映画「トノバン」 | 風の吹くまま

風の吹くまま

怪談を語り、ウクレレ漫談で世相を切り、落語を演じる・・・実は「聴き屋」です。

映画「トノバン」を観てきました。

加藤和彦さんを所縁の方々が語る音楽ドキュメンタリー。

 

 

「正装」にて行きました。

 

 

初めて聴く話、初めて見る映像もたくさんあって、本当に情報量の多い映画でした。

これは一度観ただけでは消化しきれません。

 

音楽に関してはその天才ぶりはいままでもたくさん語られている加藤さんですが、

趣味であった料理に関しての話が聴けたのは面白かったです。

 

北山さんがずっと言っているように、(その身体的な身長の高さから象徴されるように)

とにかく「枠にはまらない」人、「枠にはまりたくない」人だったんだと思います。

既成概念や予定調和がとにかく嫌いだった人。

それだけに生きていることが窮屈だったんだろうと。

時代を追い越して生きてしまった人だったと思います。

 

一度だけ、サディスティック・ミカ・バンド再々結成のときに、銀座の山野楽器での

イベントでサインをいただき、握手してもらいました。

あのときの加藤さんの優しい笑顔、大きくて繊細そうな長い指、忘れられません。

 

加藤さんの曲で一番好きな曲は?と聞かれたら、

やっぱり「あの素晴しい愛をもう一度」をあげます。

 

この映画のエンディングでも流れるこの歌、レコードでもライブでももう何百回聴いたか

わかりませんが、「あのすば」のあのイントロは、何度聴いても鼻の奥が「ツン」ときます。

石川鷹彦さんの神の超絶スリーフィンガー。

2002年のフォークル新結成のライブ、NHKホールで聴いたときは号泣しました。

 

加藤さんと仲良かった龍さん(村上龍)は「この曲は日本を代表する名曲だ」と

加藤さん追悼の文章に書いてました。本当にそう思います

(ちなみに龍さん原作、庵野さん監督の映画「ラブ&ポップ」でも仲間由紀恵らが渋谷川を歩くエンディングで「あのすば」が使われています)。

 

 

蛇足ですが、この映画にクラウドファンディングに参加させていただいて、

映画のエンドクレジットに自分の名前を見つけたときはやっぱり感激しました。

こんなに素敵な映画に関わることが出来て、本当によかったです。

また観にいきます。

 

 

・・・ということで、

今日の1曲目はやっぱり。加藤和彦と北山修「あの素晴しい愛をもう一度」。

https://www.youtube.com/watch?v=CAtHvMP0QFw

 

 

(2002年フォークル新結成)

 

https://www.youtube.com/watch?v=vNEdh1TehTU

 

 

(北山さん25歳のばぁすでぃこんさあと)