こんにちは
前回、巣立ちをしたばかりのスズメさんが登場した勢いに乗って、
自宅に来ていたスズメさんを、早春に撮りためてあった写真で、
また創作会話にしてみました。
チ団長「皆さん、お久しぶりです。
私はこちらの庭と、周辺を担当しているチュン団長だ。
最後にお会いしてから4ヶ月以上経ってしまったが、
覚えてくれているだろうか?」
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チ団長「今回は、我々チュン団員の活動を、もっと掘り下げて知りたい、
という庭の主からの要望に応えて、再び皆さんの前に姿を現した次第だ。
良かったら暫しの間お付き合いいただきたい」
ユ「どうぞ、よろしくお願いいたします」
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チ団長「まず、我々チュン活動で、何よりも優先されるのが食糧確保だ。
ご存知の通り、この庭は、人為的な食糧供給が望めないので、
基本的には休憩に使う程度だが、それでも食せるものが、無いことはない。
これは、食べられそうな草や種を探す採餌任務をしている団員たちだ」
ユ「そういえば、よく雑草をつまんでいるスズメさんを見ましたが、
任務で働いている団員の方だったのですね」
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チ団長「ここは比較的静かな庭だが、天敵も来る。
傍若無人な灰色のヤツが来ることがあれば、
ヤツごと捕えてしまう非常に危険な捕食者も現れるので、
近隣の目撃情報など、ありとあらゆる情報を集め、用心する必要がある。
移動する際は、入り組んだ所や、保護色になりそうな場所を足場にし、
なるべく目立たないようにパトロールや聞き込み活動をする。
同胞が襲われた時は、現場と行動圏での聞き込みや調査をする地鳥チームと、
襲われた者が関わった野鳥を調べる鑑鳥チームに分かれて情報を集め、
今後の安全対策を講じていくことになる」
ユ「なるほど、一見、平和に見えるうちの庭でも、
野鳥にとっては襲われることもあるし、
慎重に行動しながら、対策を立てていくのですね」
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チ団長「そして、見張りに効果的な場所を割り出し、
見張り担当の団員が、交代で終始目を光らせる任務にあたる」
ユ「確かに見張りは欠かせませんね」
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チ団長「有事の際には見張りの団員から合図があり、
私が命じれば、団員はすぐに飛び出せるよう訓練されている」
ユ「皆さん、動きが素早いですよね」
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チ団長「怪しい者が侵入した時は、攻撃行動が確認されなくても、
ひそかに団員が監視することがある」
ユ「まぁ、チュン団の縄張りに侵入したわけですものね。注意しますよね」
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チ団1「ん?団長、何すか?何かあったんすか?」
チ団長「いや、今、庭の主殿に、団員の活動を案内してまわっているところだ」
ユ「お仕事中、すみません。あれっ?何かくわえていませんか?」
チ団1「ああ、監視は採餌任務をしながらやるっす」
ユ「ええっ?食べながら監視って、大丈夫なんですか?」
チ団1「別に問題ないっす。その辺の草つまんでるだけなんで。
人間みたいに、この場を離れて缶コーヒーとアンパン買いに行く必要もないし」
ユ「なるほど、便利、ですね?」
チ団長「邪魔をしたな。監視を続けてくれ」
チ団1「ウっす」
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チ団長「それから、注意が必要なのは雨の日の活動だ。
翼が濡れて、普段よりも飛びにくい分、足での移動が重要になってくる。
滑って身体を痛めたりせぬよう、準備運動は欠かせない」
ユ「なるほど、腰をグキッとしないようにですね?
……私も気を付けないと」
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チ団長「そして楽に飛べる時よりもむしろ素早く動く。
チュン団に伝わる”縮地”という技だ」
ユ「その技、某アニメで見たでござるよ(~_~;) 実写映画のBlu-ray買ったよ 」
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チ団2「やーい!お前の頭は栗まーんじゅうー!!」
チ団3「!!」
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チ団3「仲間をバカにするな!!」
チ団2「ギャッ!!」
ユ「何!?何が始まったの!?」
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チ団長「ああ、団員の仲間意識は高い。
チュン団の品位を下げたり、仲間を貶める発言をしたものは、
仲間からの容赦ない指導が入ることがある」
ユ「いやいや、内容が思いっきりブーメランですが!( ゚Д゚)
自分に跳ね返っているじゃないですか? 栗まんじゅうって…… 」
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チ団長「ああ、足が離れないから、一度持ち上げるつもりらしい」
ユ「ちょっと、ちょっと、止めないんですか?!」
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チ団長「余程の事がない限り、団員の自主性に任せている。
他者を軽んじれば、厳しく己に跳ね返ってくることを学ぶのも大切なことだ」
ユ「これ、余程の事ではないんですね……?」
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チ団長「指導されている方も粘っているが、さすがに疲れて来たか」
ユ「最早、力比べですね」
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チ団2「ヒィィーーッ!」
チ団長「降参したか。まぁ良かった。
指導した方が負けていたら目も当てられないからな。
仲間を蔑んだ者を、これ以上増長させないため、
指導した方は必ず勝たなくてはならない。
指導する方はする方で、絶対負けないという覚悟が必要なんだ」
ユ「はぁ、力で生きねばならないチュン団員には、
それ相応の厳しいルールがあるのですね。
……というか、アレって悪口だったんですか? むしろ可愛かったんですが 」
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チ団長「どのような言葉であれ、侮蔑しようとした気持ちが仲間に伝わる。
我々は常に天敵に狙われ、命の危険に晒されている。
集団でいることは身を守る術であり、
だからこそ、仲間の心の在り方には敏感であり、
そして、厳しい世界に生きるが故に、指導も荒っぽくなりがちなんだ。
極力、実力行使は避けたいものだが、我々の場合、仕方のない部分がある」
ユ「そうなんですね。
先日会った巣立ちチュンのストレスが少し分かった気がします」
ユ「チュン団長、そして皆様、本日はありがとうございました」
チ団長「うむ。では皆さん、記録がたまった頃、また会おう。アディオス」
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最後に、全身可愛く写っている写真が少なかったのでオマケ
ハードボイルドにキメているけれど、ふくら雀状態なので、
かっこかわいい感じになってしまったチュン団長
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鳥写真索引ページはこちら(1)と こちら(2)です。
お気に入りの鳥さんなどございましたら、是非ご利用ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました