論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【産経俳壇2026.05.28】
[宮坂 静生 選]
遠足や菓子の換へつこバスの中 (倉敷市 中路 修平)
(評)遠足のバスの中。そのチョコとこのクッキーと代えて。辛いおせんべい要らない? グミが欲しい。景色はどこも同じ。人のお菓子は好奇心をかき立てる。
目出度きは生きてゐること初桜 (山梨市 石田 初江)
届きたり藪養生(やぶようじょう)の春節ぞ (町田市 枝澤 聖文)
蝶が来て知る足元の小さき花 (東京・足立 木幡 忠文)
思い出や湯川秀樹の京の春 (那覇市 上江洌一石)
三つあるほつたらかしの夏帽子 (葛城市 山本 啓)
青き空果実のごとき八重桜 (大和郡山市 才田 純)
妻の手の時々止まる雛納め (伊賀市 菅山 勇二)
生涯の一日を飾る菫(すみれ)かな (上尾市 中野 博夫)
積んでゆく本の林立百閒忌 (香芝市 山本 合一)
失業の肩にふはりと花の屑 (志木市 谷村 康志)

[対馬 康子 選]
風光る句碑掘り起こす異星人 (宮崎市 鶴田 鎭丈)
(評)風光る季節に「異星人」という意外性が軽やか。句碑を掘り起こす行為は、過去の言葉を未来へ呼び戻す営みをも読める。俳句の時間の奥行きを感じさせる。
春の夢琥珀の中の虫が飛ぶ (横浜市 近江 満里子)
蜆売り戻れば母の介護あり (東京・渋谷 山口 照男)
こども部屋弥生のままのカレンダー (河内長野市 小池 勝子)
花冷のかろき小箱の和三盆 (奈良市 中嶋 澪)
唇に紅茶は触れて花の雨 (横浜市 杉本 ありさ)
尾道の桜蕊降る坂の猫 (松山市 竹林 一昭)
摺り足の翁にこぼる花の雨 (泉佐野市 鎌野 幸雄)
山笑ふ星降る町の天文台 (広島市 田中 弘)
補陀落(ふだらく)へ流れのままに花筏(いかだ) (奈良市 山本 啓介)
島旅のバスは五月雨追いかけて (宍粟市 宗平 圭司)
花惜しみ良き人惜しむ夕ごころ (和歌山市 溝口 圭子)

【産経テーマ川柳】テーマ 親子
年取って鏡の中に親の顔 (さいたま市 桜井 正男)
電話出てしょっちゅう母と間違われ (川西市 森野 幹子)
吾子の笑み弱った時の栄養剤 (横浜市 金山 久美子)
叱った子に今叱られる親になり (三原市 白須 靖子)
「似てますね」言われて娘嫌な顔 (大阪市 浜下 栄子)
あれが親人目でわかる参観日 (高石市 遠藤 正規)
親の顔見たいと言われ名乗れない (神戸市 松倉 正美)
勝手に論愚選
【日経俳壇2026.05.23】
[横澤 放川 選]
馬躑躅(うまつつじ)戦後を捨てた総選挙 (栃木 加藤 宣立)
(評)殺傷可能な兵器の輸出解禁とか。選挙後の不安をこの人は「国民の選択」の結果なのだと。牛馬も避ける有毒な植物もあるに。
死は数でしか示されず春の闇 (山口 吉次 薫)
天上に先づ父と子の初子凧 (濱松 宮田 久常)
仏生会(ぶっしょうえ)母は仏飯供へけり (東京 東 賢太郎)
鯉のぼり母をかっかと呼びし頃 (奈良 河上 恵子)
雁風呂(がんふろ)の褒美海女より海士へキス (大船渡 桃心地)
馬刀掘(まてほり)は抓(つま)み暫(しばし)しは待つことよ (大野城 荒谷 穎明)
三段の剣士となるや松の芯 (町田 枝澤 聖文)
大阿蘇へまづ手を拍(う)ちて野火(のび)放つ (東海 齋藤 浩美)

