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ー告白ー
夕飯は、タイムズスクエアにある韓国料理「水刺齋」に訪れた。
韓国料理 水刺齋 高島屋タイムズスクエア店
東京都 渋谷区 千駄ヶ谷 5-24-2 新宿タカシマヤ 13F
風邪気味だったので、参鶏湯とゆず茶を頼む私
これでもかと言わんばかりの健康メニューに、「おおっ!」とダーリンに歓声をあげられた。
「何で、韓国料理へ行くと銀色のお箸が用意されてるんでしょう」
「昔、韓国の宮廷では、毒を使った暗殺などがあったから、食事に毒が盛られていないか確かめるために、銀が用いられたらしいですよ。」
「ほうほう、なるほど」
何故か、銀の箸を話題に夕飯を食す我々だった。
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店を出て、散歩がてら向かったのは、新宿サザンテラス。
クリスマスシーズンだったので、イルミネーション『SHINJUKU サザンライツ』がそびえ立っている。
カップルやファミリーが、手を取り合い、ツリーのモニュメントをくぐっている
すると、ピンク・青・黄・緑など、一組一組に合わせて、色がコロコロと変わっていく。
気になって説明書きを見ると、色にはそれぞれ「愛情」「希望」など意味があるそうで、手をつないでくぐると、人に合わせて、色でメッセージをくれるらしい。
私たちには、関係ないっすよね。
ロマンチックなモニュメントにむず痒さを感じ、その場を通り過ぎようとすると…
「ちょっと、やってみますか?」
「え!?」
「あっはい…!」
まだ、付き合っているわけではないのに、手をつないでいいのかしら…?
むずむず、ドキドキ
手をつなぎ、ツリーをくぐる我々。
ツリーは青く光る。
青は、「信頼」の印。
「あはは、良かった~信頼されてて!」
「あはは、そ、そうですね!」
どうしよう、何だか照れくさいぞ!!
「……ドブネズミ色とか誤作動で出なくて、ほっとしましたよ。」
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私、何言ってんだ…
「そうですね、ドブネズミ色出なくて良かった~。」
話を合わせてくれたダーリンにほっとしつつ、駅に向かって歩く。
「あの…もし良かったら、付き合ってもらえる?」
「…はい。」
駅の向こうに、煙が見えた。
「銭湯の煙みたいで、癒されるな~。」
「いや、あれ、光化学スモッグ的なものだと思うよ。」
「…ははっ。ですよね。」
告白されて、少しはロマンチックなムードになるかと思いきや、私の発言で最後までアホな空気が私たちを取り巻いた。
(ちなみに、モニュメントをくぐるために列に並んでいたときも、途中無印良品で買った干しショウガをダーリンに食べさせていた。影絵にしたら、お婆ちゃんが孫に、昔ながらのおやつをあげるの図である)
そういえば、この日は月食で世の中が盛り上がっていた。
家に帰った後、「月食が見えるよ」とダーリンからメールが来て、ベランダに出て月食を見上げた。
月は私を照らして、世の中を真っ暗にして、再び私を照らした。
やっぱり最後は、ロマンチックだった。
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