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ものすごく面白い!制約だらけの画面の中でこれだけ面白く、ドキドキハラハラさせることができるとは驚きです。

 

シングルマザーである母親が、彼氏と旅行にでかけたまま、戻る予定の日になっても戻ってこない。18歳の娘、ジューンは母親の消息を求めてSNSを駆使し探そうとする、というお話。

 

何と言っても特徴的なのは、PC、スマホ、あとスマートウォッチかな?の画面だけで物語が展開するところ。これはサーチの前作と同じなのですが、主人公がいわゆるデジタルネイティブ世代、生まれたときからPC、スマホ、SNSが存在している世代だからなのか、えらい勢いで情報を追跡します。前作は父親が子供を探すお話だったので、もうちょっと操作がたどたどしかった気が(笑)

この世代のPCスキルがここまで高度なのだとしたら、もう隠し事なんかなんにもできないよなあ、とちょっと怖かったり(笑)

 

そして圧巻なのは、新しい情報を掴むたびに事件の様相が一変するところ。一つ情報を手に入れて「そういうことか」と思った次の情報では、「それまでは事件の一部しか見えていなかったんだ」というだけでなく善悪すら真逆に見えてきたり。いや本当にうまいですね。

色々な伏線もカチッカチッとハマって、きちんと回収されて感嘆の声が出てしまいます。

 

前作とのストーリー的つながりは全く無いのでこちらだけ見ても問題はありません。(そもそも原題はサーチ2ではなく「Missinng」だった気がします。)PCの画面のみで構成される、という撮影手法が同じ、という意味での「2」ですね。(前作の事件が再現ドラマ的なテレビ番組として放映されている、という本筋に関係ないところで繋がっていたりはします。)

 

これは見なきゃ損。撮影手法の得意性を除いても充分面白いサスペンスでした。