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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
願わくばたくさんの面白いコンテンツに出会えますように。

 

amazonプライムで2話まで見られます。

 

年を取ったせいか、こういう人の心の内側をじっくり優しく描写するドラマが胸にしみわたります。

精神科、精神病のお話なので見ていて辛い、怖い、苦しい場面もありますが、ヨワイ(中村倫也)の落ち着いた動じない、そして究極にやさしい口ぶりが心穏やかにさせてくれます。

 

普通に、問題なく暮らしていると思っていても、いつどんなきっかけで病に侵されるかもしれない。そんな現代社会において、ヨワイ先生のような優しく穏やかな希望が現実に存在してほしい、そう思えてきます。

 

それはそうと3話もアマプラで見れるようになるのかなあ、というささやかな不安とともに今日は眠りにつくことになりそうです。

 

「山女日記」で登山がテーマのドラマの面白さに目覚めたので、ほかに何かないかなあと探したところ、なんと今クールに山のドラマやってるじゃないですか!

ということで見てみました。「マウンテンドクター」。

登山をメインにしたドラマ、というよりは医療物の変わり種として山をテーマにした感はありますが、登山は重要なファクターとして描かれているので興味深く見ることができました。(といってもまだ7話までしか見てないんですが)

 

てことで、良い点と今一つの点を列挙していこうかと思います。

ますは良い点から。

1.山の景色が素晴らしい。

 日本アルプスの景色はやっぱり素晴らしいです。山自体ももちろん美しいですし、細い尾根道を歩く登山者たちを俯瞰した映像も素敵です。登ってみたくなります。

2.医療物としての緊迫感。

 山岳医療は救急救命と同じく突発的に重大な状況が発生し、かつ十分な時間・機材などがない状況を素早い判断と適切な処置で切り抜ける、そのスピード感と緊張は見ていて引き込まれます。

3.登場人物それぞれが抱える事情が深い。

 登場人物それぞれがそれぞれに事情を抱え、問題に悩み、山や登山者を通して道を見つけていく過程が興味深いです。

 

そして今一つな点。

これは残念ながら結構あるのですが(笑)

1.登場人物それぞれの抱える事情が重すぎ、多すぎ。

例えば主人公は、兄を遭難死させてしまい、山を忌み嫌ったもののそのトラウマを乗り越え遺志を継いで山岳医師となること目指すが、担当患者の疾患を見落とし命を失わせてしまうというトラウマを抱えたところに父親が認知症を発症する。といった具合でてんこ盛りすぎ。特に認知症はそれ一つで一本のドラマになるほどの重い素材なので、ついでに描けるほどお手軽ではないと思います。

ほかの登場人物も重すぎる事情を抱えていたりするんですが、比較的あっさり克服したりもして、重さにかけるきらいがあります。

2.やたら立ち聞き盗み聞きしまくる。

重い事情を複数抱えた登場人物たちの話なので、内緒話が内緒のままだと話が進まないのだろうとは思いますが、一話のうちに何回立ち聞き、盗み聞きするんだってぐらい頻繁に発生します。属性てんこ盛りな登場人物の造形のせいでもありますが、さすがにやりすぎ。

3.「今年度夏季、山での死亡者0を目指す」という目標が無理難題すぎる。

主人公が所属する部署のスローガンなんですが、そもそも登山中の滑落や落石事故は、遭遇した瞬間命を落とす場合もあります。また、道迷いでそもそも要救助者がどこにいるのかもわからないままの場合もあり、発見時には命が失われていることもあります。医療チームにはノーチャンスな状況も多くあるのに目標が無茶に高すぎるのではないでしょうか。現実味に欠けます。

4.ヘリコプターの合成がチープ。

飛んでるヘリの登場シーンはチープです。ついでに雪崩の合成もチープでした。予算の都合かな…。

 

これは完全に個人の好みなのですが、もっと「登山とそこに密接にかかわる医療行為」のみに集中して見せてくれた方が楽しめたように思います。

 

と、まあいろいろ文句は書き連ねましたがドラマとしてこの先どうなるのか気になることも事実で、充分面白いドラマになっていると思います。

 

 

 

かなり前の作品ですが、NHKの「山女日記」面白いです。

登山ををする女性をテーマに描かれるドラマです。

 

