夕陽が沈み、赤く染まった雲が田んぼの水面に映っていました。(うちの田んぼではありませんけれど)
夕焼けの綺麗なのは嬉しいのですが、ちょっとだけでも雨が欲しいこのごろです。
特段になにかしら欲しいものなんてないのですが、雨は欲しいな。
山の草とか花とか虫とか-夕焼け

朝のことです。
仕事に向かう前に田んぼに立ち寄って、水の状況などを確認、調整します。

朝のオニタビラコ。
太陽の方向に花の穂を向けておりますね。
山の草とか花とか虫とか-朝のオニタビラコ

オオジシバリも花を陽射しの方向へ向けていました。
山の草とか花とか虫とか-朝のオオジシバリ

夕方にはこの花はすっかり閉じてしまいます。
山の草とか花とか虫とか-閉じたオオジシバリ

とある昼。
あちこちを舞っているウスバシロチョウのなかに、黒っぽい個体がありました。
翅はもう透明というようなくらいに透けていました。
山の草とか花とか虫とか-黒っぽいウスバシロチョウ

どこかからぶぶぶっとなにか飛んできて田んぼに落っこちました。
なにが落っこちた?とその辺りを見てみると、中くらいのサイズのゲンゴロウです。
後ろ足にオールみたいに毛が生えております。水中を素早く泳いでいます。
山の草とか花とか虫とか-中くらいのゲンゴロウ

動きが止まった、と思うと、空気を吸っておりました。
おしりの先から空気を吸って、後翅(甲羅みたいなところね)の下側に空気をためて水中を動くのだそうです。すごいものですね。ゲンゴロウのなかまも、大きいのからちいさいのまでいろいろあってはっきりわかりません。しかし、大きさなどからクロゲンゴロウという種類のものだろうかと思いました。
山の草とか花とか虫とか-ゲンゴロウ 空気を吸う

水中を結構な速さで、泥の上を這っているものがありました。
ミジンコかな?と思って撮影して確認してみると脚のようなのが見えます。
う~む、これは水の中にすむダニの仲間のように思いました。
山の草とか花とか虫とか-水の中のダニ

田んぼには、ちいさな葉のようなのがいくつも浮いていたりします。
多くはウキクサなのですが、ちょっと様子の違うものもありました。
これはイチョウウキゴケのようですね。
これはコケの仲間で水に浮くものなんだそうですが、農薬に弱く、各地で見られなくなりつつあるのだそうです。環境省のレッドデータブックにも載っているようです。
山の草とか花とか虫とか-イチョウウキゴケ

こちらがウキクサですね。アオウキクサかな?と思っています。
よくみるとちいさな葉の下へ糸のようなのが伸びています。
あまりに増えると水の通り道で詰まってしまったりするので、時折掬ってとったりします。
そーっと丁寧に掬うと、この根のようなのがからまって綺麗にとれて気持ちよいんです。
山の草とか花とか虫とか-ウキクサ

夕方の帰り道にも田んぼに立ち寄ります。
帰りの遅くなる日には、ヘッドランプなどを点けて水の様子を見に行ったりなんてこともあります。たいていタヌキが田んぼにいくつか来ていたりします。
明るいうちに立ち寄れると、やっぱり虫を見つけてみたりもします。
この虫は初めてみました。
コメツキムシの仲間かな?と思いましたが、触角の雰囲気に違いがあります。
つやっと光沢のある体の表面が美しいですね。
詳しくはわかりませんでしたが、キノコムシの仲間のなにかしらのようでした。
山の草とか花とか虫とか-キノコムシの仲間の何か

イネはだんだんと育ちつつあります。うれしいですね。
山の草とか花とか虫とか-夕方の苗

毎日、毎日、何度も何度も行っても飽きないのは不思議なことですね。
いつもの年ですと、ここまで頻繁には通わなくてよいのですが、今年は特に念入りに通っておりますのは雨が極端に降らなくて田んぼに使える水がかなり少なくなってしまっているからでありました。それでも、冬のうちの雪が5月中くらいまでは山沿いにありましたから田んぼを出来ているわけですが、もし残雪がなくてこの晴ればかりの続くような状況ならば水なんてとっくに無くなっているのだろうなあと思います。雪、ありがたいものですね。
さて、杭を作って田んぼの土手を直した様子です。
ここの斜面は、一昨年の春先に、融雪と雨とで堰から水がどっと流れてきていて、あの地震で土手が弱くなっていたのでしょうか?崩れてしまいました。
昨年までは、崩れたところがまだ柔らかなところもあり、土が落ち着いてから直そうと思い様子を見ておりました。
山の草とか花とか虫とか-崩れたところ

