ヴェスタの創り出す、自分だけの「道」 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

先日、小惑星の講座をオンラインで開催しました。リアルタイムでご参加くださったのが少人数だったので、おひとりずつの星をじっくりシェアしていきましたが、とても興味深かったです。

 

私の中でも小惑星の各々の性質がかなり明確で身近に感じられるようになってきているのですが、今回は特にヴェスタが気になりました。

 

ローマ神話のヴェスタ、ギリシャ神話のヘスティアは火を神格化した女神で、家庭の守り神であると同時に国家の鎮護神です。


神殿を守る巫女は思春期前の少女が選ばれて、任期の30年間、恋も結婚も出産もせず、世俗から離れて、ただひたすらに使命を果たします。


人とは異なる特殊な道を歩むことによるプライドと尊厳、そこへ立ち向かっていく使命感、他の誰が見ていなくても「神が見ている」ことでやり遂げていく日々の積み重ね、そして時折どうしようもなく強烈に襲ってくる孤独感……。

 

誰の中にも多かれ少なかれある、そのようなヴェスタの側面を、星座やハウスから探ります。

 

 

四大小惑星に登場する四人の女神のうち、三人はゼウスの姉たちで、このヴェスタもそうなのですが、他の女神に比べて、彼らの父クロノスの土星的な部分を濃厚に感じます。

 

誰もが自分の「道」を歩むとき、友人たちとの価値観と相容れず、家族やパートナーの温かな庇護からも離れ、自分自身の強い思いだけを頼りに進むことになるでしょう。非常に土星的ですね。細くて険しい山道を一歩ずつ登っていくとき、自分への信頼や使命感の他、何も頼りになりません。

 

ヴェスタの神殿巫女の任期30年って、そのまんま土星一周の周期なわけですが、使命をもってひとつのことをやり抜くことの難しさと大切さを教えてくれているようにも感じます。

 

どんなことでも、それが社会的な意味を持とうと持つまいと、利益が発生しようとも、しまいとも、関係なく働くのがヴェスタです。自分はこれなのだということを30年続けることで、誰もが得られる特別な感覚をヴェスタはもたらしてくれるのでしょう。