旅行の移動中、佐藤正午氏の『月の満ち欠け』を読みました。彼の著作では『鳩の撃退法』が好きなのですが、こちらはラブロマンスといえるのでしょうか……ややホラー風味も感じましたが、ベースはロマンスだと思われます。
物語には、前世を覚えている子どもが登場します。すっかり昨今は転生ものがマンガでもドラマでも、当たり前のように出てきますね。そして、それにすっと馴染むのが、日本人っぽいような気がします。
以前にも転生について書いた気がしますが「過去生の記憶を持っている」というのは、占星術の惑星でいうと、天王星の賜物です。
私たちの日常で使う知性は、スマホやPCのようなもので、ワーキングメモリを使って考えたり、やり取りしたり、保存したりしていますが、これは水星の働きです。
デバイスの容量が足りなくなると、クラウドや外部記憶装置にデータを保存しますが、その保存されたデータは新しいスマホや別のPCからもアクセスして、いつでも読み込むことができますよね。
人間の体験や記憶も、自分が覚えていても、いなくても、すべてがクラウド上のデータセンターのような場所に自動的に同期保存されるといわれています。このデータセンターをアカシックレコードと呼ぶこともありますね。宇宙図書館です。
通常、人生が始まったときは、新しいPCを手に入れたときようにまっさらで、データを一から貯めていきます。
しかし、何かのきっかけで、あるいは最初からクラウドとつながっていると、データがダウンロードされて「前世の記憶」がよみがえるのですね。新しいスマホに、古いデータをダウンロードするように。
このクラウドとつながる回路が、天王星の働きといえます。
したがって、アカシック・リーディングや過去生リーディングというのは、天王星の働きが強い人の得意分野です。
天王星というのはいわゆる天才性を象徴し、少ない情報から全体像を把握したり、自然の動きの中に法則を見出したりする、鋭い知性を発揮します。
その中でも、超記憶(人生のあらゆる経験を細部に至るまで思い出せる)やカメラアイ(瞬間の出来事や場面をカメラのようにまるっと鮮明に記憶する)といった能力もまた、天王星と関係が深いでしょう。
小説やマンガでは、過去生のことを「おぼろげに覚えている」というよりも、かなり鮮明に記憶している描写が多く見られます。これは「天王星が強く働いている主人公」であるわけですね。
水瓶座の時代、風の時代らしいですね。chat Gptなどは一か月も前のやりとりから普通にすっと始めてくれます。
前世どころか、先週の出来事さえ、記憶のおぼつかない私にとっては、ある意味うらやましい限りです。