勝手に論愚選 【読売俳壇2024.04.16】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【読売俳壇2024.04.16】
[矢島 渚男 選]
鳥帰る句会のありしシベリアへ (東久留米市 飯山 徳次郎)
看板の文字の中や小鳥の巣 (宝塚市 武田 優子)
ブランコに知らぬ子のゐる夕まぐれ (西東京市 永井 康信)
ブラームスの春愁につきあひにけり (甲府市 村田 一広)

[高野 ムツオ 選]
いかやうに国はあらうと初桜 (西宮市 宮田 久常)
白木蓮開けの合図待ちにけり (さいたま市 鈴木 栄一)
すかんぽや絶交しても三日ほど (北上市 佐々木 清志)
ひよつこりと帰つて来さうな春炬燵 (青梅市 青柳 富也)

[正木 ゆう子 選]
妻死せば佃煮と飯春夕べ (横浜市 栃木 安穂)
亡き人と共の余生や初椿 (那珂市 綿引 多美子)
囀りや家電音声指示雑多 (宇都宮市 熊田 靖子)
最澄の山より暮れて白木蓮 (吹田市 前田 尚夫)

[小澤 實 選]
うららかやインコの真似る着信音 (横浜市 岡 まゆみ)
休職の担任の来し卒業式 (小諸市 藤 雪陽)
雪洞(ぼんぼり)に延長コード雛まつり (所沢市 須田 菊枝)
一揺すりして浅蜊らを黙らせる (北本市 萩原 行博)
撮り鉄にふみつぶされし蕗の薹(栃木県 あらゐ ひとし)