【新月】2017乙女座新月★わたしを完成させる最後の欠片は愛 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

2017年9月20日14:29に乙女座の新月ですおとめ座

 

すこしずつ、すべてのものが変わりゆく2017年。

 

冥王プルートは地下深くに潜伏して、わたしたちが気が付かないあいだに、すべてのものを根こそぎ絶やしてしまいます。

 

いま、ここまでやって来るあいだに、わたしたちは本当にたくさんのことを学んできたけれど。

 

過去のそれにとらわれていると、本当に大切なことを見落としてしまうから、それらを一旦、脇において。

 

大丈夫。

本当に大切なものは、もうすべて持っているし、もう自分のものになっている。

 

いま、わたしたちに必要なことは、自分を信じること。

 

どんな自分にも、OKを出してあげること。

 

個人を統合に導く乙女座の新月の、わたしを完成させる最後の欠片は、すべてをつなぎ合わせる愛でした。

 

わたしと世界とが完全に調和していることに気付いていく、秋の直前の新月です。

 

 

 

太陽・月・水星・金星・火星と地球をとりまく太陽系の近い惑星たちが揃って乙女座に集まっている、ステリウムの新月です。

 

乙女座の色合いが濃く表れて、わたしたちに繊細さと目的意識と、そしてすこしばかりのプレッシャーを与えるかもしれません。

 

今年は12月に土星が山羊座に入宮しますが、その影響がすでにあちこちで表れていて、「もっとちゃんとしなくては」「自分の基盤をしっかり整えなくては」と感じている人もいるでしょう。

 

土星が入宮する山羊座と、今回の惑星が集まる乙女座は共に地の星座ですから、自分の仕事や生活の基盤を整えるための調整をするのに最適な時期です。

 

 

そもそも乙女座は現実社会のなかで有能で役立つ手腕を発揮することを願う星座です。

 

わたしたちがこれまで成長してきた過程において身につけてきたさまざまな知識や技術を実際の社会生活のなかで活かそうとするでしょう。

 

乙女座は日々の生活のなかで起こる、多彩な出来事に対して、どんなことにでも対応することのできる個人を作り出します。

 

そして、あらゆる物事に対応できるようになると、今度はその身につけた能力で、同じような困難を体験している人を助けたり、環境に対して働きかけて、もっと心地よくなるように変えていこうとするでしょう。

 

みずから変化して、そして世界を変えていく。

 

わたしたちの住まう世界が心地よくなるように、みずからの心と力を捧げていくのが乙女座ですおとめ座

 

 

しかし、そんな乙女座は外で起こっていることや、まわりからの要求に応えようとするあまりに、ときに自分の心を見失うことがあるでしょう。

 

あまりにも忙しく、やることがたくさんあるとき、わたしたちは自分がどう感じるかということよりも、いま何を求められていて、どんな答えを早急に出すことが正解なのかということに意識が向いていきます。

 

それが有能さであり、実際的に役立つということでもあるでしょう。

 

だけれども、あまりにもその状態が続くと、本当にしたいことが何なのか、自分にとってもっとも大切なことが何か、いま何を感じているのか、わからなくなってしまうかもしれません。

 

「自分らしさが大切です」

 

「ハートの声を聴いて、自分の正直さにしたがって」

 

そう言われても、何が自分らしさか、わからなくなったり、好きなことだけやって、社会のなかで食べていけるはずがない、という気持ちになったりするかもしれません。

 

 

 

乙女座の守護惑星は水星ですが、これは占星術的には知性と関係していて、わたしたちはこの水星によって物事を分析し、その時々でどういう行いをするのが最善なのかを判断しています。

 

過去の体験によるデータベースに照らし合わせながら、いま、なにが起こっているのかを見て、分析し、うまくいくためのやり方を見つけ出すのが水星です。

 

わたしたちは水星の力で勉強や仕事の売り上げ効率やさまざまな作業や技術の質を高めることを日々繰り返しているのでしょう。

 

水星はうまくいっていないところ、よりよく改善できるところを見つけ出して、充分な結果を導こうとします。

 

 

しかし、この水星の力を個人の人格や人生に向けると、おかしなことになります。

 

水星は現状を分析して、改善するべき点を見つけ出そうとするため、個人に対してそれを使うと、必ず自己否定と自己批判につながるでしょう。

 