上から見ると崩れていなさそうですが、下からだとちょっとわかりますかね。
幅は上部で2~3mほど、下にいくほど幅が大きくなっていて10mくらいは崩れているでしょうか。下の田んぼに入ってきた土砂は崩れた時点で片付けてもおりましたが、このままにしておくといずれ上の田んぼがさらに崩れるので、今回の工事とあいなったわけであります。
山の草とか花とか虫とか-崩れたところ下から

杭を作った日の午前中は、土砂の流れた下から、上の畦がオーバーハングするくらいに崩れたところにスコップでひとかきひとかき、ありんこのように土を運んでは踏み固め、をしていました。それだけでも、落ち着いた感じに戻りつつありますが、やはり杭などをしておかないとまとまった雨などでどうなるかわかりません。
山の草とか花とか虫とか-とりあえず盛った

というわけで、杭を打ち、
山の草とか花とか虫とか-杭を打って

横に細い木を渡して、
山の草とか花とか虫とか-横に木を渡して

また下からえっちらおっちら、土を運んでは盛り、運んでは盛り。
崩れたところは、何トンくらいの土の量でしょう?すっかり元には戻せないので、次に崩れないようにするだけなんですが、かなりの量になりますね。
1トンは、ぼくには持ち上げられませんが、5kgを200回運ぶのは出来ます。
山の草とか花とか虫とか-とりあえず1段
ここまでやるのに、朝の9時から午後6時までかかってしまいました。
地味ですな、ひたすらに地味であります。そしてそういう作業が嫌いではありません。

さて、もうひとつ地味な作業の水管理です。
田植えをしてから、苗が定着するまで1週間ほどは田んぼには深めに水を張っていました。
その後、苗の根が張って葉が増えつつあるころになると、田んぼの土があちこちちょこっと顔を出す程度にして水管理をします。
ただし、昼の時間には堰からの冷たい水がおなじ箇所に入り続けるとそこだけ水温が低く、成長にばらつきがでるので、昼は上流の田んぼには水を入れず、夜には入れる、というような管理をしておりました。
それでもばらつきがでるようなので、水の入り口(水口と書いて、「みなくつ」と呼びます)の位置を下流に変えました。
スコップのあるあたりに新設しましょうか。
山の草とか花とか虫とか-水口変更

新しくするといっても、畦をちょこっと切って溝にするだけですが。
そして、その下流に土の入った袋を置くと、田んぼに水が入る、と。
水は、このところの雨の降らないのでかなり少なくなってしまいました。ちょっと心配ですね。
どちらにしても、そんなにどどっとかけ流すほどの流量にはしませんけれど。
山の草とか花とか虫とか-水口出来た

この水路には、ヤゴがいたりします。
山の草とか花とか虫とか-ヤゴ

田んぼには、こないだと違ったミジンコがいました。
山の草とか花とか虫とか-ミジンコ

このところ増えてきたのは、モノアラガイです。
タニシよりも小さく、カワニナよりも短く、薄い繊細な殻を持った貝です。
単為生殖するのと、水温が安定して高いとぐんぐんと増えますな。
山の草とか花とか虫とか-モノアラガイ

土手を直すのは、何年かに一度くらいの大工事みたいなもので、水路や水口を手入れするのはいつもの地味な工事でありました。
水の管理も、朝、夕、あるいは雨の降っている夜中、ひたすら地味なものですね。
さて、久しぶりに「作ってみたもの」というテーマでお送りいたします。

昨日のこと、木の杭が必要になったので木を割って杭を作っておりました。
5月18日「山の仕事」で倒れたクリの木を片付けていました。
その際に地面に並べておいた丸太で杭を作ろうということであります。
山の草とか花とか虫とか-切った木

材料は、山から運んだ丸太。今回は直径30~40cmほどの丸太を1.2mほどにチェンソで切って使いました。それ以上大きいと一人では運べませんでした。
用意する道具は、大きなハンマー、カナヤ(金矢)2本~3本。オノ一丁。

