モダンストラトと暮らして | Lithium Star

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前回の9月に上げた記事から数か月。

IbanezのRGをとことん弾いて研究していました。

そしていろいろ考えた結果、レンタルしてくれていた仲間と相談して

うちの子として譲ってもらうことになりました。


はるか昔ポールギルバートモデルが出た当時に一度だけ

中古でIbanezを買おうかと迷ったことがありました。

でもちょうどその頃レスポールにはまり結局ご縁がありませんでした。


2020年代になってあらためて触ると進化がよくわかります。

うちの子はIron Labelというメタル寄りで安めのシリーズの個体。

ですが各部の作りはインドネシア産らしく非常に丁寧です。


レスポールとは2ハム構成以外は何もかも違うギターですが

特に違うのはとにかく演奏上のストレスを極限まで減らして

少ない力で楽に発音できること。

平べったいネック、幅広の指板に慣れは必要ですが

ジャンボフレットと400Rの指板の恩恵は絶大ですね。

深いカッタウェイと丸いネックジョイント部のお蔭で

24フレットまで使うことに何の躊躇も抵抗も感じません。


このギターはメタル用に7弦の張力や太いゲージに対抗するため

メイプルの間にブビンガを挟んだ3ピースネックで

チューニングすると分かりますが剛性はピカイチです。

一度弦がゆるゆるの状態で低音弦から順に合わせていき

1弦まで行ったところでどれくらい低音弦が下がっているかで

ネックの剛性は何となくメーターから感じることができます。

3ピースネックの恩恵は明らかです。


ピックアップのEMGについては弾き手の好みもありますが

自分はメタル系にはとても向いていると感じる派です。

ゲインが高くなるほどノイズが気になりますし

ナチュラルさよりも音圧やバンド内での音の抜けが重要なので。






とまあこんな具合でかなり気に入ったRGストラトを

スタジオに持って行ってレスポールと弾き比べをしてみると

分かることがいくつかあります。


それはレスポールの音の強さ。


どんなセッティングでどんな弾き方でも変えることができない

ギターの木材や構成から来る生まれ持った音のキャラクター。

試しに同じパワーコードを8分で弾き比べてみて下さい。

単独では全く気にならないのに弾き比べてみると

音の重心の低さ、パンチの強さ、芯の太さが

全く違うことがよく分かります。


実はこれはPRSとGibsonのどちらで行こうかとなった時にも

全く同じことを感じて結局自分はGibsonを選びました。

ガンとぶん殴ったときの破壊力。

そこ以外は全ての要素でPRSの圧勝なのにそこだけは勝てない。

レスポールの生命線はそこにあるのだとつくづく感じました。


人によってはそんなことより他の要素を理由に

別のギターを選ぶこともおおいにありだと思います。

演奏性しかり、音の守備範囲の広さ、ペダルとの相性や

弾きたい曲にマッチするかどうか様々な観点があります。


レスポールというギターはどちらかと言えば不器用で

それ専用の弾き方を要求されるし音もレスポールの音しか出ませんw

ストラト系はどんな音が出ても許されるところがありますし

実際ほぼ万能機として愛用するギタリストは多いですよね。


なんか「じゃあレスポール弾いてればいいじゃん」と

言われそうな記事になって来ましたが、そうではなくw

やはりレスポールのボディーの厚みと重量、そしてジョイント部の剛性は

誕生して半世紀以上愛されるサウンドの根源なんだなと再確認した次第。


そしてそこまでレスポールを好きな自分のような人間に

この個体ならぜひ買い取りたいと思わせてくれたIbanezのストラトは

すごくすごいな!!(笑)というお話でした。

フロイドローズじゃなきゃできないこと、7弦じゃなきゃできないこと

24フレットじゃなきゃできないことなどいっぱいあります。


今月はクリスマスもあるのでブログ記事を複数上げます。

ハンダクロースは今年もやってきます♪