「もっと良くなるために自分を高めよう」とする行為は一見、良いことであるかのように感じられますが、その背後にあるのは「いまの自分ではダメ」という否定。

 

「もっと良くしよう」と思えば思うほど「いまのままではダメ」「もっと頑張らなくてはいけない」という思いが高まり、どんどん自信を失って、否定感が高まるでしょう。

 

水星は「これをしたら、良い結果になるだろう」と予測して課題を課しますが、これは「この仕事」「この学び」「この作業効率」と部分を限定すると、良い結果をもたらします。

 

だけれども、人格や人生に当てはめると、否定を募らせることになるでしょう。

 

そして知性の働きが高まるほどに、直観の力は低下していきます。

 

 

水星には分析不能なものは扱わないという働きがあります。

 

そのため水星が優位に働き過ぎると、知性でコントロールできない、ランダムで起こる現象や心の揺れ動きを無視し始めます。

 

「好き/嫌い」「したい/したくない」といった気分のムラは水星にとっては予測不能なため、それを感じないように無視するか、あるいは激しく不安や恐れを生じさせる事柄があれば、そのこと、そのものを排除しようとするでしょう。

 

 

しかし、わたしたちにとって、ほとんど本能的に自分にとっての大切なことを知っているのは心です。

 

感情は知性ではカバーすることのできない直感を持っていて、空気を読み、時代を読み、流れを読み解いて、いまやるべきことを瞬時に理解することができます。

 

「なぜだかわからないけれど、こうしたほうがいい気がする」というのはこの働きで、それは大抵の場合、本人が望んでいる方向へ導きます。

 

もちろん、感情だけでは「どうしてそうしているのか、わからない」「なんとなく、そうしたい」「いまはしたくない」といった不確定要因ばかりなため、すべてをこれだけに頼るわけにはいきません。

 

物事を解析する賢い知性と、時流を読み解く感性とが両軸となることで、わたしたちの人生のバランスが定まります。

 

 

 

なんだかもやもやするときや、不安や苛立ちを感じるとき……それらを感じないように無視したり、分析したりする前に、ハートに耳を傾けて、そこで起きていることをそのまま、聴いてみましょう。

 

イライラしているのか、かなしいのか、怖いのか、胸が潰されそうなのか、なんともいえない気分なのか……そこにあるものを感じ切って、音や動作で表すならどんな感じなのか、実際に声やゼスチャーで表現してもいいかもしれません。

 

そして、その感情の奥にある、本当の本音を注意深く、ゆっくりと聴いてあげましょう。

 

何か怖いのかもしれないし、何かに傷ついたのかもしれない。

 

求めていることと違ったのかもしれないし、何かが許せないのかもしれない。

 

あの人がどうしても嫌いなのかもしれないし、どこかへ追いやりたいのかもしれない。

 

感情の本音は、理屈や常識や「こうでなくてはいけない」と思っているものの、前の段階にあるため、モラルもへったくれもありません。

 

だけれども、そこに「わたしにとってのいま、もっとも大切なこと」があります。

 

水星の司る知性はそれら不条理なもの、子供っぽいワガママを排除しようとするでしょう。

 

しかし、それがなんであったとしても、どんなに不条理でワガママでも、受け入れるのが愛の力です。

 

愛は弱いもの、苦しんでいるもの、怒れるもの、恐れるものを受け入れます。

 

どんな感情も思いも分け隔てなく、排除せず、自分のものだと、そこにあることをゆるすでしょう。

 

そして、そうすることによってはじめて「本当に自分の望んでいること」をわたしたちは理解します。

 

もしかすると、わたしたちは、うまくやりたいのではなく、愛されたいだけかもしれません。

 

 

自分に寄り添って、丁寧にその心の声を汲み取り、知性と感性を使いこなして、「わたし」の精度を上げていく。

 

個人の土台となっているのは、知性と感性。

 

そして、それらを統合する愛。

 

 

地の星座の時代へ向けて「ちゃんとやる」コツは、知性と感性を使いこなし、心のうちにあるものを愛によって受け容れること。

 

そうすると直観が強く働きかけて、一生懸命考えなくても、次になにをすれば良いのか、いまそれをやった方がいいのか、どこにエネルギーを注げば良いか、おのずと見えてくるでしょう。

 

秋の入り口の乙女座に星たちが揃い踏みする新月は、「わたし」がより高い精度の「わたし」として質を高めていけるような、そんなチャンスのあるときなのかもしれません。