ハンダクロース序論 | Lithium Star

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SNSの普及により10年前と比べて個人の発言が

簡単にネット上に公開されるようになりました。


ハンダで音が変わるなんてオカルトだ。

ケーブルで音が変わるというのは業者の宣伝文句だ。

カタログ数値を持ち出したり動画でそう断言する人もいます。


たぶんそれは事実なのだと思います。

その人にとっては。


音の感じ方というのは耳の性能と経験値によって変わります。

楽器を弾かない人にとってはストラトもレスポールも

どちらもエレキギターの音にしか聴こえません。

でもどちらがより高域がはっきりしていて音の輪郭がシャープに

聴こえるかと訊けばこっち(ストラトの方)と答える人も出るでしょう。

どこで違いを判別するか分かったからです。


シールドの違いなんて無視できるレベルだという人がいました。

訊くと家の小型トランジスタアンプでしか弾いたことがなく

リハスタにも行ったことがない若いギタリストでした。

スタジオに連れて行き、Marshall JCM900で弾かせて

さらにFender Twinで弾かせてシールドテストを行ったところ

興奮してその差を実感してもらえました。


つまり音の違いを実感するにはそれを感じられるある程度の環境と

どこに着目してチェックするべきかを知っていることが必要です。


ハンダの違いはさらに微妙な差なのでより繊細なテスト環境、

たとえばハンダをとっかえひっかえできる端子を用意して

より違いがわかりやすいようにCD音源のようにフルレンジで

テストできれば誰でもわかるテストが可能です。

オシロスコープで電流や電圧を測っても数値はほぼ同じです。

でもスペアナでは一目瞭然の周波数特性の違いが現れます。

人間の手がコンマ数ミリのネックシェイプの違いを感じるように

人間の耳もほんの少し好奇心を優先してそれに気付きさえすれば

かなり微妙な違いも聴き分けることが可能です。





自分はハンダは接続するためだけの物でケーブルは伝達する物

という人に会っても口でそれを否定しようとはしません。

「いひひひ。そ~お?ホントに?じゃあこれちょっと使ってみる?w」

と実際に体験してもらってからその先に進みます。


これまでに何人もシールドやハンダ製品やテストボックスを

レンタルしてきましたが、その上でさらに否定した人はまだいません。

最近で特に驚かれたのが断線修理のついでに低域が出るハンダで

ベースラインが強化されたヘッドホンのSONY MDR-CD900ST。

標準機のモニターとしては使用できなくなりますが、

リスニング専用で耳コピなどに使うにはうってつけです。

ノーマルと聴き比べたらイヤでもハンダの違いを理解せざるを得ません。


そんなわけでここまでが長い前フリでして(笑)。

クリスマスも明けた12月26日の深夜に

とあるギターのカスタム予定について記事を上げます。


おヒマな方はどうかお楽しみにー♪