[神野 紗希 選]
インターホン押すに蔓薔薇(つるばら)ちと浮かせ (東京 山口 照男)
磨(と)ぎ洗う水の正直夏来る (東京 和田 宗春)
野菜とか子燕のこと話す母 (東京 萩原 つたゑ)
句会了(お)へ薄暑(はくしょ)の人となりにけり (和泉 山﨑 文恵)
(評)句会で季節の言葉や感覚に触れ心もすっかり夏に。薄暑の帰路にも、きっと句材との出会いが。
育休やメーデーの旗通り過ぐ (新潟 るい)
花みかん夜空は星を生み続け (さいたま 竹田 悠子)
山を恋う姉の寂しさ独活(うど)送る (長野 中根 にち子)
日捲(めく)りに海の挿絵の立夏かな (大附 小向 旬文)
勝手に論愚選
【産経俳壇2026.05.21】
[宮坂 静生 選]
花は葉に人生が二度あればさて (堺 石浜 西夏)
(評)もう一度人生があればとは誰もが一度は考える。しかし。大方はNO。退屈するであろう。やり直しができないところに哀歓がある。葉桜はもの思う季節である。
春風やカットしたての軽き音 (三田市 影山 順子)
春風に銀放つ鋳掛(いかけ)鍋 (浦安市 上原 隆男)
春惜しむビリケンさんの禿(はげ)頭 (高砂市 今井 慎一)
花見ごろ手足が伸びる欲も出る (横浜市 森田 幸太郎)
何方(いずかた)も何処辺(いずくへ)も無し鐘おぼろ (裏安市 岡 研一)
青鰻(あおぬた)に噎(む)せつつもなほ論(あげつら)ふ (名古屋市 可知 豊親)
ひと笊(ざる)のひじき選る婆ひとりごつ (立川市 堀江 孝晴)
花鎮め念仏踊り控えをり (浜松市 宮田 久常)

[対馬 康子 選]
夜桜や冷た銃身抱きつつ (大和髙田市 西川 妙敬)
雁供養今も津波の瓦礫焼(く)ぶ (大船渡市 桃心地)
スクリュー痕一直線に春の海 (有田市 大中 俊光)
春の空破れてこぼる滝桜 (東京・豊島 酒井 月子)
雉鳴くやバス降り急ぐ尾根の道(横浜市 中村 悦雄)
うららかや吾子のあのねの嘘をきく (姫路市 曾我 節子)
雨風に撓(しな)ふ芯あり花に冷え (川崎市 岡村 男七)
夏帽子だけ見えている園児バス (佐倉市 大塚 正明)
声立てて笑ひたくなる花吹雪 (千葉・栄町 橘田 美恵子)

【産経テーマ川柳】テーマ 数学
孫が来る宿題怖し夏休み (泉大津市 保高 林二)
数学科出てると聞いて敬語調 (神戸市 野崎 初人)
詠むときは指を折ってる数学者 (倉敷市 中路 修平)
勝手に論愚選
【日経俳壇2026,06.16】
[横澤 放川 選]
廃炉あり廃村もある朧(おぼろ)かな (名古屋 山内 三雑)
(何度でも言葉にしておくべきなのだろう。晩春の今日また蒸気漏れなどという報を耳にして。)
奥あはれあはれと啼けり呼子鳥(よぶこどり) (大船渡 桃心地)
泣き声で人は生まれて仏生会(ぶっしょうえ) (東京 曽根 新五郎)
老人の為の老人つばくらめ (北名古屋市 梅田 昌孝)
母のあととぼとぼ歩く麦の秋 (奈良 上田 秋霜)
貧乏も己等の文化法然忌 ()愛西 小川 弘)
世辞お辞儀難儀やなあと飛花落花 (四街道 加藤 芳治)

