どうしたら僕たちはヒルズの住人になれるのだろうか? -164ページ目

成功?失敗?

ブランドでない会社の新規事業の成否を決める要因で、もっとも大きなものは「運」だ。


いくら、事前にマーケティングデータを集めても、顧客の声を聞いても、

じっさいに新規事業をやってみると、成功例でも失敗例でも、それらを超えた事態になるのがフツウだ。


いわゆる「想定外」という事態だ。そして、そこで、その会社に人材がいなければ、右往左往し、

そこで事業はついえてしまうだろうし、乗り越えるべき壁をいくつも経験して「金の流れをつかむ」

のが一般的だが、多くの起業者はそこにいきつくまでに倒れてしまう。


楽天 市場」が、○○が他と違ったから成功した・・・と言ってみてもそれは「あとずけ」にすぎない。

1997年「楽天市場」創業時に彼らに「この会社がどうなるか?」と、聞いても、

現状をずばり言い当てることができる人=そんな予言者みたいな人はいなかったはずだ。


だ、か、らこそ、、、成功するか失敗するかわからないからこそ、事業なのだ。


でも、成功の確率を高くすることはできる。すでにできている「金の流れ」を自社の中にとりいれる

やり方が、そのひとつ。

具体的に言うと、すでにお客をもっている企業を買収したり、、、とか。

楽天もこのやり方で大きくなった。


例えば成功者から学んでも成功するわけではないし、

失敗者から学んでも失敗を回避できるわけではない。


村上ファンド の村上氏が官僚時代、400円の通勤定期代を節約するために

通勤経路を変えたという話が、「成功者はここが違う」という「たとえ」で雑誌に

書かれていたが、これも村上氏が成功したからであっての話であって

失敗していたら、そうは言われてないはずだ。


すべて、後で意味ずけされたものであって、こういった分析の基本には「教育」という

ある意味での洗脳があることも確かだ。


人は同じ義務教育を受けるために同じような「想定内」の人に育つのだ。


宮崎 哲也
世界でいちばんやさしいM&A入門ゼミナール
リック・リッカートセン, Rick Rickertsen, ロバート・ガンサー, Robert E. Gunther
バイアウト ― 経営陣による企業買収ガイドブック



「倒産しそうな会社のすべてが読める」その3

今回は「倒産しそうな会社のすべてが読める」その3

ということで、3種の神器のうちの3番目「不動産登記簿謄本」がテーマ。


この不動産担保、じつはきわめて奥が深い。

登記のことなんかは僕が書くよりとてもくわしく書いてあるブログ

みつけたんでこちらを読んでいただいたほうが。。。


まずはこの「不動産登記簿謄本」を読めなければ、なにもはじまらないので、

基本中の基本を。。。

この不動産登記簿謄本、表題部、甲区と乙区に分かれている。


表題部は土地なら、その土地の地番(どこにある)、面積は?土地の種類は宅地?田?

(→1

・・・などが書かれている。建物も同じだけど、建物の場合、建物の用途(居宅とか

店舗とか)、家屋番号、構造なんかが書かれてます。



で、つぎに甲区には所有者は誰?なんてゆうことが書かれている。

乙区には担保(抵当権とか根抵当権)とかが。。。

で、ここで注意すべきは、下の謄本を見てもわかるように(→2,3を見てね)

差押、仮差押(仮差)は甲区に記載されるということ。



この土地の謄本を見てなにが見えてくるか?

まず、4 を見ると「共同担保」と記載されている。これってなに?

「共同担保」は読んで字のごとしで、この土地以外の不動産と共同で担保になっている

ということ。金融機関では「きょうたん」と呼ぶが、この土地以外に他に担保となっている

不動産があるわけで、それは上物(その土地の上にたつ建物)か、それとも他の土地か

がわからない?という疑問がわくわけなんです。そこで、この「共担(きょうたん)」には

共担番号がついているのです。



そんでもって、5,6,7 

根抵当権設定極度1億、、1800万、4000万とついているわけだけど、

この部分は「倒産しそうな会社のすべてが読める」その1

で書いた金融機関の融資明細、または返済予定表をからめて読まないと

意味のある読み方はできないわけです。

ちなみに、この「不動産登記簿謄本」と融資の明細と、決算書の3つがあれば

IT系の企業でない限り、

だいたい中小企業の過去・現在・未来は読めるわけです。

この謄本平成17年のものなんですが、平成6年の大蔵省の差押は、なぜ

競売にならないのか?とか疑問に思うのがふつう。

これって、この物件も含め所有不動産には担保が目一杯ついていて、

これを任意、または競売で売っても、大蔵省には一文も入ってこないだろう

から、裁判所が配当余力のない差押不動産の実行(競売)は禁じているし、

大蔵省もそんなことしたら無意味だからやらないだけ。

でも、任意で売るんだったら、余力がなくても「金よこせ」と要求してくるのがふつうで、

これを 印鑑代 と呼びます。

この印鑑代の相場、担保不動産に余力がなくても要求してくる関係で

相場は30~100万というところだけど、もちろん例外もあるわけです。



というわけで、たった3回で危ない会社の過去・現在・未来が読める基礎を

お勉強したんだから、次回からは練習問題を・・・。

でわ、またね。

不動産登記簿謄本

忘年会

少し早いかもしれないけど、今年、銀行の役員を退職されたS氏とともに忘年会、

と、いうより、なにか話したいことがあったんだろうと思う。


セッティングはS氏の元部下がおこない、僕のことを本人が直接知っているにもかかわらず、

仲介者より電話で日時場所の連絡。

旧態依然だな~。


銀行も合併で、自然に旧銀行依存の派閥らしきものができてくる。

自由な発言がいつのまにかでにくくなり、

当然、良いものはでにくくなる。


ガリアプラス などによる売掛債権担保融資などの発想は、銀行以外からの発想で商品化、

その他イーバンクのメルマネ なども新しい銀行からの発想。

預金だけじゃなくてもっと面白い発想で金融商品ができるだろうに、そんなものは世に出てこない。


僕自身も過去に特許の申請をしたり、新商品で助成金をもらったりしたことがあるけど、

もっとやわらかい頭をもったほうがヨイョ。