フインキーのふんいき レビュー -139ページ目

CD「am 08:59」 Rickie-G

夏といえば、レゲエ!
レゲエをあまり聞かない人も、嫌いな人も、これを聞けば価値観変わるかも。
am 08:59/Rickie-G
¥2,520
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スコア選択: ★★★★★

ジャケットから外人?って思うんですが、いえいえ日本人です。顔は外人なのにw
曲を聞いてみると・・・ん、外人?って思うんですが、やっぱり日本人です。日本語で歌ってます。


レゲエには珍しくアコースティックが印象的で、聞きやすく癒し系なんです。
でも、かなり本格的な音で本場の空気も感じさせます。
センスがかなり良く1stアルバムだとは思えないほど完成度が高い。

レゲエに加え、ジャズやフォークを取り入れた幅の広い曲たち。
BGMとして流すだけで、おしゃれな空間に。
このおかげでレゲエ嫌いの人も難なく聞けるのではないでしょうか?


何よりも、その奇跡の歌声!この声は、はまります。
誤解を恐れず言えば、バタ犬、ハナレグミの永積タカシに雰囲気が似てます。
彼の声が好きな人はぜひ!

オススメ曲、①、②、③、④、⑤、⑧、⑨、⑩

DVD「花よりもなほ」 レビュー

「誰も知らない」の是枝裕和監督作品。
時代劇はあまり見ないのですが、評判がいいので見てみました。
花よりもなほ 通常版/岡田准一
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スコア選択: ★★★★

このころの時代背景などの知識がなく、侍が薬屋に隠れてたり、武士が長屋に住んでたり、どんな状況なのかよくわからず、しばらく?が続きました。
それもそのはず、最初の吹き出しで書かれた、あらすじ(原因)を読み飛ばしてたからでした。
まぁ、読まなくても見てると、段々と理解できるので安心してください。

キャストは浅野忠信、加瀬亮、寺島進、香川照之、古田新太、國村隼、原田芳雄などオールスター並に豪華。まるで石井克人作品みたい。


仇討ちの話です。父を殺された宗左(岡田准一)は仇を討つため、憎い男を探す。
仇討ちは仇討ちしか呼ばないのか!?
この作品は仇討ちという負の連鎖に1つの解決策を提示してくれます。心のやさしい宗左ならではの方法で。

現代でもよく取り上げられられるテーマで、時代は違えど、これからも永遠につきまとう問題ではないでしょうか。もし、このような立場になったら・・・と考えることはできても、到底本人の気持ちは理解できないと思います。相手が未成年なら、尚更難しいでしょうね。


さて、重いテーマですが、カントリー調の音楽にのせたり、芸人が沢山出てたり、割と明るい雰囲気です。
宗左を中心とした話の軸はしっかりしていて、劇中のお芝居を上手に使い物語の核心に迫っていきます。

ただ、主要な人物が多いので、ちょっとしたサイドストーリーが冗長な気がします。
柱のストーリーが良い出来なだけに、残念。
あの、宗左とおさえの雪がちらつくシーンで終われば最高だったなと。
でも、最後の岡田君の笑顔は印象的だったのでGOODです。

小説「失踪者」 折原一

冤罪者 」、「誘拐者 」など「~者」シリーズの第2作目。
このシリーズはボリュームたっぷりで、本格的なものが多く、読み応えあります。そして、ダーク。
失踪者 (文春文庫)/折原 一
¥740
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スコア選択: ★★★

この本の背表紙の解説文は「冤罪者」のものと同じく、ノンフィクション作家・・・という冒頭から始まります。
自分は読み終わるまで全く気付かなかったわけですが、こんな所まで伏線を張ってるなんて。遊び心満点!
というわけで、前回登場した「五十嵐友也」も出てきます。どこに出てくるかは、最後にわかりますよ。


テーマは失踪。そして少年犯罪、サイコパス。
誘拐に近い感じがしますが、あくまで失踪なので事件なのかもわからない状況です。
今回は犯人側からの視点はほとんどなく、周りから真実を固めて犯人を当てるといった探偵モノのような趣き。


15年前に起こった失踪事件と、今起きている失踪事件とを対比して書かれてます。
これが重要なトリックに使われてますが、登場人物が多すぎて、関係がよくわからなくなりました。それが唯一にして最大の残念なとこ。
特に、今と昔で状況が似すぎていて、ちゃんと整理しないと混乱します。メモ必須。

