あたくし阿修羅ファンクラブ会員 ですからね。前売りチケットも早々と用意しておりましたが
このところの忙しさで、いけそうにないかもってんでチケットを実家の母にさしあげたんですわ。
それが木曜日。
上野からの帰りにあたしんちによって、
「阿修羅展よかった!、あんたも行ってきなさい!」って、熱く語るです。
さすが、あたしの母(汗)
今日たまたま学生時代の友達が金沢から上京するので、それにあわせてランチ。
そのあとに レッツラゴー 国立博物館。
とにかくチケット売り場がすごいことになってます。買うのに相当時間かかりそうだったね。
あたしは、たまたま入場前に再度チケットは用意しておいたので、事なきを得る。
本日は40分待ちだけど、実際はそんなにもかからず入場。
会場入るところにある、音声ガイド(¥500)、黒木瞳さんによるものとかで
これもえらく並んでおりました。あたしは別に聞きたかないので、パス。
最初のコーナー「興福寺創建と中金堂鎮壇具」では、小物系が並んでいるらしいのだが、
壁に沿った部分は人垣でみえず。
水晶玉や、金をうすく伸ばしたのなど出土品がずらりだったようです。
うんで、次のコーナーが、「国宝 阿修羅とその世界」がすばらしく良かったのですよ。
今回目玉の 「八部衆」と「十大弟子」(の一部)がずらりと並ぶエリアです。
特に、「八部衆」、正式な名称は 「乾漆八部衆立像(かんしつはちぶしゅうりゅうぞう)」
http://www.kohfukuji.com/property/cultural/015.html
がね、すごく心打たれたの。
上のWEBやなにやらで、どんな像だかはわかるのですが、
実際の大きさって、やはり本物見ないとわからないね。それに今回はガラスケースなしの
露出展示でしたので、細かい部分もはっきりと見ることができました。
像は割りと小さめ。
ちょうど小学校高学年から中学2年生くらいの男の子を想像してみてください。
そのころの男の子の聡明さと幼さとが八部衆の像たちからにじみ出ておりまして、
なんだか胸熱くなるです。
十大弟子も一番入り口付近にある像も、あどけなさ満載の顔立ちでつくられていました。
奥の像は、額にはいった皺の多さで、年配者を想像しているらしいです。
で、いよいよ「阿修羅」像エリアへ、
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スロープを降りつつ、まずは阿修羅立像に目がはいります。
“像の周りを囲む、幾重にも重なった人の輪” って書くと品がよさそうだけど、
ここ的にたとえるならば、Zeppの最前列状態。
普段モッシュになれていない老若男女がもまれております。
すこしづつ左周りで動いていけばいいんですが、
像を目の前に、見入ってしまい動けなくなったり、前柵握り締めちゃうのよね。
「す、すみません、出してください~」と離脱者多数(汗)
私も最前はいけませんでしたが、立像の腰巻き部分の細かい造作や、金が施してあるのを
見てまいりましたわ。
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これで第一会場(平成館2階の半分側)終了。
会場でたとこに、図版集(2500円!、重い!、高い!、買えない!)がおいてあったんで、
いま見損ねたところや、小物の情報を仕入れて、隣の第二会場へ
今度は 「中金堂再建と仏像」 ってことで、
今回の展覧会の一番の目的、興福寺創建1300年を記念して
新しいお堂をつくるから、お金集めましょ、だから見せましょってのイベントでございます。
昨日までで、70万人が入場したってことですから、すごいですねぇ。
さて、こちらのコーナーは、先ほどまでの天平の仏様とことなり、
鎌倉時代のでっかくて勇ましい四天王がお出迎え。
どの四天王も邪鬼(じゃき)をふみつけておりましてね、
とくに、持国天立像に踏みつけられてる邪鬼は、顔がふへぇってかんじでちょっとかわいそう。
http://www.fujitv.co.jp/event/art-net/go/765_large09.html
奥には、木造薬王・薬上菩薩立像が これまたでかいんだわ。
いまごろ 中金堂では 中尊の釈迦如来坐像が一人(?)でお留守番中なんでしょうかね?
スクリーンに、中金堂での様子が掲げられていました。
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会場もざっとみて、ミュージアムショップを軽くみて、
はい、もう一回見てきましょう。
阿修羅像ばかりがクローズアップされるけど、やっぱりさっきみた八部衆像のインパクトが大。
順番は
鳥頭の 迦楼羅(かるら)、
蛇が頭でとぐろまいてる 沙羯羅(さから)は一番顔が幼かったなぁ。
乾闥婆(けんだつば)は 獅子の冠、
緊那羅(きんなら)は頭上の一角、額に目があるんだけどちょっとよくわからずでした。
上半身だけの五部浄(ごぶじょう)は とれてしまった右手部分のところで
脱活乾漆造(だっかんかんしつづくり)の詳しい説明がされていました。
麻布と漆を塗り重ねて、出来上がったら、外見だけぽこっとはがす。=がわだけなんで軽い。
7回も焼失しても これらの像は軽いので、無事運び出せたという話らしいですね。
さっきは混んでいてそばにいけなかった十大弟子も、ゆっくり見てみよ、
こちらも最初の像が、幼い少年を模してまして、右手がたしか衣をおさえているのだ。
たしか須菩提(すぼだい)だったかと。
次が、舎利沸(しゃりほつ) あとの順番は忘れてしまったけど、徐々に年齢があがって、
額のしわが増えていってましたね。
今日来る前に、学生時代の友達と話していて
「修学旅行で、京都奈良いっても、なんも覚えてないもんね、いまと目線がちがうから、
もったいないよね~」との会話に、 激しく同意。
やっと 仏様やさまざまなよさがわかるお年頃になったのね、あたしたち。
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第二会場ももう一回堪能して、ミュージアムショップで買い物して、お外に出ました。
(あ、1階の考古学展示もよかったよん)
時間がないので(ときすでに18時半) 常設展示も日本館も1階だけ、「北越雪譜」初めて見ました。
上村松園の「焔」もあり。藤の花に蜘蛛の巣という大胆な絵柄が印象的。
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=B07&processId=02&colid=A11098
東洋館はもうすぐ工事で見られなくなるので3階までざっとみて帰路に。
法隆寺宝物館は時間がなかったので、また今度ね。
で、ついつい買ってしまったグッズ。
このところ ライブいってもあんまりお気に入りのがなくって、
legoでもマスドレでもあんまり買ってなかったから、ちょっと火がついちゃいました。
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公式図録よりも、こっちのほうが読みやすいし、仏像初心者にはよかったかも、なにより軽い!
ちなみに、上の内容も、BRUTUSと興福寺のWEBページみながら書いております。
あ、もちろん会場には、みうらじゅん氏の著作もならんでおりました。
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東京での公開は6/7(日)まで、そのあと九州をまわり、
10月からは「お堂でみる阿修羅」と題して、興福寺で 八部衆・十大弟子像、堂内一挙公開だとか。
そちらもいってみたいですねぇ。
東京国立博物館では 友の会やパスポートもあるみたいなのでちょっと興味大なり~。
http://www.tnm.go.jp/jp/guide/tomonokai/index.html
展示最終週ってことで劇混みしそうですが、お時間あればぜひどうぞ。