[神野 紗希 選]
せせらぎのとはのつぶやき山笑ふ (東京 堀川 英嗣)
アマリリス茎太くたち花四方に (府中 柴原さと)
鳳作の無季の俳句や海光る (府中 柴原 さと)
(評)篠原鳳作は昭和初期の俳人で、既存の歳時記体系に収らない南獄の自然を詠んだ。彼の〈しんしんと肺碧きまで海のたび〉は無季俳句の傑作。
花の宿ウクライナより来しと云ふ (東京 清水 富士子)
蝌蚪(かと)の群遅れたる子は吾ならむ (横浜 秋元 正)
母校なく母郷も無くて花万朶(ばんだ) (武蔵野 三井 一夫)
勝手に論愚選
【産経俳壇2026.05.14】
[宮坂 静生 選]
人間はみな糞袋石鹸玉 (東京・世田谷 野上 卓)
(評)「炎天や人間所詮(しょせん)糞袋」(座光寺亭人)の先人の句は承知で、揚句を採用。老いの排泄は大問題。それを明るく、石鹸玉(しゃぼんだま)人生に免れ難いお荷物とみた。達観が爽やか。
鐘聴きに長崎に来る春の旅 (高崎市 枝窪 俊夫)
牛飼ひを継ぐと微笑む卒業子 (東京・渋谷 山口 照男)
ノンアルに足を取られし万愚説 (三田市 影山 順子)
春の風掩体(えんたい)古りてあつけらかん (大阪市 北芝 ゆうう子)
遠山に齢あずけて青き踏む (枚方市 安達 京子)
牛連れて遠見に峡の梅見かな (島根・奥出雲町 重親 峡人)
経木(きょうぎ)へと二個鎮座せる桜餅 (明石市 小田 慶喜)
いにしへの木簡読みの朧(おぼろ)かな (出雲市 石原 清司)
友垣の続く憲法記念の日 (相模原市 はやし 央)
寄る辺なき猫を拾ひぬこどもの日 (名取市 里村 直)

[対馬 康子 選]
麦青む僕は踏まれて光だす (河内長野市 平野 彰一)
鳥帰る雲に溶けゆく昼の月 (伊賀市 菅山 勇二)
仰向けば空の引き立つ花の雲 (宇治市 永濱 美智子)
旅先の町のゆふぐれ猫柳 (平塚市 日下 光代)
初蝶の罪なきものは軽やかに (伊勢崎市 川野 忠夫)
ブレーキ音はりつく静寂春の暁 (京都・精華町 深田 久美子)
染み出して来たのかバラの赤き芽は (深谷市 石井 由美子)
空に星海に星かな蛍烏賊(ほたるいか) (草津市 あびこたろう)
産声の一際(ひときわ)眩し糸柳 (東大阪市 土屋 鉄男)
今日と決め波紋を重ね北帰行 (井原市 塩飽 正紀)

【産経テーマ川柳】テーマ はさみ
刃を持って渡せと厳しく躾けられ (神戸市 野崎 初人)
薄毛でも料金同じ理容院 (大阪市 吉村 敏明)
キッチンで大活躍をするハサミ (池田市 森 純也)
昭和では切符にチョキンと改札で (大坂井 浜下 脩)
アメ細工まほうのハサミに子は動かず (大阪市 眞野 弘美)
針箱や和バサミとんと見かけない (流山市 山本 万作)
勝手に論愚選
【日経俳壇2026.-5.09】
[横澤 放川 選]
花あれば吉野の僧の懐かしき (愛西 小川 弘)
(評)歴史の澱(おり)を払って花は花に帰してやらねばならない。こんな花のように。吉野専立寺の住職かつも哲学者だった大峯あきら先生よ。
立犬の陰嚢挿しあるインク壺 (小平 中澤 清)
(評)犬ふぐりに似て、しかし長い花茎を立てるからタチイヌノフグリ。そんな青空のような色の小花をインク壺にとはいとも粋なこと。
田を打てば社翁の雨を呼ぶ燕 (大船渡 桃心地)
(評)春社の日にはてきめんに雨が降る。それをいう面白いことばだ。あたかも燕どちも翔(か)け始め。
テヘランは燃えてゐるかと花に問ふ (東京 金子 文衛)
(評)ヒトラーのパリは燃えているかという悍(おぞ)ましいことばを見事にもじった。なんたる世界情勢か。
小突かれて向き直さるる甘茶仏 (東京 火埜鬼王)
手庇(てびさし)に雲雀の光るこゑを追ふ (水戸 安達 とよ子)
花嵐ガラシアの辞世を口遊(くちずさ)む (町田 湯浅 強)
ある時は礫の如く花吹雪く (兵庫 小林 如水)
花冷えの逆縁の子の柩(ひつぎ)窓 (東京 筑史 善正)

