お言葉が掲載されています。
香港で布教していた時、以下のように、大書して壁に
かかげておられた方がありました。
人間匆匆営衆務 不覚年命日夜去
如灯風中滅難期 忙忙六道無定趣
未得解脱出苦海 云何安然不驚懼
各聞強健有力時 自策自励求常住
「匆匆」は、本当は、「總」の糸へんのない字なのですが、
現代中国語では、「匆匆」となります。
1行目の「匆匆」と2行目の後半にある「忙忙」は、同じ
意味で、両方とも、せかせかして忙しく、慌ただしい様
を言います。
「匆匆忙忙」という言葉は、中国人なら誰でも、
知っていて、毎日使っている言葉なのです。
大学で、この言葉を習った時、「匆匆忙忙」の語源は
善導大師の往生礼讃では?と思うほどです。
善導大師より11才年上で、当時、16年のインド行き
の旅を終え、22頭もの馬に積んで、沢山の
サンスクリット経典を、中国に持ち帰ったのが西遊記
のモデルにもなった玄奘三蔵ですが、年下の善導大師
を自分の慈恩寺(西安で一番有名な大雁塔のある寺)
に何度も招待し、御法話を開いた人です。
玄奘三蔵の翻訳した経典は1335巻と言われ、三蔵
法師の中で一番多いのですが、それ以前からも、
インドから運ばれたサンスクリット語の経典を
漢語(中国語)に翻訳する際、沢山の新しい言葉が
できたのです。
「阿弥陀仏」「韋提希」もサンスクリット語を
中国語で音表したものですから、インドから来た外来語
ですね。
今日、経典を語源とする現代中国語は数え切れない
程あります。(^-^)/