想いの道 ~会長の独り言~ -250ページ目

『来し方行く末』

 皆さんご機嫌いかがお過ごしですか。2000年まで残すところあと20数日。
 20世紀はどんな100年であったでしょうか。皆さんの人生はどうだったでしょうか。
また、これからどうなっていくのでしょうか。この様な特別な機会にはじっくり来し方行く末を見直してみましょう。
 どなたかの言葉に次の様なものがあります。

   十年、偉大なり。

   二十年、畏(おそ)るべし。

   三十年にして歴史となる。

   五十年、神のごとし。
 私たちの人生、色々な事が結果として見えてくるまでには永い時間が必要なのですが、我が社でも色々な取り組みがあります。只今、その経緯を総点検しています。偉大なものも畏るべきこともはたまた歴史になったものもありましょう。しかしまだ神の域に達したものはありません。

 先日、中国残留孤児の最後の訪日団が帰って行きました。20名中、たった1人しか身元確認が出来ませんでした。1981年に始まって今回まで延べ30回の訪日調査で、2,727人の人々の肉親が判明し約2,300人が永住帰国しました。判明率は約30%で残りの人は自分の肉親さえ判らぬまま無念の帰国を強いられました。その残留孤児を題材にした山崎豊子の「大地の子」という大作があります。平成7年にNHKが中国の放送局と合同でドラマ化したのでご覧になった方もあろうかと思います。第2次世界大戦の悲しい 歴史のなかの出来事です。私はちょうど終戦の年に生をうけましたので、彼らと年齢が近いせいもあって、強い感銘を受けました。そのなかで中国の指導者が戦争の傷あとが癒えるのに、100年は掛かるというようなことを言っていますが、その通りだと思います。

 ビデオテープを求めましたので、近い内に鑑賞会を予定します。1巻が1時間半で6巻あります。是非ご覧になって下さい。特に戦後の歴史に疎い、若い方には是非是非、観て頂きたい。主人公のこの様な人生もあるのかと、自分を見つめなおす良い材料になります。

 余すところ20数日です。終わりよければ全て良し。1999年をハッピーエンドで送りましょう。