【満月】2021蠍座満月★命の輝きとつながる | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

2021年4月27日12:31に蠍座の満月ですさそり座

 

蠍座の満月って、とても強い輝きがあるように感じられるのですが、それはそこに命の神秘が隠されているからかもしれません。ウエサク祭は5月の満月になることが多いのですが、個人的には「蠍座の満月こそがウエサクでは」と思います。釈迦の降誕、悟り、入滅がすべて同じ日だったことが起源とされていますが、命のはじまりと終わりは、やっぱり蠍座の満月こそが相応しいように感じます。

 

牡牛座と蠍座をつなぐ軸には、私たちが命をもって生まれてきたことと、その命を使ってこれまでにどんな道を歩いてきたのかということ、そしてこれから先、どこに向かってこの命を使っていくのかということの、三つのテーマが含まれていると思います。私たちが生きて、死ぬまで変容し続けているという事実。これまでの来歴によって作られたものが今であり、今この瞬間の選択が未来を創り出します。

 

この牡牛座と蠍座の関係が示しているのは、私たちが内側に生まれ持ったものを使って外の世界と関わり続けた、その結果が今にあるということかもしれません。内にある愛を使って、外の世界で愛を獲得し、内にある創造力を使って、外の世界に形あるものを創り出す。ないから外に求めるのではなくて、すでに資質として持っているものを、より豊かな形で実現させているのが、この2つの星座軸で表されていることでしょう。牡牛座と蠍座は現実的な豊かさの象徴です。

 


毎月の満月には、その時々の時期に現れる葛藤と、どのようにその葛藤する矛盾を統合できるのかというヒントが記されてもいます。牡牛座と蠍座のあいだに葛藤があるとしたら「命の使い方」であり「持っているものを保持すること」と「持っているものを使っていくこと」の葛藤かもしれません。見せたり、あげたりしたらなくなってしまうから、隠しておきたい。たいしたことないから、やっても誰も反応がしてくれなければガッカリするから、隠しておきたい。だけど実際には使うことで、私たちは豊かさを増やしていくことができるし、使うことでしか増やせません。

 

ここには期待と見返りのテーマもありそうです。期待したほどの成果がないなら、やらないほうがいい。でも、その働きかけの結果が今と未来を創っているのだとしたら……やることでしか、私たちは欲しいものを真に獲得することができないのだという事実も、牡牛座と蠍座の軸は教えてくれているのでしょう。

 

 

もうひとつの葛藤のテーマは、満月が位置する3-9ハウス軸に示されていますが、それはどれだけ自分の持っている考えやパターンから自由になれるかということでしょう。エゴは基本的に変化を恐れ、傷つきやすく、まわりの影響に揺れて、感情と同化します。今回は蠍座の満月ですから、自分の内にあるネガティブな感情と同一化すると、とことん暗くなることも、不安や心配や恨みを募らせることもできる時期となるでしょう。

 

しかし、そうやってエネルギーを暗闇に向け続けると、そこで消耗してしまいます。牡牛座は自己愛の象徴でもあるので、免疫をあげるためにも、自分を活かし、温存する方へ、エネルギーを使うことが大切かもしれないですね。

 

牡牛座に太陽・天王星・金星・水星が集まって9ハウスに入りますが、これは私たちがどのように世界を見ているのか、という価値観を示しています。世界が変わりつつあり、これまで通りにいかなくなっている今、私たちは世界との付き合い方を変える必要があるのでしょう。それをせずにこれまでと同じでいよう、自分の固定化されたもの前提として世界と付き合おうとすると、思い通りにいかず、裏切られてばかりで、苦しくなるかもしれません。

 

私たちの側で価値観や付き合い方を変えることが、新しい道を拓くことにつながるでしょう。進化や目覚めを象徴する天王星が満月に影響していて、私たちがこれまでの日常の常識を脱するチャンスがあると告げています。これをチャンスと感じなければ「強制終了」「厄介事」「トラブルに巻き込まれた」という気がするかもしれません。

 

いまの時期はある意味「サレンダーすること」が大事なのでしょう。それは責任を放棄することでも、あきらめることでも、現実逃避することでもなく、いまここにいて、地に足をつけて現実に寄り添いながら、より大きなものに明け渡し、流れに身をゆだねることです。

 

そこには信頼のテーマがあり、自分の命としっかりとつながっている必要があり、それでいて宇宙と自然の神秘に明け渡していくようなときなのでしょう。自分にできる最大の努力をしながらも、どうしようもないものに関しては宇宙や天やより大きなものにゆだねるスタイル。起きていないことにマインドをぐるぐると忙しく消耗させるのではなく、いま起きていることに目覚めて、そこでひらめきや創造性を活かしながら、道を拓き続けることでしょうか。

 

 

冒頭の繰り返しになりますが、牡牛座-蠍座軸が象徴するのは、私たちがすでに内側に持っている資質を使って、世界に働きかけることで、外側にそれを実現させることです。愛も安心も豊かさも、すでに私たちは持っています。私たちがもっと内なる価値、内なる光、内なる喜び、内なる愛、内なるパワーとつながって、そのつながり続けたところから世界を見ることが、新しい希望となるでしょう。

 

他者とつながって、協力し合うことが大事なときでもありますが、これも内側に自分の資質を感じながらつながるのか「私には何もない」というていでつながるのかによって、その関係で起きる出来事が変わってくるでしょう。今年は春分に描かれていたように、愛と調和がカギとなりますが、まずは自分の内なる調和からすべてが始まります。さもなければ自分に「ないもの」を、外の世界に求めて、苦しくなる可能性があります。

 

生きるために必要なものをすでに持っているということを、そしてそれを使うほどに豊かになるということを、命の輝きとつながり続けることで実践する時期かもしれないなと思います。