DVD「歩いても歩いても」 レビュー
是枝裕和監督。
- 歩いても 歩いても [DVD]
- Amazon.co.jp スコア選択: ★★★★
15年前に亡くなった兄の命日に実家に帰省した横山一家。
仲の悪い父と気まずいひとときを過ごす。
父と子の心が開けたとき、きっといいことが…
お盆に親戚みんな集まって、のんびりする。
身近な出来事を描いた映画だからなのか、非常に心地よく見れました。
豊かな自然に囲まれた、趣のある古い家、そこに射す暖かな日差し、みんなで交わす想い出話、子供だけの楽しい遊び、陽だまりの暖かさに誘われ、ついつい昼寝、と見てるだけで子供の頃の懐かしい思いが蘇ってきます。
あの、何にでもワクワクできた子供の頃に戻りたいな~。
知識、経験が増えていくのはいいことだけど、ワクワクできることが減るのは寂しいものがありますね。
雰囲気としては「アカシアの道」に近いかな。
これは父と息子の相容れない仲に焦点が当てられています。
そこには「優秀な兄の死」という重要なキーがあり、これをどう乗り越えていくかが見どころ。
人物相関の説明がほとんどなく、言葉や行動から読み取る必要があります。
ながら見や途中から見たりすると少し混乱するかも。
でも会話に出てくる人は大体登場するため、ちゃんと話を理解できるようになってます。
これは親切。
年をとったら、もっと良く思えるだろう作品。
また何年後かに見たい。
DVD「GOTH」 レビュー
高橋玄監督。
原作は乙一の同名小説。
小説は3年前に読みました。
なので、あまり覚えていない状態での鑑賞です。
- GOTH[ゴス] デラックス版 [DVD]
- Amazon.co.jp スコア選択: ★★★
神山樹(本郷奏多)と森野夜(高梨臨)は、変わり者が集う喫茶店で1冊の手帳を拾う。
そこには最近多発している猟奇殺人の一部始終が記されていた・・・
原作短編集のいろいろなストーリーをピックアップして作られています。大筋は暗黒系。
なので、1時間40分という短い時間で収めるのは無理があったのかなと。
それなら一つに絞ってぎゅっと詰めたほうが統一感のある良い作品になったでしょう。
原作のダークで他を寄せ付けない独特の空気感は出ていました。
映像は光と影が上手に使われ、森野の肌の白さと黒髪との対比が際立ちます。
役者は二人とも綺麗で、幻想的な雰囲気にぴったりでした。
セリフが少ない分、一言一言が印象に残ります。
これも原作に忠実。
原作の描写はグロいものが多かったのに対し、映像で見るとそれほどでもありません。
万人向けに作ったのかな。
原作好きはやはり満足できるような作品にはなっていないと思います。
でも、好きだから見てしまうんですけどね。
DVD「ドロップ」 レビュー
お笑い芸人の品川ヒロシ監督。
原作は同名小説です。
- ドロップ スタンダード・エディション [DVD]
- Amazon.co.jp
- スコア選択: ★★★
信濃川ヒロシ(成宮寛貴)は不良に憧れ、私立の中学校から公立の中学校に転校した。
その学校は井口(水嶋ヒロ)という不良が仕切っていて、晴れてヒロシも仲間となる。
不良ライフを満喫するヒロシはむにゃむにゃ・・・
品川ヒロシの自叙伝の作品。
エンドクレジットに”だいぶフィクション”て書かれてましたが、どれくらい作り話なんですかね~。
大筋が本当なら、結構激動の人生を歩んできてるんだなぁ、と思います。
それくらい浮き沈みが激しい内容。
高橋ヒロシの漫画から実写に切り替わるカットが洒落ててよく出来ています。
不良ムービーということで喧嘩シーンが多く、意外に本格的なので、見てて痛々しい部分もちらほら。
前半の方が暴力的で、これを乗り越えられたら、ヒヤッとするのが嫌な人も最後まで見れそう。
ただ、後半の展開は残念。
もう少し、ヒデオ(上地雄輔)の話を暖めてから進んでほしかったかな。
唐突すぎて感情が入りきりませんでした。
監督が芸人ということを考えれば、上出来なのではないでしょうか。
さすがにみんな中学生には見えませんが・・・
DVD「ポストマン」 レビュー
- ポストマン デラックス版 [DVD]

- Amazon.co.jp スコア選択: ★★★★
郵便局で働く龍兵(長嶋一成)は2年前に妻に先立たれ、子供二人を男手一つで育てている。
娘のあゆみは母の思い出が詰まったこの家を出て、寮で暮らすことを希望するが・・・
何に対しても真っ直ぐな父親が周りに何かしら影響を与えていくヒューマンストーリー。
ベタです。
でも、さりげない一言や思いがけないサイドストーリーに心温まります。
最後の方は感動しました。
心が直に伝わる手紙は良いものだ、そんな手紙を届けるポストマンは人に笑顔を伝える素晴らしい職業だ、という過剰な演出が少し目に付きましたが、今の時代それくらいしないと若い世代の人たちに反応無いのかも知れませんね。
子供のころに書いた手紙を思い出したりして、懐かしくなりました。
龍兵の熱いハートが人の心をどんどん変えていく様が見所です。
この心の変化が見てるこちらにも伝わってきて、爽やかな気分にさせてくれます。
龍兵の行動は予想がつくんですが、それを堂々とやってのけるとこが潔い。
分かりやすい内容なので、子供と一緒に見るのもいいかも。
DVD「クライマーズ・ハイ」 レビュー
原作は横山秀夫の同名小説。
小説、テレビドラマの方は見てません。
- クライマーズ・ハイ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]

- Amazon.co.jp スコア選択: ★★★
北関東新聞社の記者・悠木は同僚の佐山から「日航ジャンボが消えた」との情報を得る。
未曾有の大惨事を取材することになった記者たちの激動の一週間が描かれる。
山に登る映画かと思いきや、新聞社の壮絶な記事作りの話でした。
これを見るだけでも、新聞社の凄まじい騒々しさや権力争い、古い伝統による時代の逆行など、内部でのゴタゴタを嫌でも感じさせられます。
ここまで新聞社の中をフューチャーした映画は見たことなかったので、ちょっと驚いたというか、感心したというか・・・
NHK版は見てないので比較はできないですが、これを見た限りでは面白いと感じました。
荒々しさや大変さが素早く動くカメラワークでうまく表現できていたと思います。
ただ、いろいろな出来事がありすぎて、人の心情が読みにくい。
記者たちのプライドや確執など、新聞社では当たり前のことでも、素人にとっては分からないわけで、もう少し説明があっても良かったのではないかと。
大スクープを記事にするために一歩一歩進んでいく様子を山登りにかけた緊張感のある内容でした。