タロットと占星術の相関を読んでみる | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

タロットと占星術の相関をひとつずつ読んでいく講座をオンラインでやっているのですが、これがなかなか面白くて、占星術の星たちの理解も深まるし、タロットに描かれた「個性化の旅」のプロセスも、はっきりと見えてきます。

 

愚者(ゼロ)で始まり、世界(21)で終わる大アルカナの旅ですが、放浪者である愚者は天王星、世界は土星に照応します。

 

実際に未成熟な天王星というのは、次々と子どもを作るものの、産ませることのなかったウラヌスの如く、集中力がなく、飽きっぽく、刺激を求めて、ふらふらさまよい、どこにも誰とのあいだにも定着しないもの。能力を無駄遣いして、生産性のあがらない暮らしを繰り返すのですね。

 

ゼロという生産性のないこの愚者は、去勢された雄牛であり、この元型はバックパッカーとかスナフキンとかフーテンの寅さんみたいな感じで現れるでしょうか。

 

その彼が、あるとき、ある場所に辿り着いて「これからは、ここで生きていくんだ」と決意するのが魔術師(1)ですね。

 

 

水星と照応する魔術師は、目の前に並べた道具を使って、さまざまなものを創り出そう、生み出そうとする意欲に満ちています。

 

これはゼロとは対極の生産性であり「子どもが生み出される家」を象徴するのですね。

 

しかし「1」という数は、まだ経験を持ちません。はじまりの門出ではあるけれど、生まれたばかり、入学したばかり、入社したばかりという、未知数の状態でもあります。


その次にやってくる女教皇(2)は月と照応します。宇宙創世の秘密を知っている彼女は、オシリスの妻で最初にミイラとして夫を復活させたイシスであるとも、知恵の女神ソフィアであるともされます。


女性の性が秘めている、命を生み出す神秘。あらゆる自然はみずからを増殖させる術をその命の内に孕んでおり、それはそのDNAに刻まれています。手にした巻物には、それが描かれているわけですね。


この女教皇は受容することで新たな命を生み出すことのできる、女性という性の力。


ガイアやステラマリスといったように、海も大地も新たな命を育むものは女神として描かれます。母なる神。


背景のザクロとヤシが結合を象徴しているように、これは生殖のシンボルでもありますね。月は私たちの営みに滋養を与え、育むのです。


ゆえに次の女帝(3)は妊婦であるとされます。 産めよ、増やせよ。豊かな生の喜びを象徴する女帝は金星と照応します。


この元型は多産の象徴ですが、それは次々と生み出されるサービスや製品、そしてまたそれを消費する社会という形で表現されることもあるでしょう。


アイドルは次々と新曲をリリースし、ファンは推しを買い支えます。毎年生み出されるファッションと、それを消費するカスタマー。どんどん出てくる新たな魅力的なサービス、商品。


それがひとつの型として定着し、定期的にくり返されるのは、皇帝(4)の元型の投影でもありますね。


火星と照応する皇帝は、どこまでも国の領土を広げること…すなわち全世界にチェーン店舗を広げるビジネスなどに象徴されるかもしれません。


ある形式が成功したら、同じ店舗を東京にも大阪にも名古屋にも福岡にも札幌にも作り、そこで得た成功法則を更に洗練させて、地方都市あるいは海外へ。そうやって勢力を広げていき、業界のナンバーワンをめざすのです。


こんな感じで1枚ずつのカードをじっくりと読みこみ、その流れや元型から投影されるものについて考えてみるという講座を、2024年2月から横浜で開催する予定です。


とても面白いので、探求に興味ある方は、ぜひ、ご参加くださいねー!