感想亭備忘録 -17ページ目

感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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いやあ、面白いですね。

久しぶりに面白い大河だと思います。

なんと言っても坂東武者たちの田舎侍っぷりがいい!あけっぴろげで即物的で単純で。その単純さの中に底冷えのするような凄みがある所がいい!

特に後年の権力闘争を思えば権謀術数の人とも思える北条時政。田舎者のダメおやじっぷりを遺憾なく発揮して、ダメながらも憎めないなあと、思わせておいて、石橋山の戦いの直後に「佐殿の首を持っていけば降ってもいけるんじゃないか」というようなことをあっけらかんと口にするその単純さ、そして単純だからこその強さ、しぶとさ。

京の都で雅に過ごしているお上品な殿上人と比べれば、「生き残る」という執念において雲泥の差があるように感じられます。

まあ、粋でもかっこよくもなく下品ですらあるのですが、それが魅力的に映りました。

 

兄の宗時も、戦が始まるまでの無責任とも思える楽天家っぷりから一転、戦が始まるやいなや勁烈なまでに強力なリーダーシップを発揮し戦を先導していく姿にしびれました。それだけにあの最期はちょっと可哀そうかなと思いました。

実際は伊東祐親の軍勢に包囲されての討ち死になので、奮戦中に暗殺されるような描写であってほしかった気がします。

 

あと特筆すべきは頼朝の描かれ方ですね。

戦国大名や徳川将軍家のような自前の土地を持ち兵力を持ち、その実力で支配領域を広げていく、というあり方とは全く違うことがよく分かると思います。

いわゆる神輿なのです。頼朝の力というのはただただ「貴種である」ということにかかっています。全く手元に戦力などないのです。だから田舎侍に過ぎない伊東や北条が「首はねちゃおうぜ」みたいなことが言えるのです。でもだからこそ一度時流に乗れば多くの武者や縁戚や、果てはなんだかわからないような有象無象までが寄り集まって担ぎ上げることができる、旗印になることができるのです。その不安定さ、得体のしれなさが、今後どうなっていくのか本当に興味深いところです。

 

今の所満点の出来なのですが、一つ心配があります。

大きな合戦をどんなふうに描くか。ここは心配です。今後、富士川、伽羅倶梨峠、屋島、壇ノ浦と続いていくと思うのですが、あまり俯瞰で戦場を広く見渡すような絵は避けてほしいというのが正直なところです。

キャラクターのアップを中心に撮ってくれると迫力のある画になるのではないかと。

以前の「麒麟」で特に思ったのですが、数千から万単位の軍勢のぶつかり合いなのに、広い野原に数十人のエキストラみたいな悲惨な画を見せられては拍子抜けもいいところになってしまいます。

本気で迫力のある大合戦を俯瞰で撮るとなればとんでもない数のエキストラを用意するか、とんでもない金額をCGにつぎ込むか、どちらにせよ大河ドラマの予算規模では難しいのではないかと思います。そこだけは気がかりです。

 

さて次回以降いよいよ源平の戦いが本格的に始まります。頼朝のもとに様々な人が集まっても来ます。こんなにワクワクする大河ドラマは久しぶりかもしれません。期待して待ちたいと思います。

 

 

お話しは面白いです。

原作が名作マンガなので当然なんですが、まずまず見せ方もそれほど問題なくイケてるんじゃないかと思います。

 

で、世間で話題になっているキャスティングですが、やっぱり微妙にずれてる感じはしますね。

演者さんたちは芸達者揃いですし、ものすごく上手く演じてらっしゃるとは思いますが、原作を読んでいる立場からするとすこーし違うなあと言うのが正直な感想です。

 

まずは菅田将暉さん。

かなりキャラクターを寄せてるとは思うんですが、どうしても「抜け目がない」感じが出てしまうように思います。俳優さん個人の印象として、他者と積極的に関わろうとする人、というイメージもあります。だからどうしても発言が「説得」や「説教」、「演説」に見えてしまう時があるのです。

 

原作の整はもっと他人事として語っている、もしくは独り言を言っているような、そんな浮遊感がある気がします。自分が殺人事件の容疑者になってしまっているにも関わらず、そこに感情を乗せることなく、思ったことを口に出してしまう。そしてそれが聞く人に勝手に刺さってしまうって感じかな。

