東京藝術大学大学美術館に行ってきた。
今日から、「日本美術をひも解く」展の後期展示が始まるのだ。
お目当ては、伊藤若冲の国宝「動植綵絵」。
2016年の東京都美術館「若冲展」を思い出す(この時はまだ国宝ではなかったのだとしみじみ)。
今回は全30幅のうち、10幅が展示される!
私が美術館に着いたのが開館の7~8分前、入館のための列に案内されたが、すでに列は進んでおり、開館の時間前にはチケットを購入し荷物を預けて展示室に向かっていた。早めに開館してくださった?!ありがたい!
展示室は3階から始まり、地下2階に移動するようになっている。
お目当ての「動植綵絵」は地下2階。
チケット売り場のある1階から、エレベーターで3階の「序章 美の玉手箱を開けましょう」に向かう方々がホールに並んでいらっしゃる。
「お急ぎの方は階段をお使いください」とのことだったので、
私は地下2階に階段で向かった。
ふふふ。
順番通りに見るのではなく、お目当てから見る作戦である。
同じ「作戦」で、まず地下2階の「3章 生き物わくわく」に向かった方々がぱらぱらいらっしゃったが、もう、余裕で「動植綵絵」が鑑賞できる!!
本展覧会は3階から展示が始まり、「2章 人と物語の共演」に国宝になった「蒙古襲来絵詞」や「春日権現験記絵」を始めとする絵巻物の大作がどどどんっと展示されているため、そのあたりは鑑賞に時間がかかるのだ。
というわけで、「序章」から順に鑑賞すると、「3章」の「動植綵絵」までかなりの時間がかかる。その隙に!!
2016年のブログを見てみると、「「池辺群虫図」のカエルも魅力的だったなー」などと書いている。
「池辺群虫図」は今回も出展されており、やはり描かれているカエルは興味深い。セミ、アゲハチョウ、トンボ、カマキリ・・・カタツムリ、イモリ、ヘビ・・・などなど数え切れないほどの種類の生き物が描かれている。1匹1匹何をしているのか見ていると時間を忘れるほどだ。
今回、惹かれたのが「芦鵞図」。
上述の「池辺群虫図」に多くの生き物が描かれているのに対して、こちらはどどどんと1羽の鵞鳥のみである。
背景が水墨で描かれているため、白い鵞鳥が大変際立つ。
私はこの鵞鳥の表情が何とも・・・。
同じく本日から展示の作品で何度も鑑賞したのが、
星野蝉水「月に亀図」 明治時代 (19世紀)紙本着色
とても大きな作品。
大きくうねる波間に亀が首を出しており、月を見ているのだろうか。
淡い色彩で描かれ、とても惹かれた。
横山大観 「飛泉」 昭和3年 (1928) 絹本墨画
2幅からなり、左に滝、右に断崖絶壁に生えている松の木が描かれている。
これがまた・・・墨画なのに色を感じるのはもちろん、勢いよく流れる川が岩にあたって飛沫を上げる様子が何だか油絵の表現のような濃密さが感じられたりと、ちょっと絵の前から動けなくなる。
しっかり堪能した後は、待望の桃林堂。
さあて、今日は喫茶部へ!と意気込んで向かったものの、なんと喫茶は13時から。
ああ、あと15分で13時だが・・・。
こし餡入りの焼き菓子である「崋山饅」をお土産にして、とぼとぼと駅の方向へ。
藝大アートプラザ。
前回と展示内容は変わっていなかったと思う。
いつもは通らない西郷さんの前を通って・・・。
はははっ!あんみつの「みはし」についに来たぞ!
お店を覗いたところ、空いている!チャンス!
「家庭画報8月号」のあんみつ特集でも取り上げられていたのだ。
さんざん悩んだが、せっかくお店に来ているので「お持ち帰り」になっていない「フルーツあんみつ」にした。
こし餡を食べて、ふと「赤福」を連想。柔らかくてなめらか!
あんみつを堪能していたら、お隣の席に座ったご婦人が「お赤飯」をオーダー、そして、その次に来店した方も「お赤飯」と。
これは上野本店だけのメニューのようだ。
続けて、お二人もオーダーとは・・・。お赤飯、気になる。