してある道のところの山の神様の小屋まできました。
神社っぽくはないんですよね。ここは。
なんとなく、林業の作業の休憩所という感じのつくりです。なかには、山の神様がいて、賽銭箱がありました。
山の草とか花とか虫とか-山の神様の小屋

小屋の壁には、山火事に注意しましょうの古い看板。
青い看板にうさぎが描いてあります。
山の草とか花とか虫とか-山火事注意の看板1

もひとつ、こちらはリスですね。
こういった看板は味わいがあるなあと思います。
今ではこういった看板はあまり作られることもなくなりましたね。ちょっと淋しいです。
山の草とか花とか虫とか-山火事注意の看板2

紫色になったアケビの葉。
アケビは、葉が五つのものと、三つのものとありますね。
五つのものは、葉のへりがまあるくなっているのと、波打っているのがあります。
これは五つの葉でへりは波打っていました。
これが、アケビとミツバアケビのあいのこなのだそうです。
うちの山にもアケビはたくさん生えていますが、ほとんどはミツバアケビです。
ここの山のものは、多くはこのアケビでした。
山の草とか花とか虫とか-アケビの葉

なんだかそのままスタスタ歩いて帰ってしまうのももったなくて道端の様子を眺めながら、ふらりふらりを帰ります。
ふんわりと育ちつつあるハコベ。美味しそう。
山の草とか花とか虫とか-ハコベの葉

そして、今年初めて見るフキノトウもありました。
うわあ、春だなあ。これは春ですね。
山の草とか花とか虫とか-フキノトウ

だんだんと出発したところに近くなります。
新しい足跡がありました。
右のでこぼこした足跡は、これはヒトという動物の足跡のようですね。
ヒトの足跡は、足の裏の模様が頻繁に変わります。
左の足跡は、これはわんちゃん(イヌ)のものですね。キツネの足跡とそっくりですが、わんちゃんの足跡は、大きいの、小さいのといろいろです。
この二種類の生き物たちは、主に朝と夕に、ロープをつなぎあって一緒に歩く習性があり、爽やかな気分になったりします。これを犬の散歩、と言うのですが、これはイヌがヒトを連れているのか、ヒトがイヌを連れているのかぼくにはまだよくわかりません。ぼくも時折するのですが、どっちなんだろう?と思います。ヒトもイヌもお互いに楽しみにしているだろうということは確かなようです。
山の草とか花とか虫とか-足跡ふたつ

さて、そんなことを考えながら歩いていると、ふもとのスタートしたところにもうすぐになっていました。
山の草とか花とか虫とか-到着

これで3月の雨呼山に行ったおはなしはおしまいです。