会長の独り言『便利と我慢』
我が社のメインの仕事は何でしょう?運送会社ですからお客様の商品を配達する事ですね。その中でも1番のウエイトを占めるのは、ローソンの輸送です。ローソンって何のお店でしょう。そうです。コンビニです。ではコンビニって何の略?コンビニエンスストアですね。ではコンビニエンスって何の事?そうです。それが今回の表題になっている『便利』という事になります。
コンビニの第1号店というよりセブンイレブンの第1号店がオープンしたのは1974年5月15日の事です。今から45年前。アメリカからの導入でした。発祥の地アメリカではその後大きな発展が無かったのに我が国で何故この様な大発展になったのでしょう?狭い国土、きめ細かなシステム、手先が器用な日本人向きの商品開発、24時間オープンでも安全な治安の良さ。色々な要因が重なって今のコンビニスタイルが出来上がっています。私もよく利用しますので、コンビニの存在は有り難いと思います。しかし物事には必ず良い面の裏には陰の要素も潜んでいるのです。
日本人の持つ特性って何んでしょうか?と言うより何だったでしょうか。? 勤勉、質素、思いやり、義理、人情、シャイで大人しい、行儀が良い、温厚、気配り等々良い面がいっぱいあります。ところが先程述べた陰の部分はコンビニに代表されるあまりにも便利な暮らしのせいで、日本人が誇りにしていた『我慢』する力が削がれてしまったと思います。
いつでも何処でも必要な物が簡単に手に入る事はたいへん便利です。有り難いことです。しかしその一方で人は我慢する力を失ってしまっているのです。欲しいものを我慢する、じっと耐えて待ち焦がれて手に入れた時の喜びは皆さんにもその様な体験がおありでしょう。それが我が国からドンドン失われていく事に危機感を感じます。年寄りの冷や水でしょうか?
先日台湾に行って来ました。首都の台北訪問です。この国は親日的な国ですから、我々に対するおもてなしは心地よいものです。街並みもかっての日本の下町っぽいところが随所にあり、看板の文字も漢字ですから、ほっとして大変居心地がよろしい。台北のあるレストランのお手洗いにあった注意書きを紹介して今月号を締めます。
Please you stand as nearly as possible.
Your Honest John is not as long as you think.
意味は想像して下さい。(笑) 会長の独り言でした。