[神野 紗希 専]
撃ちし痕消すまで撃てば薔薇臭ふ (尼崎 池田 誠喜)
(評)弾痕を消すため、さらに撃つ。暴力に暴力を重ねた果てには、美しい薔薇の香すら厭(いと)わしいか。
黒馬の目へ陽炎が炎(も)えうつる (小平 中澤 清)
踝(くるぶし)を預くる平和クローバー (横浜 宮﨑 一風)
ネモフィラの群るサイレント・マジョリティ (鳥取 馬野 慎一郎)
寝不足のキリンの見てる蜃気楼 (名古屋 山守 美紀)
勝手に論愚選
【産経俳壇2026.05.07】
[宮坂 静生 選]
一日の褒美のやうに夕桜 (西宮市 平田 あい)
天を指し生意気さうな甘茶仏 (広島市 谷口 一好)
鞦韆(しゅうせん)にぶらさがりたるカフカかな (寝屋川市 今西 富幸)
嘴(くちばし)を研(と)ぐ鳥打帽の闘鶏師(名古屋市 可知 豊親)
一吹で三界廻(め)ぐるしゃぼん玉 (千葉市 笹沼 郁夫)
ふり仰ぐ比良の連嶺(れんれい)青嵐 (奈良市 上田 秋霜)
詰め甘き一日となり春うらら (堺市 鈴木 武雄)
天の声めく鶯よ母と居り(湖西市 マー姉ちゃん)
身の内の鬼が蠢(うごめ)く花篝(はなかがり) (名張市 石田 英二)

[対馬 康子 選]
ぶらんこに揺られ下の句忘れけり (つくば市 小林 浦波)
青空に半濁点の春の雲 (奈良市 宮狭 淳泰)
可憐なりみやこへ出ずる花筏(いかだ) (福岡市 玉野 忠)
剪定を終えて真朱(しんしゅ)の空仰ぐ (久喜市 大西 正晃)
春愁やアポリネールの詩に縋(すが)る (伊賀市 福沢 義男)
怪談のつづきや午后の桜餅 (長野市 武田 芳子)
桜しべ降る世の余白ありにけり (橿原市 佐藤 雅之)
神の山仏の山へ花の雲 (さいたま市 長山 弘文)
桜待つ逸(はや)る心の齢重ね (池田市 森 純也)

【産経テーマ川柳】テーマ 買い物
特売品二駅ぐらい守備範囲 (越谷市 宮田 一美)
冷蔵庫テレビエアコン寿命尽き (大阪市 浜下 栄子)
レシートがちょっぴり長い給料日 (芦屋市 池田 みの)
勝手に論愚選
【日経俳壇2026.05.02】
『横澤 放川 選』
犬ふぐりその命名者名乗り出よ (甲府 榑林 良直)
残花光戒め一言言えぬ国 (鹿嶋 佐々木 悠人)
(評)この国は一九五一年に独立が認められた主権国家だ。それは連帯の否定ではないが従属でもない。国際社会への責任も問われて。
三田神田早稲田五反田入学生 (東京 吉田 かずや)
鳥雲に母はどの空どのあたり (香芝 中岡 美佐子)
左大臣に父の面影雛飾る (東京 直面)
春待つや大和座りの観世音 (立川 古山 昌之)
亡き妻の所作目にうかぶ彼岸かな (竜ケ崎 北島 光雄)
空知野は滑(なめ)り立つ野火(のび)息(やす)む野火 (札幌 村上 紀夫)
老いさらばえこの世不可思議葱坊主 (島田 石川 博司)

