昨日のテレビタックルを見た方々の反応をFacebookなどで見ていました。
短い時間であり衝撃的なことも多かったのではないでしょうか。
なかでも
『手帳を持ってこ無かった場合安くなる』
こんな誤った情報があたかも常識のように流れています。
なぜこの時、薬剤師会はきちんとした訂正を入れなかったのでしょうか。
ここで出ている「410円」は薬剤服用歴管理指導料を指しています。
薬剤服用歴管理指導料の算定要件は
①患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの(以下「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を行うこと。
②処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関し必要な指導を行うこと。
③調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
④患者ごとに作成された薬剤服用歴や患者又はその家族等からの情報により、これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと。
⑤薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医療品に関する情報(後発医療品の有無及び価格に関する情報を含む。)を患者に提供すること。
上記の要件があります。
手帳の確認が出来なかった場合には「34点」を算定する仕組みとなります。
あたかも手帳で41点を算定している様な内容があっていいのでしょうか。
しかしながら、番組全体を通し感じることはこれだけ業界が注目される事なく今までやってきたということではないでしょうか。
「報酬明細がわかりずらい」という話がありました。
いうまでもありません。とてもわかりずらいです。
後発医薬品調剤体制加算についても普及させるために一律で取られるのはおかしいです。
世の国民は調剤という行為に対して「輪ゴムでとめているだけ」っという認識を少なからず持っています。
全てが全て正論という訳ではありませんが、今回の率直な内容を深くかみしめ対策や今後の業界再編に繋げていくべきではないでしょうか。
コメンテーターの室井さんのコメントで
『いまも医者と製薬メーカーは繋がっているでしょ!』
っという爆弾発言がありました。
その後、広げられることはありませんでしたが、そういう事実を隠し通して守れる程、いまの状況は良くはありません。
そして、患者が誤った解釈をしていることも批判する事ができません。
『医薬分業』というものに対して、普及出来なかった、教育出来なかった国があります。
自分たちの生業を理解させようとする動きが薬剤師には足りなかったという結果なのではないでしょうか。
先日、「健康拠点薬局のあり方に関する検討会」の第一回が開催されました。
その予算割り当てを見ると普及活動に2億円近いお金が割り振られています。
そのお金は何に使われるのでしょうか。
医者、看護師っという職業に比べて薬剤師は日陰の仕事となるのかもしれません。
なぜ、森さんは「医者が薬を出せばいい」っという回答に対して、きっぱりと「薬の専門家は医者ではなく、薬剤師である」と言えなかったのでしょうか。
「薬剤師=薬の専門家」
業界の考え方を研究志向から変えなくてはいけない時期に来ているのではないでしょうか。
働く場所なくして、スキルを発揮する場所はありません。
患者のリテラシーに文句をいうのではなく、自分たちの行動を振り返る必要があるのではないでしょうか。
好きな人に対して
「こんなにしているのに、こんなにすごいのにあいつはなぜ理解できないんだろう」
なんて人は嫌われるだけです。
Aguantamos, que siempre hay esperanzas, y leventámonos.
(希望は常にある、乗り越え、立ちあがろう!)
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