【ページ説明】
今回の記事は、英単語を紹介するシリーズのその649です。
「complain」の語源、同語言語(compel, plague)、派生語(complaint)、関連知識(クレーム、恋人の嘆き)、「complain」を含んだ名言(ベンジャミン・ディズレーリ)などを載せています。
「complain(カンプレイン)」の意味は、「不平[文句/愚痴]を言う、訴える/苦情を言う」などです。
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【フレーズ】
complain about the service【サービスについて文句を言う】

「complain」の語源は、俗ラテン語の「complangō(胸を叩く/嘆き悲しむ)」です。
「complangō」は、「一緒に/強意」 を意味する「com-」と「打つ/叩く」を意味する「plangō」から成っています。
「com-」と「plangō」の語源はそれぞれ、インド・ヨーロッパ祖語の「*kom-(近くに/一緒に)」「*plak- (2)(打つ/叩く)」です。
「一緒に|打つ」⇒「強く胸を叩く/嘆き悲しむ」という意から、現在の「complain(不平を言う)」の意味につながっています。
同語言語には、
■ compel [動] ~を強いる (語源:強く駆り立てる)
■ plague [名] 疫病/ペスト/災い [動] ~を悩ませる (語源:打つ/叩く→打撃/負傷)
■ plankton [名] 浮遊生物/プランクトン (語源:打つ/叩く→進路からそれる/さまよう) などがあります。
【語源⇒意味】
complain /kəmˈpleɪn/
= com- 「一緒に(together)/強意」+ plangō 「打つ/叩く(strike)」
⇒ 『強く胸を叩いて嘆き悲しむ』
⇒ 『[動] 《自》 ①《of[about] ~で》(~について)不平[文句/愚痴]を言う ②《of ~で》(~を)訴える/(~について)苦情を言う』
『[動] 《他》 《that ~で》~であると不平を言う』
【同語源語①】
compel /kəmˈpel/
= com- 「一緒に(together)/強意」+ pellō 「駆り立てる/動かす(drive)」
⇒ 『強く駆り立てる/動かして一緒にする』
⇒ 『[動] 《他》 ①~を強いる/強要する ②~に無理に(…)させる ③~を服従[屈服]させる』
【同語源語②】
plague /pleɪg/
= plangō 「打つ/叩く(strike)」
⇒ 『打撃/負傷、災難』
⇒ 『[名] ①疫病/伝染病 ②ペスト ③災い/災難』
『[動] 《他》 ~を悩ませる/苦しめる』
【派生語】
complaint [名] ①不平/苦情/愚痴 ②不平[不満]の種
【関連知識①(Wikipedia)】
クレーム(英:customer complaint, consumer complaint)
“サービスに対する苦情や改善要求、契約あるいは法律上の権利請求を指す和製英語。”
“日本語の顧客による理不尽な要求という意の「クレーム」には、英語では「コンプレイント」(英語: complaint)が対応する。”
【関連知識②(Wikipedia)】
『恋人の嘆き』(英:A Lover's Complaint)
“一般にシェイクスピアの作品と考えられている物語詩である。しかし、本当にシェイクスピアの作品であるか否かについては議論の余地が残されている。”
“この詩は49節からなるが、1節は7行であり、同じくシェイクスピアの物語詩『ルークリース陵辱』などと同様に、いずれもライム・ロイヤル(帝王韻詩)。弱強五歩格でababbccの形で押韻する)で書かれている。”
【Quotes/名言】
“Never complain and never explain.” ー ベンジャミン・ディズレーリ(1804-1881、イギリスの政治家/元首相)
(決して不平を言うな。言い訳もするな)
“Benjamin Disraeli by Cornelius Jabez Hughes, 1878”
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