第二回 「メンテナンスのススメ」
〇失敗を前提にする
素人が自転車をいじるわけですから、失敗は当たり前です。
失敗を恐れないで、まずはやってみることが大切です。
失敗は経験です。むしろ失敗しないと学習しません。
また、失敗を前提にすることは、事前の準備を入念に行うことにつながります。
”失敗した時にどうするか?”を考えておくことが大切です。
〇リスクを回避(軽減)する
失敗しろみたいに言いましたが、ただ失敗するわけにはいきません。
・簡単なメンテナンスから始める
タイヤの空気圧のチェック、ブレーキのすきまのチェックなど、通常の整備から始めます。
それから各所のボルトの増し締めなど、少しだけ複雑な整備を行い作業に慣れます。
・事前に調べる
行うメンテナンスについて、本やネットで情報を収集します。
・わからないこと、リスクが高いことには手を出さない
調査の結果、該当のメンテナンスの方法がわからない、イメージできない場合はメンテナンスを行いません。
また、カーボンに関わる作業はトルク管理などの問題があるのでさわりません。
・パーツの確保
メンテナンスに必要なパーツはもちろん、作業を行う際に紛失したり破壊したりする可能性のあるパーツを準備します。
購入まではしなくても、入手手段を確認しておきましょう。
例えば、ホイールをグリスアップするときにベアリングを紛失したとします。ベアリングのみを購入できれば被害は小さくて済みますが、ホイールが使えなくなったら被害は甚大です。
該当メンテナンスの作業をより深くイメージすることにつながります。
・覚悟を決める
大げさですね(笑)
該当のメンテナンスに失敗した場合の費用を概算します。
ある意味リスクの可視化になります。
例えばフロントディレーラーの場合、交換までになったらいくらか、パーツの交換で済むならいくらなのか?を割り出します。
失敗した場合はそれが勉強代です。耐えられる額であればメンテナンスを行いましょう。
カーボンパーツ、特にフレームは耐え難いので、よほど慣れるまで関わらないでおきましょう。
〇慎重に行う
当たり前ですね。
でも、うまくいかなくなると熱くなってやりすぎてしまいます。
その日はやめておきましょう。
次の日になったら頭も冷えてよいアイデアが浮かぶかもしれません。
また、ネットで良い情報が見つかるかもしれません。
メンテナンスに行き詰まったら、いったん仕切りなおすことが肝心です。
そのためにも作業の段取りに余裕を持たせましょう。
極端な話、大会の前日に最後の調整をしようとしてドツボにはまったら目も当てられません。
結局オススメしてしまいました。
自転車をいじるのは自転車にまつわるたくさんの楽しみの内の一つなんだと思います。
苦しいけど、できるようになるのが楽しいんです。
手をかければかけるほど自転車に愛着がわきます。
これはやってみないとわからないですよ!