『2年生存率０％を生き抜いて』
28歳で腎臓の希少がんに罹患。
22年前の発病当時、
一番の希望は生の体験談でした
発病からの生還記録を綴っています。
少しでも生きる力となりますように。
抗がん剤治療の副作用で髪が抜け落ち、
まだ生えてきていないとき。
当時、写真を撮る心の余裕もなく、
退院後、友人の結婚式でのこの写真が
治療時に一番近いです。
前回はこちら
がんを作った原因が
“心”
にあるとするなら？
と仮定し、
過去の自分と向き合っています。
子どもの頃、
自分を抑え、
他人の顔色を伺い、
他人に合わせることによって
自分を懸命に守っていました。
自慢の子になれない。
迷惑ばかりかける。
聞いてはいけないことを聞く。
そんな自分を責め、
ダメ出しばかりしていました。
そんな子どもがどんな大人になってくのか。
高校に入ると、
この頃は人間関係で悩んでいました。
親友って何だろう？
たくさんの友だちはいましたが、
心を許せる親友ってどんな存在？
心を許し、
心を開いて話ができる相手はおらず、
やはり孤独を感じていました。
彼女なんて
できるわけがありません。
高校３年間浮いた話は一切なし。
“心理テスト”
のようなものが行われました。
紙に書かれた質問事項に
鉛筆でチェックをしていきます。
「あなたは自分のことが
好きではないですか？」
「あなた自分のことを
価値のない存在だと思っていますか？」
「あなたは他人が自分のことを
どう思っているか気になりますか？」
「過去のことをくよくよ悩みますか？」
ほとんどのネガティブな項目に
チェックを付けました。
ある日担任の先生に呼ばれます。
「こんなにチェックがあるのは
お前だけだぞ。大丈夫なのか？」
「まあ、大丈夫です。
でも、これってぼくだけなんですか？」
「お前だけだ」
驚きました。
クラスメートも
自分と同じ悩みを持っている
と思っていたからです。
このことが問題にされることは
ありませんでした。
高校でも入部した
野球部でもあまり結果は出ません
練習ではよくヒットを飛ばすのに、
本番では全然結果が出せないのです。
とにかくチャンスに弱かった。。。
ぼくはいつもバッターボックスに立つとき
ネガティブな想像をしていました。
「打てなかったら、
監督に怒られるんだろうな」
「ここで打てなかったら
レギュラー外されちゃうよ・・・」
「球速いし、打てそうもないなあ」
「フォアボールがいいなあ」
自分の心を支配していたのはこんな感情。
これでは打てるわけがありません。
体に力が入りまくり、
極度の緊張からバットが出ず、
見逃し三振を食らうこと度々
そして監督の顔色を
伺いながらベンチに下がっていく。
ノーアウト満塁、絶好のチャンス、
意を決して強引にバットを振りにいけば、
体が前に突っ込み、
初球のくそボールに
手を出してキャッチャーフライ
ああ、なんて悪循環。
監督の顔が見られない。
チームメートと
目を合わせることができない・・・。
さらに練習試合の日は、
試合なんて流れてしまえと、
いつも雨乞いをしていたものです。
ただし、
入院中に歓楽街に繰り出してしまう、
人間の根源のエネルギーは
旺盛だったようです。
男子クラスの担任の先生から、
なぜか“走れエロス１号”
の称号を与えられ、
授業中、手を上げると、
「はい、走れエロス！」
と指されていました
次も苦悩の大学生活！
つづく
その頃を思って作った歌『大丈夫だよ』
つづく
現在のはとても元気です！
寺山心一翁さんと
続きはこちら！
生還記録・最初はこちら
5/15小林正学開業記念講演会
会場＆ZOOM＆録画視聴
5/22杉浦貴之LIVE in 西尾
杉浦貴之・現在の活動
杉浦貴之創刊『Messenger』
がんサバイバーの生還記録
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