勝手に論愚選 【産経裁断2024.07.04】【産経テーマ川柳】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【産経裁断2024.07.04】
[宮坂 静生 選]
恐竜の匂ひどくだみ増えに増え (横浜市 近江 満里子)
(評)蔓延るどくだみ。その悪臭ともいえる強烈な匂いを「恐竜の匂ひ」とはお見事。恐竜がどんな匂いを放つのか誰もしらないが初めに言った人が勝ち。
あの頃の心の弾み青甜瓜(まくわ) (立川市 石井 百合子)
穏やかな孤独死なりし南風(みなみ)吹く (茨木市 津田 英基)
初鰹初めて父と酒酌みき (東京・大田 市川 廉)
茶摘み唄絶えて久しき村六戸 (宍粟市 宗平 圭司)
月山や滔滔(とうとう)と湧く山清水 (さいたま市 田中 彼方)
一日の始まりはあり夏椿 (上尾市 中野 博夫)

[対馬 康子 選]
蛍火の触れば遠くなる未来 (出雲市 石原 清司)
(評)魔法のつえのように蛍火が何かに触れてゆく。闇の中で蛍がすーと明滅して。見えない時間軸が見えたような境地。過去でも未来でもなく「今」があるだけ。
夕べにははなびら重き花菖蒲 (川崎市 黒澤 仁史)
紅百合に頬火照らせる遺影かな (東京・北 竹内 杉菜)
黄昏に山吹揺れて迎へをり (寝屋川市 米澤 玲子)
暁の空切り裂きて不如帰 (井原市 塩飽 正紀)
幸せは気が付かぬもの柿若葉 (河内長野市 岩本 正捷)
そよりともせいで無聊(ぶりょう)の鯉のばり 大阪・熊取町 神藤 文雄)

【産経テーマ川柳】テーマ カスハラ
カスハラ様AIがリモートにて伺います (大阪市 眞野 弘美)
カスハラのお店に戻る忘れ物 (東大阪市 安井 秀美)
カスハラに接客ロボは知らぬ顔 (泉大津市 寄田 護)
言うべきは実質値上げのレジ袋 (横浜市 野口 博史)
対応がこの時給では安すぎる (明石市 小田 龍聖)