父から子への手紙、本の記事、先生からの所見など、記事形式の文体も健在で、内容を盛り上げてくれます。
また、喋りの文も多いのでスラスラ読めて、感情移入しやすかったです。

ラストに近づくにつれスピーディな展開になり、緊張感が増してきます。
そして、意外な事実がどんどんと。

真犯人は最後の方で予想つきましたが、概ね良好な気分で読み終わりました。
やはり人物が多いので、もっと分かりやすい名前にしてほしかったですね。

DVD「マリと子犬の物語」 レビュー

猪股隆一監督作品。
2004年の新潟中越地震のお話です。地震の中を何日間も生き抜いた犬の実話をもとにしたフィクション。
マリと子犬の物語 スタンダード・エディション
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スコア選択: ★★★★

中越地震から、もう4年近くたつんですね。山古志村はどのくらい復旧したんでしょうか。
この映画は過去の災害を思い出す、そして改めて悲惨な被害を知る、いい機会だと思います。


船越英一郎、高島政伸など玄人好みの俳優陣を起用して、派手さはないですが、堅実な出来です。
でも、主役は犬。しかも、とっても賢い。どうやって躾けたんだろうってくらい賢い。
子役の演技もうまく、不意に感動させられます。


テーマは愛でしょうか。親子の愛、村人たちの助け合い、兄弟の絆、たくさんの愛がありました。
助け合いの精神は本当に立派だと思います。見た人は何かしら、グッとくるものがあるんじゃないでしょうか。

音楽は久石譲らしく心地よい音をきかせてくれます。広大な緑の大地に、耳に残る音楽。まるで、実写ジブリ。

地震の映像は、規模も大きく、とてもリアルです。
見てるだけでも恐ろしいのに、実際に体験したひとは100万倍恐いんだろうなぁ。
家が倒壊するほどの揺れって、想像できません。


大人も子供も感動できる、多くの人に薦めたい作品でした。

小説「蒲生邸事件」 宮部みゆき

完全にタイトルで損してるであろう作品。
第18回日本SF大賞を受賞しました。そう、SFなんです。
蒲生邸事件 (カッパ・ノベルス)/宮部 みゆき
¥1,000
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スコア選択: ★★★★

新書版、2段組みで530ページ。とってもぶっとい本です。
そして、読みにくい。なかなか先に進まないこの感じ、分かりますか?


サクッと読める軽い本ではなく、じっくり腰を据えて読む重厚な本です。
内容がタイムスリップ系なので、「七回死んだ男 」や「さよならの代わりに 」のような軽いモノを期待したら、いい意味で裏切られます。

「火車」 ではあまり感じなかったんですが、比喩のような言い回しが多く、くどいです。
よってスピード感がなくなり、ページの割に展開が遅い遅い。
これだけ沢山の言葉がポンポンと出てくる宮部さんには脱帽ですが、もう少し軽くしてもらいたかった。

読みにくさはあるものの、その分得られる感動はかなりのものです。
だから、手に取った人は最後まで読んでほしい。



現代に生きる孝史は予備校を受験するため、東京のホテルに宿泊する。
が、そこで火事にあい、時間旅行の能力者である平田と一緒に過去に連れて行かれる。助けられたはいいものの、その時代はちょうど、二・二六事件の真っ只中で、とても危険な状態であった。


タイムスリップできる能力があれば、過去を変えられ、歴史を思いのままにできる。
いわゆる神になれる、と誰しも思いますが、この本では少し違います。

歴史が先か、人間が先か。
人間が歴史を作るのか、歴史は行き着く所が既にあって人間はそれを成すための駒なのか。

多くの本は前者の方ですが、この本は後者の考えです。
つまり、過去に遡って、大きな事件を防いだとしても、また違うときに必ず起こる。その事件で多くの人々を救うことができても、違う人たちが同様にして被害にあってしまう。
ある人に起こる出来事(歴史的事実)は変えることはできても、歴史は変えることはできない、ということです。

この設定によって、移動できる能力を持っていても誰も助けられないと、平田は苦しみます。
自分の満足するレベルで活用すればいいのに、すべてを背負ってしまう。平田さんは、本当やさしい心の持ち主でした。

なぜ、二・二六事件の頃にタイムスリップしたのか、孝史を連れてきた理由、蒲生邸の大将の死、黒井の存在など、面白所がここには書ききれないくらい沢山あります。何よりも、ふきが。涙、涙。。。

最後はもっともっと色んな事を語って欲しかった。輝樹のこととか・・・もっと。