『新しい時代のスタート』
5月1日から新元号『令和』がスタート致しました。平成天皇から令和天皇への代替わりと共に新しい時代の幕開けです。新元号『令和』については、既に多くの報道がなされて皆さんもご承知おきの事でしょうが、今一度振り返ってみましょう。令和の出典は、1289年も昔の730年2月4日に歌人、公卿の大伴旅人が赴任地の太宰府の邸宅で催した宴の折に詠まれた万葉集の巻五、梅花の歌32首の序文からとなっています。『時に、初春の令月にして、気淑く(きよく)風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き(ひらき)、蘭は珮後(はいご)の香を薫す(かもす)』
原文は全て漢字で難しいのですが、上の書き下ろし文でも、まだまだ難解ですね。1200年以上前の我々のご先祖様が、容易に使いこなしていた言葉が現代の我々にとっては、大変難しいものになっている事に愕然としています。
先程の文の意味は『時は初春の令い(よい)月であり、空気は美しく、風は和やかで、梅は鏡の前の美人が白粉(おしろい)で装うように花咲き、蘭は身を飾る衣に纏う香のように薫らせる』というものです。これでもなかなかピンときませんね。この文中にある令と和が今回の新元号の元になったのです。
我が社の社是にも『和』が有りますが、元々は聖徳太子が制定されたわが国最初の憲法、17条憲法に謳われた有名な『和を以て貴しとなす』は日本人の精神構造の基盤として、延々と受け継がれて来ています。
一方『令』という言葉は我々には、「命令」「法令」「辞令」等固いイメージの言葉として受け入れていました。今回新元号の意味の説明で初めて、『令』には、物事のつやがあるように美しいという意味がある事を知らされました。
新しい時代は、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように、との思いが込められた大変良い元号ですね。
ひるがえって我が社に目を向けると、この新しい時代のスタートに合わせてフレッシュな新人さんが5名も入社してくれました。現場の乗務員さんもまた、新人さんが我が社の門をくぐって来ています。新しい時代に新しい息吹を吹き込んで、希望に満ちた明るい会社として発展して行くことを願ってやみません。会長の独り言でした。