23の球場にのべ53回足を運んだ、2017年の「桃色行脚」。その中でトライしてきた7つの「ちょっと変わった席種」を振り返っている、桃色的回顧録の第18回の後編。
個人的主観に基づく独断と偏見ランキングのトップ3を紹介させて頂く。
第3位 『セブンイレブンスタンドデッキ』(ZOZOマリンスタジアム)
わりと席種が多く、これまでも様々試してきたZOZOマリンスタジアム。2017年はレフト外野に位置する『セブンイレブンスタンドデッキ』を試してみた。お値段は4名テーブル11600円(シルバー設定日)。
一段高くなっているエリアは見晴らしがよく、それぞれのテーブルもしっかりとスペースが取られており、ゆったりと観戦が出来る。ホームとビジターの両応援席に挟まれているため、外野のライブ感も身近に感じられるので、外野派のグループ観戦にはもってこいであろう。ただ、この時の主目的だった「雨避け」という要素は「他の席より多少マシ」くらいなので、そこは過度に期待せぬよう…。
第2位 『内野三塁側ボックスシート7』(Koboパーク宮城)
毎年多数の新席種をトライしている「席種の宝庫」Koboパーク宮城で、2017年に最も高評価がついたのは、三塁側バイバースタンドにある『内野三塁側ボックスシート7』という名前は平凡なボックス席。7名定員でお値段は21000円~38500円の変動制、この日は31500円であった。
Koboパーク宮城のボックス席種のお約束「定員○名(球団推奨△名)」という注意書きがついていないここ。確かに今まで試してきた他のボックス席に比べると格段に広く、この時は7名定員のボックスを5名で利用したが、恐らく定員通り入っても窮屈さは感じなかったであろう。
スタンド上段に位置するので非常に開放感があり、試合に飽きたら球場外の仙台平野の眺めも楽しめる。難を挙げるとすれば、「階段がしんどい」というこちらの体力的な都合くらいか…。健脚な方にはお勧めのボックス席種である。
2017年にトライした特殊席ランキングの1位に輝いたのは、ファンクラブの先行抽選に当選して初潜入を果たした、メットライフドーム三塁側にある『ふらっとリビング』であった。6名定員でお値段は30600円(スタンダード日)だが、これはオードブルと生ビールピッチャーのフルオプションでのプライスで、席のみであれば21000円である。
その名の通りお座敷タイプのフラットなボックス席種。ブース前面がカウンターテーブルの観戦席、奥が広々とした座敷、という構成になっているここ。スタンド最上段に位置するため、お手洗いや買い物にコンコースに出るのも楽ちんで、ファールボールもまず飛んでこないので、酒盛り重視派の方や小さなお子様がいる家族連れなどには最適な観戦環境であろう。実際にそういうグループが多数見受けられた。
オプションで選べるオードブルは「残念過ぎる…」の一言に尽きるが、これは選ばなければ良いだけ。観戦環境としてはかなりお勧めである。多分極寒酷暑の時期以外は…。
以上、2回にわたって振り返ってきた、2017シーズンにトライした「ちょっと変わった席種」のベスト7ランキング。
繰り返すが、これはあくまで主観的かつ感覚的なランキングであり、物語っているのは席種の優劣ではなく個人的好みだけである。ああだこうだ言いながらも、基本的にはどこのどんな席種でも楽しめていることに違いはない。その程度のランキングということを踏まえた上で、何かの参考にして頂ければ幸いである。
球場での観戦スタイルの多様化を物語るかの如く、毎年のように誕生する新席種。おかげでまだまだ行きたい席種は山のようにある。まだ見ぬ未踏の席種を求め、2018年も各地の球場を彷徨いたいと思う。
いつの日にか「テラス席」「砂被り」などの珍席種、なんなら場内に観覧車を建てたいと夢想している当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。