 

ドラマ単体としてみるのなら、ボーッとしているようでいてここぞという時には言葉で相手を刺す、そういう探偵役として問題なく見れるのかもしれませんね。

 

長々書いたんですがあまり言いたいことを的確に言えてる気がしませんw

 

他のキャストさんのことも少し。

尾上松也さん。

軽薄で流されやすくておっちょこちょいで愛される若手刑事を、きちんと演じていらっしゃいます。が、どうしても貫禄がある。風格がある。体格的にもオーラ的にもちょっと堂々としすぎてる気がしますw

 

伊藤沙莉さん。

原作の風呂光よりかなり暗い役作りになってますね。なんか演出意図があるんでしょうか。原作ではもっと明るいキャラクターなので伊藤沙莉さん持ち前の明るさをもっと出してあげてほしい気がします。

 

なんだかんだ言ってそこそこ面白いので次回も楽しみではあるんですよね。

 

あ、追記で。

「なぜ人を殺してはいけないのか」について整が話す時にバスの壁をゴンゴン叩く描写があったんですが、あれは何だったんでしょう。せっかく面白い角度の話なのに聞きづらいし気が散るし意味ないと思うんですけどもね。

面白かった!!!!!!!!

文句なし!

坂東武者の田舎者っぽさ。

北条家の面々のなんだかちょっといい加減な感じ。

そこからの時政のここぞという時の腹の据え具合。

いいねいいね!

 

衣装も麒麟の時のような、ビビッドカラーで形態安定なクリーニングしたて感のあるものではなく、生活感がありながらも汚くはない絶妙なバランスで本当にいい。

 

源平から鎌倉初期って陰謀策謀と内ゲバの時代ってイメージ。濃ゆい人間関係と露骨な謀略が飛び交う世界を動画いていくのか。

これからの展開に大期待です!

 

超お久しぶりでございます。

ドラマは全然見ておりません。

かろうじてWOWOWの「殺意の道程」はたのしませてもらいました。バカリズムさんの書く脚本の妙なリアリズムと登場人物が真面目であればあるほどおかしくなるというネジレが面白かったです。

 

それはさておき、「謝罪の王様」です。

エピソードはあまり面白くありませんw

登場人物の誰にも感情移入できないなんかやな感じで、もやもやするんですが、謝罪に関する蘊蓄が面白くて見入ってしまいました。ですので、終盤の謝罪の蘊蓄が関係なくなったあたりで飛ばし気味に見たのですが、バラバラのエピソードを力技でまとめ上げて回収していったのは上手いなあと感心しました。

 

個人的にはもっと色んな謝罪シチュエーションを蘊蓄を交えて見せてくれれば、興味深く面白く見れたんではないかなあと思います。

笑えるか?と聞かれると…うーん…役者さんのというか阿部サダヲさんの演技で笑わされることはあるんですが、脚本や演出で笑えるところはなかったように思います。

 

ただ、謝罪のプロって発想は面白いのでむしろ連続ドラマとかで見せてくれればよかったんじゃないかなあとも思います。

 

あ、なんだか無駄に時系列をいじっていましたがあれ必要だったんでしょうか。オチに向かって話を回収する上でも特に意味がなかったような気がするんですけど…どうなんでしょう。

 

 

ものすごくお久し振りです。

なんとなくドラマを見る気力も薄れて放置してしまっていましたが、素晴らしいドラマと出会ってまた戻ってきました。

 

すでに4話まで放送済みですが、続き物の1話と2話を見ました。

もう号泣です。泣かされ続けました。辛さ切なさ苦しさ悔しさ優しさ。あらゆるものが渾然一体となって押し寄せてきます。これは本当になんと言っていいのか。結末に至ってはもう「ぐぅぅ・・・」と変な唸り声しか出ませんでした(・_・;)

 

こんな胸に迫る物語を見せてもらえるとは。今年はコロナ禍でドラマ界も多難でしたが、この作品が存在する、それだけで2020年は収穫が合ったと言っても過言ではないと思います。

もし見られる環境のある方は是非、是非、是非ご覧になってください。