さて、丸太の割り方の先生は、じいさまです。
ぼくも薪割りはしたことがありますが、長さのある丸太を割ったことはありません。
長い丸太でも、きこりの名人はオノで縦に上手に割るんだそうですが、それは熟練の技がいるようです。カナヤ(金矢、くさびですね)を使って割るのは、非力なぼくにもできそうなので教えてもらいました。

まず、丸太の芯にカナヤを打ち込みます。
山の草とか花とか虫とか-木を割る1

カナヤの先っちょが食い込んだら、ハンマーでとんとんと打ち込んでいきます。
山の草とか花とか虫とか-木を割る2

すると、幹のほうへ亀裂ができてきますので、そこに次のカナヤを差し込んで、こちらを打ちこんでいきます。
山の草とか花とか虫とか-木を割る3

それを徐々に割れていないほうへ移動しながら亀裂を広げていきます。
山の草とか花とか虫とか-木を割る4

すると、ぱっかん。とな。
一部つながっているのがありますが、丸太のなかでああいったつながり方をしているところはオノで切って割りました。
山の草とか花とか虫とか-木を割る5

これで半分になり、ちいさな堰などに橋をかけるのには、丸太の二分割でちょうどよい感じがしました。
今回は、杭を作るのでさらに割っていきます。
山の草とか花とか虫とか-さらに割る

使いたい太さの材になるまでお好みで割っていきます。(文字にするとかなりあっさりですが、汗がぽたぽた滴っておりました)
さて、割るのはできたので、トラックに載せて現場へ向かいます。
先を尖らすのに、チェンソを持っていきました。
山の草とか花とか虫とか-トラックへ

使う場所は、田んぼでありました。
家の前でチェンソで杭を尖らすと木屑がたくさん散らばるので田んぼで先っちょを仕上げていきます。
これは、まあ、一人で作業しているので作業の様子は撮られません。
できあがり。
山の草とか花とか虫とか-先を尖らす

うむ、杭になりました。
山の草とか花とか虫とか-杭 完成

丸太を割るのは午後から始め、杭ができあがるころには太陽が傾いておりました。
ちょっと本数を作りすぎました。
夕暮れまでの時間は残り少ないのと、夜に会議があるのでゆっくりもしておられません。
でも、杭を作っただけで使わないのもなんなので、一箇所だけ作業を。
杭は、全長の半分ほどは打ち込んで使うと良いそうです。丸太を割るときに使ったハンマーで打ち込みました。
山の草とか花とか虫とか-くい打ち

そこに、山から刈ってきたシバを横に渡してひもで仮固定して、段になるように土を入れていきました。この続きは、また時間をとれたときにしたいと思っております。うちの田んぼは、段々になっていてそれぞれに土手があるので、時折崩れるんですね。崩れたら直さないといけないわけです。
山の草とか花とか虫とか-盛り土後

ふむ、これはあれですな。
2012年7月29日「道を直すレッスン」で、登山道の崩れているようなところを直すのに教えてもらった杭や粗朶の使い方を参考にしました。

5月に山の片付けでクリの木を切っておいたのは、これに使うためではなくて、単に片付けなくちゃというだけでありましたし、昨年の登山道の手入れの講習も、山のボランティアのひとつとして参加していただけでありました。
その後も、幾度か登山道の手入れをして杭を打ったりするのに慣れてきたのと、杭が欲しいなあというところにちょうどよくクリ(栗の木は、杭にすると50年以上も持つうってつけの材なんです)の倒れたのを片付けたものがあって、なんとなくいろいろとそろったな。という感じになったのであります。

学校の授業なども、受けているうちにはなんのためにやっているんだかわかんないのですが、それはそうなんだろうと思います。
教えてもらった時点には、なんのためかというのはわからなくても、1年後か、10年後か、そういったようなころあいに、なるほどこのためであったか、と了解するようなことがありますね。
学びの意義というのを感じるのはもしかしたら後付けなのではないか、と。
今は、資格講座とかたくさんありますけれどもね。「こういうようなことをしたいから、この講座を受ける」というのとは、逆の順序であるような気がします。

登山道の手入れはボランティアで金銭的に無償であっても、こんな役に立つことを教えてもらったなあ、こういったことがあると、いろいろやっておくものだなあと実感した次第でありました。