『お、キュヒョン。具合はどーだ?』


部屋のドアをあけたら、ちょうどドンへヒョンも出てきたところで


『ヒョン、おはようございます』


おかげさまで良くなりました。はは。よかった、よかった。メシは食えるのか?はい、たぶん


『今度から、遠慮なく連絡しろよ』


隣りなんだから。ほんとに助かった。ヒョンがあのときのぞいてくれなければ、いまだに寝こんでいたかもしれない。薬とか、寮に置いてあるのもあるからさ。そうなんですね


並んで食堂に向かう。それで...


『代返って誰に頼んだんですか?』


昨日の時間割はヒョンに教えてあった。まさか、ヒョンが授業に出てくれたわけじゃないだろう


『誰って...教室にいたひと』


は?教室のぞいて、そこにいる子に頼んだ。チョ・ギュヒョンの代返よろしくって。へ?名前も知らないひとにですか?そう。当たり前のように


『心配すんな。ちゃんと約束、守ってくれそーな子にしたから』


ばんっと、結構な勢いで肩をたたかれて。いや、そうじゃなくて...自由すぎませんか...


聞いてみると普段から。ヒョンが寝坊したりして教室に姿が見えないと、そこにいる誰かが代返してくれるのだと言う。それって何?やっぱりこの顔の威力?


『それで...なんで単位落としたんですか...』


『試験!』


はっきりと。にっこりと。笑ってる場合でもないと思うんだけど...


ヒョンはごはんを取らずに。数種類のおかずと、食堂におかれているミキサーで、スムージーのようなものを作って飲んでいた。それ...昨日、飲まされたやつかな...なんか怪しい色だけど...俺の視線に気づいたのか...


『あ、お前も飲む?』


栄養満点だぞ。グラスを差しだすから。おそるおそる口に含むと...ぐぇ...俺、こんなの飲んだの!?


『うまいだろ』


へへ。俺特製スムージー。一口で返したそれを。ごくごくと飲み干す。うまいともまずいとも言えず。小皿のキムチをあわてて口に放りこんだ




《つづく》




※本日のラインナップ