「2013年医療経済実態調査（医療機関等調査）」の結果によると、保険薬局の薬剤師の12年度給与（給与と賞与の合計値の平均）は、前年度に比べ、法人が1.9％、個人が1.4％の増加だった。法人の管理薬剤師は2.4％の伸びを見せた。
●法人の管理薬剤師は742万円、2.4％の伸び
保険薬局の薬剤師の12年度給与は、法人が462万3321円、個人が376万5429円で、前年度に比べそれぞれ1.9％、1.4％の増加だった。法人の管理薬剤師の12年度給与は742万3211円で、2.4％の伸びを示した。
●一般診療所の薬剤師 医療法人が743万円、個人が788万円
薬剤師の12年度給与を施設別で見ると、一般診療所では、医療法人が743万1480円（前年度比5.1％増）、個人が788万5361円（0.4％増）だった。一般病院では、医療法人が506万3978円（0.2％減）、国立が621万8818円（2.8％減）、公立が610万6123円（1.3％減）。
以前、某中医協委員が「薬局の経営も難しい、薬局が儲け過ぎと批判を受けているが、それは医療経済実態調査で新た人件費が数値として出るからわかる。」
と、いっていました。
果たしてこの数字の真意はいかほどなのでしょうか。
まず括りとして「法人」「個人」とありますが、これはわからないので無視します。
大手調剤チェーンの初年度の年収を見たみましょうか。
以下はホームページより情報を収集し、ある一定の推測値を加えた金額になります。
日本調剤・・・初任給240,000円～（薬剤師手当等を含む）
推定基本給 19万円
賞与平均 5.97ヶ月（6とする）
年収推定 4,020,000円
アイン ・・・初任給240,000円～（薬剤師手当55,000円含む）
※薬局の場合
初任給290,000円～（薬剤師手当55,000円含む、ドラッグストア手当50,000円含）
※ドラッグストアの場合
住宅手当 採用コースにより家賃借上80％負担
（70,000円と想定し、80％の56,000円を手当とする）
年収推定（薬局）
240,000＋56,000×12＝3,552,000円
185,000×4カ月（推定）＝740,000円
＝4,292,000円
年収推定（ドラッグ）
290,000＋56,000×12＝4,152,000円
上記より 740,000円
＝4,892,000円
クオールも似たりよったりなので、計算はしません。
地域差があるので何とも言えませんが、概ね新卒で400万円は簡単に越えてしまいます。
では地方の薬局を見てみたいと思います。
北海道・・・某N薬局（約50店舗） 推定年収 4,384,500円（住宅手当含む）
東 北・・・某P薬局（約50店舗） 推定年収 4,176,000円
東 海・・・某M調剤（約30店舗） 推定年収 4,208,000円（諸手当含む）
関 西・・・某F薬局（約30店舗） 推定年収 4,280,000円
九 州・・・某N薬局（約100店舗） 推定年収 4,356,000円
っとまぁこんな感じになります。
新卒の薬剤師がこの給与となっています。
計算は基本的には最低金額にて計算をしています。
（地方手当等は考慮せず）
公表された薬剤師給与との間はわずか30万円程度です。
この数字の真意を問う意味がわかるでしょうか。
この薬剤師不足のご時世です。
知っている熊本の調剤薬局では新卒は600万円だすと聞いています。
鹿児島でも500万という薬局を知っています。
某ドラッグストアでは新卒600万円採用と打ち出しています。
2012年度世の中の平均年収が「442万円」と発表されています。
薬局およびドラッグストアの新卒薬剤師の平均給与は少なく見ても420万円が堅いのではないでしょうか。
これでは儲かっていないとは言い切れないのではないでしょうか。
その結果は如何に・・・・。
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