フインキーのふんいき レビュー -99ページ目

DVD「ホノカアボーイ」 レビュー

真田敦監督。
ハワイの小さな村で過ごした日本人青年のエッセイを映画化した作品。

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スコア選択: ★★★★★

レオ(岡田将生)とビーさん(倍賞千恵子)のほんわか生活を描いた癒しムービー。 


かもめ食堂 」に似た雰囲気だけど、こちらの方が感情の起伏が激しいので退屈せずに見れると思います。
静止画を多用し、まるで間違え探しのように前後の絵で粋な変化をつけたりする。
それを見つけたときに湧きでてくる笑いがたまらなく良い気分にさせてくれます。

セリフは少ないですが、体のアクションで登場人物の感情がダイレクトに伝わってくるため、理解しやすいです。
単純といえばそれまでだけど、だからこそ安心して見れる良さがありますね。

穏やかな音楽、壮大な風景、美味しそうな食事、お茶目なビーさん、すべてが心地よかった。
こんな映画がもっと増えてくれたら幸せだな~。

小説「喜劇悲奇劇」 泡坂妻夫

今回も凝りに凝ったミステリーです。

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スコア選択: ★★★★

落ちぶれた奇術師・楓七郎はショウボートでの出演を依頼された。
そこで彼を待っていたのは奇妙な殺人事件。
被害者の名はいずれも回文になっていて、意外な秘密が隠されていた。


タイトルも章題も名前も回文(上から読んでも下から読んでも同じ読み)だらけでよくここまで思いついたと感心します。
一度気になりだすと、トリックや他の部分まで回文なのではないかと思い、反対から読んでみる癖がついてしまいました。
それくらい多い。

どうしてもこの奇抜な作風に目が行きがちですが、内容もしっかり詰まってます。
相棒の真をはじめ、七郎をとりまくキャラ立ちした登場人物たち。
意外なトリックに意外な犯人。
過去の恐ろしい出来事に裏打ちされた、事件の真相。
どれも納得の出来だと思います。

DVD「罪とか罰とか」 レビュー

ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督。

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スコア選択: ★★★

ひょんなこと(万引き)から一日警察署長に任命されたアイドルのあやめ(成海璃子)が署内を奔走するコメディ。


ケラさんの映画は笑えるので好きなんですが、今回はあまり笑いどころがなく残念でした。
一番ツボだったのは回想シーンで、あやめとモモに声を掛けたおじさんの椅子の座り方。ここは要チェック!
面白い小物がとても多く、見るたびに新しい発見がありそう。

キャストはお馴染みの人が多いです。
1980 →犬山イヌコ、大倉孝二
おいしい殺し方 →奥菜恵
グミ・チョコレート・パイン →石田卓也
時効警察          →麻生久美子
なぜか行定勲も・・・

普通だな~と思って見てましたが、中盤から面白い展開になってきました。
先に一つの出来事を見せ、次に同じ場面を違う視点で見せることにより全く違った感想を抱かせる。
このねじれた構成は好きです。
出来ればこれをメインにしてほしかったなぁ。

内田けんじ監督の作品が好きな人にオススメ。

コメンタリーは監督と犬山さんと成海璃子の話が聞けます。
ちょっと・・・という場面も出てくるので、食事中に見ない方が良いですよ。

DVD「サイドカーに犬」 レビュー

雪に願うこと」の根岸吉太郎監督。
原作は長嶋有の同名小説。

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スコア選択: ★★★

薫(松本花奈)と薫に食事を作りに来てたヨーコさん(竹内結子)の逃避行。


何とも説明しにくい内容。
印象に残ったシーンがあまりなかったため、すぐに忘れてしまいそう。

サイドカーに乗った犬のシーンがカッコ良くて素敵でした。
サイドカーは一度でいいから乗ってみたいなぁ。

舞台は80年代。
アイテムは昔のモノなんだけど、映像が鮮明だから古臭さはあまり感じられません。
ジャケと相まって綺麗で爽やかな印象を受ける映画ですね。

各人が何かを訴えてることは分かるんだけど、それがどういったものなのかが分からない。
このモヤモヤ感は好き嫌いが別れそうな気がします。

最後まで薫の寡黙な部分やヨーコの不安定な気持ちに対しての答えが見つかりませんでした。
竹内結子の思い出し泣きなど、キラリと光る演技は要チェック。

自分も誰かに飼われて生きているのかな~。

DVD「ハルフウェイ」 レビュー

脚本家の北川悦吏子監督作品。
岩井俊二プロデュース。

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スコア選択: ★★★★

ほぼ全編セリフはアドリブという実験的な作品。
これぞ映画!といった劇的な内容ではなく、日常を切り取ったような等身大の高校生の話です。

岩井作品ぽさが随所で見られました。
軽やかな動きのあるシーンでが画面がパッパと切り替わるとこなどなど。
映像の綺麗さもファンが満足できるものになってると思います。

ふらふら~ふらふら~と揺れてる映像が少し目につきましたが・・・
高校生の不安定な心を表わしてるのかな?

秋から冬にかけての寒くはないけど涼しい風が実際に感じられるようで、とても良い気分で見れました。
個人的にこの季節が一番好き。

台本とアドリブが混ざったような独特の空気感は、ふとその場にいるような錯覚に陥ります。
若干役者たちが遠慮してるような、恥ずかしがってるような部分も見受けられましたが、それもまた新鮮でした。

特にアドリブが感じられたのが、北乃きいが"halfway"を間違えて読むところ。
そのときの岡田将生の目線があらぬ方向に。
北乃きいも後ろにいる誰かに確認するような仕草を(笑)

舞台の裏側を感じざるを得ないシーンでした。
タイトルになったシーンだし、素がいい味を出てますからカットしなかったのでしょうね。

Salyuのテーマソングもぴったりで、見終わった後にサッパリとした切ない余韻が残りました。
いつまでも若者の心を持っていたいと思う大人に見てほしい作品。