登山のドラマ、映画といえば、命を懸けて未踏峰に挑んだり、高山でテロリストと戦ったり、はたまた山岳救助で命の瀬戸際を描いたりというものが主流だと思うのですが、このドラマはそういういわゆる「緊急事態」を舞台としてはいません。

 

いうなれば「日常系登山ドラマ」です。

いろんな問題を抱えて生きている女性たちが、山を登ることで自分と、自分の抱える問題に向き合い、何かを得てほんの少し変わっていく姿を描いています。

もちろん2,000m、3,000m級の山が舞台ですので、危険はあるのですが、それよりももっと日常と深くコミットした思いや悩みをテーマにしています。

 

ある女性は登山の荷物の中に、パイナップル・イチゴ大福・果物詰め合わせ・贈答用の羊羹などを持ってきて、荷物が重すぎて動けなくなってしまいます。なんて、常識のない、なんて馬鹿なことをする…と呆れてしまうところです。ですが、そこにはある事情があって、といったちょっとした謎解きというか伏線のようなものもあって楽しめます。

 

原作は湊かなえさんの「山女日記」という連作短編です。湊かなえさんといえば「告白」や「贖罪」「白雪姫殺人事件」など不穏なお話が多いのですが、それらとはかなり違うテイスト…いやまあそれぞれが抱えるフラストレーションは厄介だったりもしますが未来に希望を感じられるお話になっています。

 

そしてこのドラマは現地の日本アルプスで撮影されているので映像が美しい。自分も山に行きたくなってしまいます。実際に行ったらすぐにへばってしまうのでしょうか(笑)

 

劇的な物語ではありませんが、登山のように一歩一歩踏みしめるように楽しめるドラマだと思います。

 

 

久々に連ドラを見ました。

これ面白いですね。題材がネットの誹謗中傷・炎上というかなり現代的なもので、まさに今起こっていることをとりあげています。

 

どんな手続きがあって、どんなことが起き、何ができるのか、という雑学的な興味と、それにかかわる人たちの動機や心情、追いつめられる辛さ、見なければいいのに見てしまう中毒性、そういう人間模様への興味の二つの意味で実に興味深いです。

 

もちろんドラマ(創作)なので実際問題それでは済まないかも…そんなきれいにはいかないかも…という部分はあるにせよ、ネットというものに対する向き合い方の一例として参考になる部分があるように思います。

 

主人公の演技がやりすぎなところもありますが、原作でもかなり癖が強い人物なので、あれはあれでありかな?

そして白石聖さんはあいかわらずお美しいし上手い。

もっともっともっと評価されていい女優さんだと思います。

 

次で第7話、ですかね?

次回はゲーム実況者にえげつない荒らし行為をしてしまった中学生とその責任を問われる両親・家族のおはなしの解決編かな。

どう収まるのか収まらないのか、楽しみです。

 

ちなみにamazonプライム入ってる方は全話見れますので是非。

 

思っていたより面白い作品でした。

静かに引き込まれる迫力あるストーリーと演出だったと思います。

 

まずマイナス評価の点を先に。

静かなシーンで小声でセリフを話しているシーンで、突然大きな音を鳴らす、ホラー映画のジャンプスケアのような演出がありました。これは全く不要だったと思います。びっくりはするけど怖いわけではないし、後になにか意味を持つわけでもないので無駄です。

まあ、静かなシーンが連続するので居眠りする人を起こしたかったのかもしれませんが。

 

もう一つ、冒頭は法科大学院でのお話なのですが、なんかクラスメートが揃いも揃って机を「ドン・ドン・カッ」とウイウイルロック・ユーのリズムで叩き出すんですが、あれはなんでしょう?異常にカッコ悪かったです。

 

プラス評価の点。

主演三人の演技が良かったです。静かに、緩徐の起伏を削ぎ落とした演技が続くのですが、それが静かな迫力があり緊張感を演出していたと思います。それにプラス杉咲花さんの終盤の感情の爆発はさすがでした。うまい。その一言です。

 

ストーリーは胸糞な話ではあるのですが、意外性もあり、どんでん返しと言うには弱いですがいくつか意表を突く展開があります。冒頭の「冤罪と無罪」の話が終盤で聞いてくるあたりもいい伏線だったと思います。地味ではありますがw

 

総じて見る価値のある映画と言えるかと思います。