海王星が牡羊座に入り、新しい165年の幕が開かれました。
解決すべき社会課題はたくさんありますが、それでも前のサイクルの始まりと比べると、今回はずっと平和なスタートではないかと感じます。
前回、海王星が牡羊座に入ったのは1868年4月――江戸城の無血開城のタイミングでした。幕末を描いたドラマでは、ひとつのクライマックスとして描かれる場面ですよね。
その後、9月には「明治」へと改元され、江戸は「東京」と改称されました。
「東京」という呼称の歴史は、まだ160年ほどしか経っていないのですね。
10月には明治天皇が京都から東京へと移り、事実上の「遷都」がなされました。
その間に日本各地では数多くの小さな戦が起こっています。
上野戦争、戊辰戦争、会津戦争、函館戦争……いずれも旧幕府軍と新政府軍との戦いで、新旧の価値観や体制をめぐる激しい攻防が繰り広げられました。
今回、再び海王星が牡羊座に入ることで、さまざまなものを「刷新」しようとする流れが強く、時に激しくあらわれることが予想されます。
牡羊座は「新しくする」だけでなく「できるだけ速く」そして周囲に強い衝撃をもたらす形で変化を起こす傾向があります。
そのような強さと激しさに対して、反発や防衛的な拒絶もまた、同じくらいの力で起こりやすいでしょう。
それらのことから分断や対立、摩擦、争いの火種が生まれやすい時期に入ったともいえます。
だからこそ、これからの時代は「自分の意志をしっかりと貫くこと」と同じぐらい「他者の声に耳を傾けること」が重要です。
「I am」という私の向かいにいる相手は、私とは異なる「I am」なのです。
海王星が牡羊座を運行するこの時代は、自己の探求を通して他者との理解を深めて「分離」ではなく「統合」へと向かうとき。
それは「自分自身を深く知ること」と同じくらい「他者や世界を知ること」が大切な時代ということなのだと思います。
そのことを心に留めながら、海王星の牡羊座時代をはじめていきたいですね。