『ヒョク!ヒョク!』


昼休みに。教室を出たドンへが、ばたばたと戻ってきた


『カレシが待ってるよ!』


は!?早く!早く!俺の手をひっぱって、廊下に出る。そこには。窓枠にもたれかかるよーにシウォンが立っていて。か...カレシじゃねぇーわ...いーから!いーから!ドンへがぐぃぐぃと背中を押す。ドンへ...シウォンがこちらを見た


『おはよう』


あ...うん。朝、会えなかったから。そ...何だよ。ちゃんと話せよ。後ろからドンへが。小声で。うるせーな...


『俺...先生に...呼ばれてるから...』


そうか。またな。ん...うつむいたまま、足早にその場を後にする。ヒョク!どこ行くんだよ!先生に呼ばれてんのは俺だろ!


うるせー...ドンへに話すんじゃなかった...完全におもしろがってる...あいつは告られるなんて慣れてるから、なんでもないんだろーけど...俺にとっては、相手がシウォンじゃなくても大事件だ。シウォンも、わざわざ来ることないじゃんか...それでなくても目立つのに...


それにしても...ただ立ってるだけなのに...様になるやつだな...まったく...


これからどーしたらいーんだろ...


行き場をなくして。階段の途中で座りこんだ




《つづく》


※本日のラインナップ