『「体のカレンダー」を持とう』
1月21日は「大寒」。といっても「大寒」って何?と言う人がほとんどでしょう。
「大寒」とは1年で1番寒い日といわれている。わが国には24節季と言って皆さんなじみの「春分の日」や「秋分の日」という呼び名があるが「大寒」もそのひとつ。
昔の人は、そのような言い方で季節の移ろいを感じ言葉に表していた。我々は現在1月21日や3月21日(春分の日)等、機能本位、便利主義の太陽暦なるものに時間、月日、年を管理されている。1年12ヶ月、365日。1月1日から始まり12月31日に終わる。このような今様のカレンダーには無愛想で何の表情も感じられない。
ところが「立春」、「春分」、「夏至」、「秋分」、「冬至」などは言葉を見ただけで季節を感じる事が出きる。それぞれにメリットはある。今様のカレンダーには正月から何日経ったとか、あと何日で今年も終わりとか月日の計算上有効なものとして尊重されている。一方、天地自然の循環にそって名づけられたカレンダーのほうが我々日常生活の中の自然な活動には適しているのではなかろうか?太古のひとは伊勢神宮近くの夫婦岩の中間から太陽が昇るのが「夏至」であることを発見した。青森県の三内丸山遺跡には、屋根がない柱だけの建物があり、これは太陽の通る列柱だといわれている。
「月」はもっと身近に我々の生活に入り組んでいる。月の引力によって潮の満ち引きが起こる事は勿論だが、人間も引き潮のときに死ぬという。女性の生理も月と深くかかわっている。
このように「頭のカレンダー」と「体のカレンダー」の関わりを考えて行くと我々はもっと「体のカレンダー」を大切に、太陽や月のもつ働きを体感し自然の循環のなかに体を預けるべきではなかろうか。