【神野 紗季 選】
方舟の象の背中に蜂光る (町田 川崎 真樹子)
残雪に置かれし赤きトイピアノ (葛城 山本 啓)
メモ残す「鶯餅を買ひに行く」 (横須賀市 丹羽 利一)
花は葉にジョギングシューズは檸檬色 (東京 山崎 力)
自転車のよはきあかりや春の雨 (姫路 田辺 富士雄)
ミサイル錆(さ)びよ改憲案黴(か)びよ (さいたま 武智 しのぶ)
ともしびのゆれる憲法記念日よ (東京 青木 公正)
階段はいつでも斜め黄水仙 (大野城 野分 のわ)
春惜しむロゼのグラスにショパンの譜 (川崎 平澤 元康)
玉子とじ皇居の土手のつくしんぼ (千葉 中村 重雄)
勝手に論愚選
【産経俳壇2026.04.30】
[宮坂 静生 選]
春光のくらがり越や握り飯 (寝屋川市 河上 純一)
(評)「くらがり越」は大阪と奈良境の峠。用語には無駄がなく、切れ字「や」が難儀を見事に暗示する。そして、頂上での握り飯で結ぶ。これぞ俳句の典型
地球危機木の間隠れに春の月 (山梨市 石田 初江)
生老病(しょうろうびょう)忘れたやうに大朝寝 (高砂市 今井 慎一)
薔薇の芽やささいな怒りおさまらず (町田市 枝澤 聖文)
葉桜の入学式となりにけり (東京・世田谷 石川 昇)
雛街道1枚羽織るもの持ちて (横浜市 石井 公子)
春風に雪を割る音行者小屋 (登校・渋谷 山口 照男)
生真面目で通すしかなし諸葛菜(しょかつさい) (横浜市 近江 満里子)
かたくなにおのれとぢたる牡丹の芽 (宇陀市 泉尾 武則)
白髪になりし君なり花の下 (千葉市 笹沼 郁夫)
じゃじゃ馬のバルドー知るや花ミモザ (立川市 堀江 孝晴)

[対馬 康子 選]
癌退治玄関に真白きカサブランカ (横浜市 金山 久代)
唇を差し出すやうに藪椿 (川西市 森野 幹子)
目借(めかり)どき虫の顔して起きてくる (横浜市 佐藤 満)
道場の畳を拭いて更衣 (堺市 鈴木 武雄)
AIに見えぬ哀しみ春の海 (宇治市 濱岡 学)
青空へ一樹に万の辛夷(こぶし)咲く (堺市 鈴木 静子)
我が庭に空が開いてうぐひすが (枚方市 船橋 允子)
晴着着てうつむく右手に桃の花 (館林市 渋沢 辰朗)

【産経テーマ川柳】テーマ ゲーム
友ゼロに一人長生き罰ゲーム (大阪市 吉村 敏明)
七転び八起き人生ゲーム中 (羽村市 野邊 耕造)
出る杭をゲームのように打つ職場 (高島市 谷口 由子)
勝手に論愚選
【朝日俳壇2026.04.26】
[高山 れおな 選]
戦争を始めた男囀(さえず)れる (京都市 加藤 しげお)
存在やエイプリルフールの闇に湧く (さぬき市 鈴木 幸江)
賢者めざめよ虫だしの雪ひとつ (松山市 杉山 望)
桜みる母ががいちばん好きな母 (上尾市 宮本 幸子)
野火走る棚田の形そのままに (大和郡山市 宮本 正勝)
平台の新入生の読むべき本 (川崎市 多田 敬)

[小林 貴子 選]
さくらさくらひらがなでかくひらひらと (札幌市 三船 悦子)
耐へらるるほどの孤独と花吹雪 (東京都杉並区 漆川 夕)
はんだづけされたるやうながうなかな (東京都板橋区 竹内 宗一郎)
二歳児に姉御肌あり春の闇 (静岡市 名田 幸一)
縄文と変わらぬわれや磯遊 (大津市 中村 良一)
姉逝きぬ甥等姪等と花の刻(とき) (‘伊那市 北原 喜美恵)

[長谷川 櫂 選]
戦争で始まるニュース春の朝 (横浜市 白川 修)
花の下深き眠りの石舞台 (伊丹市 保理江順子)
戦地から来たやうに飛ぶ濡れつばめ (浜松市 尾内 甲太郎)
三度目の吉野は閑(しず)か花の雨 (岡山市 三好 泥子)
桜貝波のかたちに並びけり (金沢市 山内 繭彦)

[大串 章 選]
百歳のピアノの音色春うらら (島原市 岡崎 潤子)
一人死にひとり生産まれて島の春 (宍粟市 岩神 刻
老二人絵本みてゐる春夜かな (大阪市 島だ 和子)
四阿(あずまや)の椅子は切株つばめ来る (東京都杉並区 齋藤 保志)
能面の表情豊か花篝(はなかがり) (国分寺市 後藤 真理子)
村の名のまたひとつ消ゆ山ざくら (長野市 縣 展子)
街騒(まちざい)に遠く落花を徘徊す (柏市 藤嶋 務)