【束の間の国際大会 ~桃色行脚'19~】 | 監督のささやき戦術

 世界野球『プレミア12』は、昨日から舞台を日本に移し、メキシコ、韓国、台湾の各地で行われた『オープニングラウンド』を勝ち抜いた6か国による『スーパーラウンド』に突入。

 その『プレミア12』の、日本における開幕戦をちょこっとだけ観戦してきた、昨日日中の話をさせて頂く。

 

 

 眠い目をこすりながら、やって来たのはこの球場。

 東京湾岸幕張の、ZOZOマリンスタジアムである。

 

 『スーパーラウンド』12戦中3試合が行われる予定のZOZOマリン。観戦にやって来たのはそのうちの初日の初戦。

 グループAを全勝首位通過してきたメキシコ代表と、グループBを日本に次ぐ2位で突破してきたチャイニーズタイペイの一戦。12時プレイボールのデイゲームである。

 完全にスケジュールだけでこの試合に足を運ぶことに決めていたので、もちろん特にどちらの応援というわけでもない。

 

 国際試合らしく、試合前にはいかにもそれらしいセレモニーが執り行われたが……

 何だかあまり華やいだ雰囲気にならなかったのは、恐らくスタンドがガランガランだったからであろう。

 

 この試合のスタメンはこちら。

 ずらりと並んだ見慣れぬ名前の選手名を、聞き慣れた谷保さんのアナウンスで聞くという、なかなか不思議な体験ができた。

 

 両チームともほとんど事前情報を持たずに観戦に足を運んだので、大半は初めましてのよく知らぬ選手の中、やはり目が行くのはごく少数の見知った顔

 

 メキシコのスタメンラインナップの中で言えば、5番DHで出場していたクラーク選手

 かつてドラゴンズ、バファローズに在籍。写真は2016年のタマスタ筑後にて。

 

 続く6番を打つナバーロ選手は、ついこの間までタイガースに在籍。

 写真は今年3月のハマスタのオープン戦

 

 対するチャイニーズタイペイには、今季ファイターズの一員となった台湾球界のスーパースター、王柏融選手が。

 写真は今年5月の鎌ヶ谷にて。

 

 スタメン以外だと、メキシコにはジャイアンツのビヤヌエバ選手、チャイニーズタイペイにはマリーンズのチェン投手、バファローズの張奕投手と、わりとNPB組が多い両チーム。

 本当はここに我がご贔屓イーグルスの宋家豪投手もいたはずだったのだが、残念ながら大会直前に辞退。代表の雄姿をぜひ見てみたかった。

 

 

 特にどちらの応援でもなかったが、何となく、というかいつもの習慣的に三塁側に陣取って観戦したこの試合。

 その三塁側はチャイニーズタイペイ側だったのだが……

 月曜の真昼間とは思えないほどの、かなり多くのファンが駆けつけており、名物スピーカー応援の大ボリュームに合わせた一体感のある声援を、スタンドから送り続けていた。

 3月にここでLamigo戦を観戦した時にも思ったが、台湾の野球ファンの皆様の熱量は素晴らしい。

 

 ちなみにもう一方の、メキシコ側にあたるライトスタンドはというと……

 ご覧のような状況で……。

 本国との距離の差、日本に在住されている人数の差を考えれば、やむなしだろう。

 

 

 出勤前の時限観戦だったため、現地で見られたのは1時間ちょっと、4回裏終了まで。

 両先発の好投もあり、残念ながらスコアシーンは一度も見られず。

 両軍3安打ずつという締まった投手戦の中、数少ないチャンスをものにできたメキシコ代表が勝利した瞬間は、自軍本拠地神田スタジアムで見届ける。

 

 

 11月のマリンということで、防寒レベルをかなり上げて臨んだのだが、いざ蓋を開けてみれば快晴、微風で日向だったら半袖でも過ごせるくらいに快適だったこの日。短い時間ではあったが、通い慣れた球場での、普段と趣の異なる国と国の真剣勝負を、大いに楽しむことが出来たのだった。

 侍ジャパンの試合は商売に精を出すため現地応援は叶わないが、せっかくの4年に一度の国際大会、あと1試合くらいはデイゲームの観戦に足を運びたいと思う。

 

 

 久々の、そして恐らく今季最後のZOZOマリンに足を運んだのは、もちろん『プレミア12』を生観戦したかったというのもあるが、実はもうひとつ、「未踏の新席種」のチケットが取れたから、という理由も大きい。

 その初潜入を果たした席種の詳報は、また次回に。

 

 

 今夜、今大会初黒星を喫してしまった侍ジャパンだが、まだまだ世界一の可能性は十分に残っている。

 2駅隣の東京ドームに向けて神田から声援を送るべく、『プレミア12』後半戦も皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。